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今月のお題 『カイヤナイト(藍晶石)』
化学組成 Al2SiO5(アルミニウムのケイ酸塩)
結晶系 三斜晶系、柱状・卓状結晶、刃状、繊維状、塊状
モ−ス硬度 4.5〜7・・・・・二硬石(ディスシーン)
ずい分以前に、「セミプレ」のカイヤナイトペンダントで、
「あんなにきれいな・・・・見たことがなかった・・・」と、コメント頂き、
大変、うれしかったのだが、同時に、もしかして、あまり、知られていない? と、
思ったので、ちょっと、書いておこうかと。
日本語名は、「藍晶石」。。。大きく、2つの特徴がある。
まずは、上記にもあるが、モース硬度のところ・・・
「二硬石(ディスシーン)」。
たいてい、モース硬度に幅がある場合は、「おおよそ、その範囲」と言う感じなのだが、
この石に限っては、結晶軸方向で、硬度差が激しいため、「幅」を意味しない。
モース硬度 4.5・・・・については、主軸(上下軸)方向に対し、4.5。
モース硬度 7・・・・・・・については、主軸(上下軸)に直角に、7。
である。
つまり、石の「柄」を見ていただけると、一目瞭然なのだが、
縦に、藍色と、透明とで、「ストライプ」になっているでしょう?
その「ストライプ」が走っている方向に、へき開があり、「スパンッ!!」と、割れる。
だから、「ストライプ」方向には、弱いが、「ストライプ」に対し、真正面からの力には、
比較的、強いことを表す。
この「へき開(スパンッ!!と割れる)」が激しいのだ。
なので、原石は、どうしても、板柱状が多い。
・・・へらのような、板柱状で、かたまっているので、
ノミを入れたら、スパンスパンと、個々に、「小さなへら」になってくれる。
厚みがあると、深い藍色なので、あまり、感動しないが、
「セミプレ」掲載品程度に、薄くすると、非常に、透明感が出て、とってもきれい。。。
で、次に、最大の特徴の「成分」および、「色」について。
「カイヤナイト」・「アンダリュサイト」・「シリマナイト」の3石は、
化学組成が同じなんだ。----Al2SiO5----。
-----これ、数字の部分、いつも、大きいままだが、本当は、小さい字なんだ。
どうやったら、いいんだか・・・。
こういうのを「この3石は、同質異像(多形)である。」という。
化学組成は、全く同じなのだが、原子配列が違うので、別の種・・・ということ。
そうだな〜〜〜例えば、有名どころで、「ダイアモンド」と、「石墨(グラファイト)」だな。
この2つも、「同質異像」。
見た目で、全く違うでしょ。 化学組成は、どちらも、「炭素」なのに。
硬度は、天と地ほどの差がある。
かたや、鉱物中、最高硬度。 かたや、鉱物中、最低硬度。
ダイアモンドは、通電しないが、石墨は、通電する。
ダイアモンドの結晶構造は、立体的で、それぞれの距離が短い。
石墨の結晶構造は、平面的で、立体になると、距離が、長い。
でもって、ダイアモンドを無酸素状態で、焼くと、石墨になるんだな〜〜。。。
石墨(グラファイト)については、「黒鉛」と、訳しているようだが、・・・例えば、エンピツとか。
「鉛」、入ってないよ。 入ってたら、マズイでしょ。
しかも、エンピツに。。。子供がなめたら、どうするの?
販売停止でしょ。重金属なんだから。
純粋な「炭素」だって。。。なので、鉱物名は、「石墨」。
全く関係ないのに、「黒鉛」って・・・いつも、おかしいよな〜〜って、
違和感を感じてる。
たしかに、「芯」にするには、「粘土鉱物」を混ぜて、焼成するが・・・。
どうやら、初期の国産エンピツは、「鉛」と、「錫(スズ)」を混入してた・・・
・・・という話もある・・・・。 ホントかな?!
そういえば、親から、「鉛筆は、なめるな。」って、言われた覚えがあるな。。。
なめないって!!
ちなみに、私は、「ファーバーカステルのピット・グラファイト・ピュア」を使っている。
エンピツ型石墨。。。硬度によって、粘土の含有量が違うが・・・。
重たいよ。。。
・・・・あ・・・また、いつものごとく、話が、脱線した・・・すみません。。。
で、この3石に共通して、顕著に見られる特徴に、「多色性」というのがある。
カイヤナイト(藍晶石)・・・・・・・・紫青色・無色・コバルトブルー。
アンダリュサイト(紅柱石)・・・・帯灰緑色・帯褐黄色・暗赤色。
シリマナイト(珪線石)・・・・・・・・淡黄色・帯緑色・青色。
・・・の、三色に、それぞれ、3つの軸方向に、明確な色の違いが出る。
これは、光学的異方性(複屈折性)によるもので、こういう性質を持つものを
光学的異方体と呼ぶ。
で、この光学的異方体の場合は、
入射光が石の中で、それぞれの結晶軸方向に、
反射し、その、それぞれの特定の色素が吸収されてしまうため、
見る方向によっては、それぞれ、違った、より、残った色が見える。・・・ということ。
「プリズム」の各色のうち、一定の角度で反射・透過すると、一定の色になるので、
それが、それぞれ、違うわけで・・・。
・・・・・・って、余計、わかんなくなっちゃったかな・・・・。
・・・・・・・・・・・ま、置いといて、次ね。。。。
正方晶系と、六方晶系は、おもに、二色性。
-----アメシスト・アクアマリン・ルビー・サファイア・エメラルド・
エルバイト(リチア電気石)・アナテース・アパタイト・ドラバイト・フェナサイト・
ベニトアイト・モルガナイト・・・・・など。
斜方晶系・単斜晶系・三斜晶系は、おもに、三色性。
-----上記3石のほかに、アレキサンドライト・クンツアイト・ゾイサイト・ダイオプサイト・
トパーズ・ヒデナイト・マラカイト・ラズーライト・アズライト・アイオライト・
アキシナイト・エピドート・エンスタタイト・キャシテライト・クリソベリル・
スタウロライト・スフェーン・・・・・・など。
・・・・・と、このように、石の名前を連ねてみると、納得がいくのではなかろうかと・・・。
この上記3石(カイヤナイト・アンダリュサイト・シリマナイト)、
通常、宝石質でないものは、耐火物の原料として、工業用に回される。
ここまでは、まあ、3石とも、同様なのだが、「へき開」については、違う。
カイヤナイトは、三方向に完全。 (スパンッ!スパンッ!!スパンッ!!!)
アンダリュサイトは、二方向に完全。 (スパンッ!スパンッ!!)
シリマナイトは、一方向に完全。 (スパンッ!)
※「完全」とは、「割れた面(へき開面)が、きれいな平面になる。」ということ。
・・・・なので、どんだけ、カイヤナイトがスパンッ!!と、行きやすいか、
おわかりいただけるだろうか。。。
そうそう、よく、含有される他物質(インクルージョン)に、「グラファイト(石墨)」がある。
ちょっと違えば、ダイアモンドだったのに!! 惜しい〜〜!!!
ダイアモンド生成には、高温(熱)・高圧(動力)が必要なのだ。
カイヤナイトは、低温・高圧(動力)で、できる・・・
そ・こ・が、内包物が、「石墨」になっちゃう所以なんだな〜〜。。。
余談だが、ダイアモンドは、キンバーライト(キンバレー岩)を母岩とする。
このキンバーライトは、火山岩の中でも、珍しい岩で、色は、青灰色っぽく、斑点があり、
おもに、雲母と、かんらん石(オリビン)が混ざり合って出来ている。
かんらん石(オリビン)って、ペリドットのことで、この石、分解されると、
「蛇紋石」になっちゃう。
「蛇紋石」って、繊維状の物は、「石綿」に使用。
焼くと、「リン鉱石」と混ぜて、「肥料兼土壌改良剤」になる。
ほら・・・「ハイポネックス」とかさ。。。。あ・・・、あれは、液肥だった・・・・。
で、今、アメリカが、この「リン鉱石」の輸出を禁止しちゃってるんだよね。
どうするんだろ? 肥料・・・。農作物・・・。
そうなると、やっぱ、有機かな〜〜〜。。。
回虫とか、心配だけどね〜〜〜。。。
・・・・あ! また、ずれた〜〜!!
さて、カイヤナイトの母岩は、広域変成岩。
「動力変成岩」のことで、地下深くで、高圧力が加わって(動力変成作用)できた岩。
もともと、この岩自体が、「片理」という性質を持っている。
高圧力を受けた変成岩は、それを組成する、鉱物が、再結晶して、並び方を変える。
そうすると、薄く、はがれやすい性質(片理)を持つようになる。
だから、もともと、カイヤナイトも、その母岩自体も、割れやすいんだ〜〜。
-----何だか、カイヤナイトの話なんだか、ダイアモンドだか、石墨だか、
良く、わからんようになってきたので、この辺でやめとこう〜〜っと。
でも、やっぱ、「透明な青」って、きれいよね〜〜。。。。
私、好きだな〜〜〜。。。。