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〔選評〕　江口愼一氏

淡い光が描き上げたような光景です。厳しい冬の情景でありながら、画面の端々からは光の温もりや優しさが感じられ、眺めているだけで心が和むように思えます。雪の青みを帯びた色調や、湖面のオレンジ色輝きが魅力的です。それぞれがその鮮やかさを主張し合うのではなく、互いに溶け合い混ざり合うようなイメージを漂わせているところに惹かれますね。作者の満足げな横顔と晴れ晴れとした心の動きが、手に取るようにわかります。