<山行報告>
早月尾根 〜 剱岳 (2999m)
平成25年8月10日(土)・11日(日)・12日(月) 晴れ
<メンバー> リーダー:神田、清水(記:2日目)、吉川(悦)(記:1日目)

<コースタイム>
 (8/11) 馬場島5:00 〜 7:14標高1600m 〜 8:28標高1920.7m三角点 〜 9:51早月小屋
 (8/12) 早月小屋4:00 〜 5:15標高2600m 〜 6:47剱岳頂上7:19 〜 9:49 〜
       早月小屋10:43 〜 12:17標高1600m 〜 14:12馬場島登山口
 別山尾根から剱岳を登ったのが3年前(H22.8.6〜8)。そのとき頂上からの下山で少し早月尾根に入り、引き返して「早月尾根からも一度来てみたいね。」というようなことを話した覚えがあります。北アルプスの三大急登といわれているので、どんなものなのか、挑戦してみたいと思いました。

 8/10(土)は馬場島に行く途中、みのわのテニスコート隣の食堂で、16:00頃3人でかつ丼を食べました。付け合わせのワラビの酢のものが珍しかったです。
 馬場島駐車場に到着。炊事場、水洗トイレ、石のテーブルとイスがある芝のキャンプ場にテントを張りました。その日はあと寝るだけでしたが、テントの中は暑く、涼しくなるのを待ちました。神田さんは飲んでました。

 8/11(日)は3:00起床、カップ麺を食べ、テントは置いて、5:00出発です。日帰り登山者らしき車が少しずつ、増えていました。早月尾根登山口には、「剱岳」という石碑、「試練と憧れ」の石碑や仏像などがあり、登山中の無事を祈り、登山を開始しました。
 登りはじめにあったプレートには、馬場島標高760m〜5.4km〜早月尾根標高2200mとあり、とにかく登るんだなあと思いました。そのとおり、はじめから、ガッツリの登り、土嚢が階段状に置かれ、歩きやすいことは助かりましたが、強制ももあげが続きました。その後、やや平らな樹林帯をとにかく歩き、ベンチが置いてある所で、だいたい標高1000m。平らな所は、ここまでぐらいであとはただただ登りました。登りであることに加えて、気温も高いため、汗が多く流れました。標高1600m地点で、地図にあるコースタイムより早いことを確認し、いいペースで登っていることはわかりましたが、とにかく暑かったです。私は休憩しても、飲み物とウィンダ―ゼリーしか、のどを通らず、パンなどの行動食を食べることができなかったです。その後は再び、急坂が続き、これでもか、これでもかと登りました。標高1920.7mの三角点を通り、早月小屋の屋根でも見られれば、励みになるのになあと思って歩いていましたが、なかなかあらわれてくれませんでした。
1時間ぐらい歩いたころでしょうか、登りきって下の方を見ると、早月小屋の赤い屋根が見え、すぐに到着することができました。
 10時ごろ、早月小屋に到着しましたが、今日は剣岳の頂上には行かず、明日(8/12)朝早くから、登り始めることにしました。
 テントを張り、汗だくの衣類やタオルなどを乾かしました。日射しは強く、風もなく、日陰もなく、暑い暑いテント場でした。貴重な水やビールを小屋で購入し、一気に飲んでしまうほど、暑い暑いテント場でした。神田さんは日光浴を汗だくで行っていました。顔、腕、背中など全身ピンクがかった日焼けが痛そうでした。
 1日目はガッツリ登って5時間。「試練と憧れ」の試練はまだまだ、続くのでした。                         (ここまで 記:吉川)

3日目
 今日はいよいよクライマックス!! 剱岳の山頂目指して登ります。予定では、早月小屋から山頂を往復して、馬場島まで下山。下山時間が早ければ、今日中に東京へ帰るかもしれない??予定です。朝2:00起床。はっきり言って朝じゃなくて真夜中(;一_一)
 いつもの通り、神田さん特製のサーモンフレーク入りぞうすいを食べて4:00に出発。
 テント場奥の樹林帯が登り口です。樹林帯に入ってそうそう急坂の階段です。さすが早月尾根。無駄のないルートで標高を稼ぎます。ぐんぐん登って行くと、下に早月小屋の屋根が見えて来ました。4:00に出発した甲斐あって、まだまだ涼しい空気の中登って行けます。昨日はとても暑くて、どれだけの汗をかいたか分かりません。暑さは体力を奪いますから、早朝の時間帯は涼しいので、少し余裕をもって登れます。途中、高山植物が色々と咲いていました。トウヤクリンドウやマツムシソウ、クルマユリにチングルマ等々・・・お花も楽しみながら、急坂を登って行くと、途中に雪渓がありました。滑らない様に踏み跡を慎重に歩き、雪渓を越えると岩と鎖場が出て来ます。ここからが剱岳の醍醐味!! 手を使って3点支持で登ります。剣沢のコースに比べると、スリル感は少ないですが、気を付けて登って行かないと危険な所です。ただただ一生懸命に岩と格闘しながら登って行くと、分岐の道標が見えて来ました。登っている人もずいぶん増えて来て、程なくして頂上到着。頂上は沢山の人で賑わっていました。私達もまずは記念写真を撮って、それから大休止。朝早く出た甲斐あって、360度の展望です。3年前に登ったルートやテントを張った所も良く見えて、まるで箱庭を見る様でした。
 たっぷり景色を味わったら下山です。下山時間によっては、今日中に東京へ帰れますから、皆な一生懸命下ります。急坂は、登るのも大変ですが下るのも膝に大変負担が掛ります。出来るだけ段差を少なく気を付けながら下ります。予定より少し早目にテント場に着いたので、そのままの勢いで、テントを撤収し、馬場島へと下って行きました。テント装備を背負った体には急坂の下りは堪えます。よく膝が笑うと言いますが、そんな生やさしいものではありません。下りきった時には、膝がジンジンしていました。14:12、無事、馬場島に到着。馬場島荘のお風呂へ直行です。さっぱりしたら東京へ向けて神田号が走ります。途中、渋滞も少しありましたが、以外に順調で早く帰京する事が出来ました。今回は剱岳に登ると言うよりは、健脚者向きで有名な早月尾根を歩く、と言うのがこの山行の大きな目的でした。早月尾根の入り口に、「試練と憧れ」と彫ってある石碑がありました。まさに「試練」の尾根でした。私にとって、今年の夏、一番熱い山行となりました。ご同行の皆さん、ありがとうございました。     (記:清水)
早月尾根の核心部
もうすぐ
山頂
(11日)雲海に沈む夕陽
馬場島手前にある石標識
早月尾根登山口にあります
早月小屋テント場
本当に暑かった((+_+))
剱岳頂上
夕陽に染まり始めた剱岳
(早月小屋から)