<山行報告>
○ 日程 : 7月19日(土)〜21日(月)

○ メンバー : L新藤、荒畑、浅賀、外舘、林(記)

○ コースタイム : 20日(日) 7:25登山口 → 8:10福栃平 → 9:10下のコル
                   → 11:50見晴し台の先の水場(昼食) → 13:00越百小屋
            21日(月) 3:20越百小屋 → 4:25越百山山頂 → 6:00越百小屋7:20
                   → 8:00水場 → 9:50下のコル → 10:30福栃平 → 11:10登山口

7月19日(土)
 13時半に小手指駅に集合すると小雨がパラつき、やや不安定な天気でしたが、今日の行程はキャンプ場での宿泊のみということで、明日以降の天気の回復を祈りながら出発しました。高速では、小淵沢で通行止めに遭い、一般道を使って迂回したため、夕食をとる予定の「道の駅大桑」に到着する頃にはすっかり日が暮れていました。夕食後にキャンプ場を探し、山奥のキャンプ場に何とかたどり着きましたが、暗闇の中、キャンプ場内でも迷った末にようやく自分達のバンガローを見つけました。到着してホッと一息、夜は浅賀さんの誕生日を祝いながら団欒しました。

7月20日(日)
 朝は霧が出ていましたが、空は次第に明るくなっており、好天が予想されました。
 キャンプ場で朝食をとった後、車で登山口へ向かいましたが、途中、渡る予定の橋が工事をしていたことから、またもや道に迷ってしまいました。それほど多くの人が使うルートでないのか、標識がわかりづらく、工事によるルート変更の説明もないため、登山口につくまでに時間がかかりました。ようやく登山口にたどり着き、予定時刻より少し遅い7時半に登山開始。越百小屋までは樹林帯をひたすら登るルートでしたが、地図のコースタイム設定がゆっくりであったためか、コースタイムよりかなり早いペースで登って行きました。また、直接越百山へ向かうこのルートを使う人は少ないのか、小屋へ着くまでの間に一組の登山者に抜かされただけで、私たちだけの静かな山行を楽しむことができました。昼過ぎには越百小屋に到着。時間があれば越百山への往復も検討していましたが、ガスが出てきて展望は望めそうになかったため、小屋で休むことになりました。昼から夕食までの時間は小屋の談話室で山の話などをしながら、何もない贅沢なひとときを過ごしました。
 越百小屋は屋根と壁が真っ赤に塗られ、とても個性的な印象を受けましたが、その中身も外見に劣らず独特でした。小屋のルールとして、雨具は外の物干し、ザックと靴は納屋に置くこと、寝る場所には飲み物は持ち込み禁止など細かな決まりがあり、2階の食堂から1階の寝室へ行くのに隠し扉を通るなど内装にも工夫が凝らされていました。勿論、小屋の親父さんも個性的で、食事の際には宿泊者に交じって終始楽しそうに話をしており、「山を下るのに道が乾いていれば1時間、そうでなくても2時間で行けるよ。」と豪語する一方で、雨が降ると「傘を持って行ってやるよ。」「サンダルを持っていっとくよ。」と細やかで世話好きな面を見せていました。

 7月21日(月)
 ご来光のため、2時半起きで山頂に向けて出発。夜は、他の宿泊者の凄まじい鼾でほとんど眠れなかったのですが、山頂を目指すためか不思議と眠気も感じませんでした。出発時は微かに雨が感じられる程度でしたが、途中から霧雨となり、雨具を着て登りました。ご来光の時刻の4時半前には山頂に到着。山頂に到着すると雨も止み、雲の間からご来光が……となる予定でしたが、現実は風雨が強まるばかりで、ご来光を拝むことはできませんでした。でも、寒さの中、新藤さんが沸かしてくれたお湯でお茶を入れて温まると気持ちが満たされ、「雨の山行もまた良いものだな。」と思えました。悪天候もあり、仙涯嶺と南越百山行きについても断念。山頂から来た道を小屋まで戻りました。越百小屋へ着くと次第に天候が回復し、下山の頃には燦々と日が照りつけていましたが、これも巡り合せかなと不思議と残念な気持ちはありませんでした(その日の下山後、梅雨明け宣言を聞きました…笑)。
 小屋の前で休んでいると女将さんがコーヒーとお菓子をふるまって下さり、その心遣いに気持ちが温まりました。また、親父さんも時々出てきては世間話をして、帰り際には私達を見送って下さいました。

 私にとって今回の山行は、「むさしの」に入会して初めての山行でした。途中、道に迷ったり、2日間ほとんど眠れなかったり、今一つ天候に恵まれなかったり、と小さなハプニングはありましたが、新しい山のお仲間と少しマイナーな越百山に登り、越百小屋に泊まった経験は思い出深いものとなりました。リーダーとして先導し、何度もお湯を沸かしてくれた新藤さん、道に迷う中、何度も車を切り返して目的地に連れて行って下さった荒畑さん、ゆっくりペースの私の後ろを黙々と歩いてくれた浅賀さん、眠れない辛さを共有し、色々な話を聞かせて下さった外舘さん、皆様ありがとうございました。また、いつかリベンジしましょう。
越 百 山