--治療後外来受診--
次回外来受診は、基本的に3〜6ヶ月に一度の割合で行なっています(患者様によっては月に1度)。三叉神経痛治療後は電話のみの受診も可能としています。ガンマナイフは一部の適応を除いて、 治療したその日よりすぐに結果がでるものではありません。また、てんかん発作や頭痛などが、ガンマナイフ治療の 直接的な影響ですぐにでることもありません。数ヶ月から数年の単位で経過を追っていかねばならないのです。
ものによってはかなりの予測も立てられます。そのためにも定期的な外来フォローをお勧めします。患者様皆様のご協力は次にガンマナイフを受ける方々へのフィードバックともなっているのです。
--効果と予後--
転移性脳腫瘍:脳腫瘍の中で治療効果が最も顕著に、しかも早期から現れやすい疾患です。いわゆる放射線治療の時に指摘されている、原発巣組織型での効果作用の違いはガンマナイフの場合ありません。腎癌や悪性黒色腫(メラノーマ)の脳転移病巣も他と同様に良好なコントロールが可能となっています。腫瘍径や個数、そして既存の脳浮腫の程度により術後放射線障害の受けやすさは異なりますが、腫瘍局所制御率は98%となっています。各患者様のQOLを考慮すると、一日で終わる本治療の適応はかなり拡大されてきています。
脳動静脈奇形:
若年者、脳表に近いなど手術リスクの少ない症例においては、当然外科的手術が優先されます。とくに大きな脳動静脈奇形に対する治療法は難しく、血管内手術、外科手術、そしてガンマナイフ(段階的治療も含む)の組み合わせが必要となっています。ガンマナイフは微小血管を構成している内皮細胞へ直接的にダメージを与え、すべての血管内腔に閉塞性変化をもたらしています。つまり、照射ターゲット部内の閉塞消失率はきわめて高くなっています。一般に、2-3年での消失率は70-80%となっています。
良性脳腫瘍:
聴神経腫瘍、下垂体腺腫、髄膜腫など腫瘍制御率は90%以上となっています。今後の課題は腫瘍径のコントロールのみならず、腫瘍の近くにある脳神経機能をいかに温存するか、という点です。画像技術の進歩や最新機器の台頭もあり、今後さらに治療成績の向上が期待されています。
機能的脳疾患:
難治性てんかん、難治性疼痛、そしてパーキンソン病や本態性振戦などへも治療適応が現在広がりつつあります。とくに、三叉神経痛は国内でもよく知られている適応疾患となっており、高率な除痛をもたらしています。癌性疼痛や中枢性疼痛にも適応が得られ、良好な成績が得られ始めています。
(今のところ保険適応にはなりませんので、ご注意ください)。
--治療後の合併症--
予後はその人によってまったく異なります。ガンマナイフは高線量一括照射治療であることから、「放射線障害」が合併症としてはもっとも一般的であり、注意してみていかなければなりません。放射線障害はきわめて早期(数週以内)から起こるものと、時間がたってから(晩期:6-18ヶ月)起こるものに大別されます。症状は病巣の存在部位によって異なります。麻痺を急激に呈すること、はげしく頭痛が起きてくるものなど。しかし、たいていは内服薬(ステロイド)、点滴(グリセオール)によりコントロールが可能です。これも定期的な外来フォローにより十分に予防できていけるものと思われます。ガンマナイフによる合併症は、病状や病変によってまったく発症の形式も程度も異なります。詳細は必ず担当医師の説明を受けるようにしてください。
