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アロエベラ
2003・2・26


伊良部島や沖縄や日本の再生とは何であろうか。一つは、自然の再生だと思う。地にあった、安心して食べられるおいしい農作物を作り、自給する事である。


八年前、島でキビ刈りを始めた頃、草におおわれたアロエベラに出会った。何故かひかれた。販路がなく潰す直前、株を分けてもらった。
畑を買い、耕し、草堆肥を入れ、移植した。台風や病害虫にも強く、無農薬で株は一年半して大きくなった。

アロエベラは、つきあえばつきあう程、魅力のあるものだった。
生命力にあふれている。切ると、透明なゼリーがつややかに、ずっしりつまっている。黄色い液を水で洗って、皮を持ってかじると無味純粋で潤う、肌にぬるとすーとすっきりする。
古今東西で「医者いらず」と言われてきたように、からだを内からも、外からも癒してくれる。つらい時ほど、効いてくれる。

科学的にも、坑炎症作用・自然治癒作用が実証され、成人病等への薬効もTVで放映された。

ハチや蚊に刺された時、水虫やいんきん等のかゆみの時、日焼け・火傷・肩こり・筋肉痛等の痛みの時、ぬってあてるだけで効く。
さらに、風邪や酒酔いの時は、かじって喉をくぐらせる。つぼあてマッサージも快い。寒い時、疲れた時は、湯船や洗面器で皮付き葉肉をほぐすと、お湯が柔らかくなり、体がしんから癒される。肌にも髪にもよい。

料理にも潤いのある美味しさがある。相方の味をつつみながら、いかす才能がある。刺身を好みのたれで。海苔やシソを巻いてもいい。寿司もいける。とろっとヘルシーである。サラダ、和え物にも透いて美しい。
洋食のつけあわせにもソースや肉汁をすって美味。鍋物や焼肉のたれもほっとなる。そば、汁、スープ、パスタ、炒め物等に最後に入れてもいい。揚げだし、かき揚げ、餃子もうまい。デザート、ジュースも工夫次第。

アロエベラは、健康回復の作物である。降雪のない露地栽培適地の沖縄から全国に届けたい癒しの作物である。今、自然志向の人、家庭、店に広まりつつある。
アロエベラの真価をいかす料理人やエステが待望される。