病院(医療機関)の人事労務管理
病院(医療機関)の人材確保対策
病院は、医師や看護師などの資格を有している人材の確保が医業経営上の大きな課題となっています。
看護師の場合、現在も病院などの医療機関に勤務中の看護師が求人の対象となります。そこで、人材確保のタイミングはそのような看護師の方々が退職されるタイミングに求人広告などを行うのが最善と言われています。
退職の時期は夏や冬の賞与が支給されてから辞める方がほとんどですから、賞与支給後、またはその前後が人材確保のタイミングとなります。
病院(医療機関)の人材定着対策
求人広告や専門業者に依頼するなど、多額の費用をかけて、新しい人材を採用しても、すぐに退職されては苦労が報われない結果になってしまいます。
一人が病院に入職しても、同時に一人が病院を退職していくようでは何にもなりません。新しい人材を探すことも大切ですが、看護師などの人材が定着するにはどうすればいいのか、言い換えると、なぜ人材が定着しないのか、よく考えることも大切です。
医師や看護師の退職理由(病院の労働条件をめぐる問題)
医師や看護師の退職理由には、病院の経営理念をめぐる問題、職場風土の問題、組織の問題、医師や看護師自身のキャリアアップについての問題、患者やその家族との問題、そして労働条件をめぐる問題があります。
病院や医院という医療機関の労働条件に関する問題としては、時間外労働、休日労働、割増賃金、サービス残業といった問題、そして職場のルールとしての就業規則が明確にされていない、または実情とかけ離れた就業規則で形骸化しているという問題があります。
病院の人事労務コンプライアンス
時間外労働や深夜労働、休日労働に対して支払われる割増賃金が正確に支給されていない、または割増賃金が支給されていないという問題は、職員のモチベーションを低下させるだけではなく、労働基準監督署の是正指導の対象になっています。
労働基準監督署の是正指導を受けると、過去2年に遡及して割増賃金の支払いを指導され、指導に従わない場合には送検されるケースもあります。関西の有名大学の付属病院が労働基準監督署の調査(臨検)を受けて、多額の割増賃金の支払いを指導され、新聞各紙でも大きく取り上げられています。
人事労務コンプライアンス(組織的に法令を遵守すること)は、病院や医院といった医療機関では、一般の企業よりも遅れていると言ってもよろしいのではないでしょうか。
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