内川新田(御絵図面御裏書之写) 横須賀自然・人文博物館所蔵

 

御絵図面御裏書之写

 

相州三浦郡走水領内川砂村新田場新四郎新三郎出入付而詮議之上、右新田場双方江半分宛申付、依之地面等分可致内割由申付、同領八幡村名主八郎兵衛 栗浜村名主九左衛門 久村名主新太郎 佐原村名主九郎左衛門 久比里村名主五郎左衛門 吉井村名主六兵衛 右六ヶ村名主共当人双方立会、絵図之通地面無甲乙割并朝倉平右衛門為倹使遣之、為相改、境目等無相違、双方申分無之儀、書物為仕、鬮取候所、絵図黄地之方者新四郎、青地之方者新三郎取之候間、則可請取旨申渡之候、後日双論為不仕、絵図双方江相渡者也

 

          延宝七年己未六月 大 次郎兵衛 御印 

                                                                  砂村新三郎                                                     同 新四郎

御絵図面御裏書之写
 この文書は宮井家(新四郎家を買収して継いだ)に保存されていたものが山内家に譲渡され、後に横須賀自然・人文博物館に寄贈されて「山内家文書」の一部として所蔵されているものである。
 
 これは延宝年間に作成された絵図の裏書を写し取ったものである。絵図はかなり古く、大判サイズであるため、便宜性のために写し取って置いたものと思われる。新四郎家から買い取った土地所有権の正当性を説明する資料として宮井家に保存されたものと思われる。
 
 絵図はしばらく行方不明と思っていたが、何と博物館の「山内家文書」に含まれることが判明した。横須賀新市史に掲載されたからである。さらに後世の写しと思われる絵図も保管されていることが分かった。私は原図の写真データを入手し、写しを撮影してデータ化した。絵図の件に関しては別掲の特集を参照されたい。
 
 
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