海外に広がる道の駅:
日本の道の駅は、199110月から実験的に山口県の「阿武町」、岐阜県の「花街道付知」で始まって以来201031日現在936駅が登録されている。道の駅は、休憩施設と地域振興施設が一体となった道路施設で「休憩機能」、「情報発信機能」、「地域の連携機能」という3つの機能を併せ持ち、地域の文化や名所、特産物などを活用して多様なサービスを提供している。特に農産物や付加価値を付けた加工品の販売、農村レストランなどを通じて地域の収入増加と高齢者や女性を中心とした雇用の場を確保している。
道の駅を核とした村おこしや町づくりの手法が海外で評価され地方自治体が国際協力に取り組むようになってきた。また国際協力銀行(JBIC)や国際協力機構(JICA)も積極的な支援を行いベトナム、ラオス、モザンビーク、中国、ボスニア・ヘルツエコビナ、タイ、インド、モンゴル、ケニア、ザンビアなどに道の駅が登場した。
*ベトナムの道の駅:JICAとベトナムの運輸交通省道路局が協力して進める事業の一環として、「ホアビン道の駅」(20091月)、「ニンビン道の駅」(20093月)、「バクザン道の駅」(20095月)が完成。
*ラオスの道の駅:ルアンナムター県ナムハー地区における農林業による村おこしの一環として「道の駅」のような販売施設を建設(2009年)。
*モザンビークの道の駅:ナンプラから19kmほど東にあるアンシロ地区の回廊沿道に設置(20078月)
*中国の道の駅:日本のODAプロジェクト。甘粛省の道路インフラ整備の一環として「道の駅」等の施設を建設(2007年)
*ボスニア・ヘルツエコビナの道の駅:エコツーリズムと持続可能な地域作りの開発計画の一環としてヤイツエ市に出来た道の駅「エコクチャ」。地場産業品を販売(200411月)。
*タイの道の駅:観光促進のための産業村開発、道の駅型地域振興を目的とした支援事業を日本の道の駅、「内子町」(愛媛県)、「とみうら」(千葉県)、「あさご」(兵庫県)が協力。現在ランパーンに1駅、他にも3駅ある。(2003年)
*インドの道の駅:ウッタル・ブラデシュ州にある駅で民族衣装や民芸品が販売されている。奈良県の道の駅「ふたかみパーク當麻」が知見提供(2004年)
*モンゴルの道の駅:東部幹線道路・エルデネ〜ウンドールハーン間に設置(2004年)。