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2010年2月27日
長谷川陽子・三舩優子・デュオリサイタル

ショパン:序奏と華麗なるポロネーズ 作品3
ショパン:チェロソナタ ト短調作品65
ショパン:スケルツォ 第2番 変ロ長調 作品31
モーツァルト(ヴォロドス編):トルコ行進曲
カサド:無伴奏チェロ組曲
ブロッホ:ニーグン
カステル・ヌウォーヴォ・テデスコ:「フィガロ」
長谷川陽子(チェロ)
三舩優子(ピアノ)
2010年2月27日 松戸・森のホール21・小ホール
 
この日のコンサートはまさに手作り感満載のアットホームなリサイタル、という雰囲気が強い。
ただ、この書ホールは著名な演奏家が何人もリサイタルを開いている様なので、音響的にも違和感を感じさせないと言っていいのかなと。
お目当てのチェロソナタは今回の伴奏が三舩優子さんで前回、前々回ともまた雰囲気の違う演奏。結構弾き込んできたと思われる作品で、CD化してもらってもおかしくないと思えるのだけれど。三舩さんもこの曲は好きな曲の一つで、ロストロポーヴィッチとアルゲリッチのデュオで聴いた演奏が衝撃的とのことだった(個人的にはヤノーシュ・シュタルケルとルドルフ・ブッフビンダーの骨太演奏など好きな方なのだけれど)。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
三舩さんの特徴は音を大きく鳴らすところか。故にリスト弾きのイメージが強かったのだけれど、今年はショパンイヤー。せんくらへの参加も決まっているようだし今後楽しみ。

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2009年10月3日
長谷川陽子・チェロリサイタル(せんくら2009)

バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番
ツィンチアーゼ:チョングリ
カサド:無伴奏チェロ組曲

 
長谷川陽子(チェロ)
2009年10月3日 仙台市青年文化センター(シアターホール)


 

同じプログラムが何人かの奏者で聞けるというのも特徴のこのシリーズにあって、バッハの無伴奏組曲第1番が重なるのは少し珍しい現象ではないかと。以前の長谷川さんは第1番にあっては快速系と言っていいほどのテクニックを前面に出した演奏が特徴的だった。今回聴いたのはそこからは少し落ち着いた、しかし弾き込んだ演奏だったけれども、長谷川さんはこれがこの2回目のリサイタル。若干疲れもあるのかなという感じも受けなくもなかった。
 
ただ、せんくらも4回目となると、レパートリーとしても違うものをという要望もあるだろうし、そこで無伴奏の作品ということになれば玄人好みの演目も当然増えてくるということになろうかと。そういえば、全体的に立ち上げ早々の頃のせんくらと違って全体的に意欲的なプログラムが増えてきた気がする(むしろ今年に関して言えば、ひとつのコンセプトでシリーズの演奏会を組んだり、20世紀の音楽を組み込んだり、という傾向が強く出てきているように思われる)。

この日のコンサートは9時半過ぎの長谷川さんと河村尚子さんのリサイタル(ハイドンのピアノソナタ第40番とシューマンのクライスレリアーナ)で、幕。

どうも御苦労さま、です。

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長谷川陽子・福田進一リサイタル(せんくら2009)

ブロードウェル:無伴奏チェロソナタ
ポクダノヴィッチ:Quatre Pieces In Times
アルベニス:コルドヴァ
チャイコフスキー:感傷的なワルツ

 
長谷川陽子(チェロ) 福田進一(ギター)

福田さんと長谷川さんのDuoも回数を重ねてくるとプログラムがどんどん展開していく。
ブロードウェルはギターの世界では神様的な奏者でその後ギター以外の作品を多く書いている(ギター協奏曲も多く、その一つは福田さんに献呈されている)とのことだが、無伴奏チェロソナタは日本初演とのこと。
 
ポグダノヴィッチは7/16拍子、2/8拍子などが混在して非常に弾きにくい曲、とのことで、決して初心者向けの選曲ではなかったものの、演奏する方も集中力が要求される曲はその雰囲気は聴衆にも伝わるのかなと思うほどの静けさでもあった。

2009年10月3日 仙台市青年文化センター(コンサートホール)

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2009年10月2日
長谷川陽子・三舩優子リサイタル(せんくら2009)

メンデルスゾーン:歌の翼に
メンデルスゾーン:無言歌 作品109
メンデルスゾーン:チェロソナタ第2番ニ長調


長谷川陽子(チェロ)、三舩優子(ピアノ)
2009年10月2日 仙台市青年文化センター(シアターホール)

 
メンデルスゾーンのピアノ協奏曲は、サン=サーンスのそれと同じ様にオーケストラパートの音符がとても多い印象があったのだが、メンデルスゾーンの場合ピアノ作品よりもトリオやチェロソナタといった作品のピアノパートがむしろピアノ譜の音符が多彩に渡っているということだった。
 
メンデルスゾーン特有の流麗な旋律は変わらないものの、古典的な趣の強いメンデルスゾーンもこの日は意図してバロックの雰囲気を意識して弾いてみますとのことだったが、チェロソナタはスコットランド交響曲にも見られるようなメンデルスゾーンの影の部分が垣間見えるしっかりとした作品。長谷川さんの弦の押さえとそのあとのヴィヴラートの掛け方は独特で視覚的にも楽しい。

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2009年3月8日
東京フィル・武満・エルガー・ショスタコーヴィッチ

武満徹:鳥は星型の庭に降りる
エドワード・エルガー:チェロ協奏曲ホ短調作品85
ディミトリ・ショスタコーヴィッチ:交響曲第5番二短調作品47
 
長谷川陽子(チェロ)
渡邊一正指揮 東京フィルハーモニー交響楽団
2009年3月8日 オーチャードホール
 
武満徹のこの曲は実際に聴くのは初めて。1978年に小澤征爾がボストン交響楽団とドイツグラモフォンに録音した演奏がありタイトルだけは耳にする機会が多かったがなるほど通好みの曲であることは理解できた。
 
長谷川さんのチェロはソロやデュオ、室内楽、コンチェルトでは印象がやや異なるが前回、府中で聴いたエルガーともちょっと違う印象を受けた。どちらかというと攻めるような演奏ではなくやや遠慮がちの演奏というか。しかし、エルガーの作品85は第一世界大戦の時期のエルガーの陰鬱な気分を反映した一連の曲集の中の一つで内省的な面を攻めて演奏するのも本来の形なのではないのかも知れない。
女流
というとつい考えがちな演奏家としてデュプレが筆頭に来るが、長谷川さんの場合は(あくまでも個人的な見解として)デュプレの延長線というよるはヤノーシュ・シュタルケルの延長線上にあるような強さが身上といつも思う。
黄色のステージ衣装は新調された様子にうかがえた。
 
ショスタコーヴィッチはブラボーが出る演奏。
ただ、これが最近の主流なのか、最近聴いた中では最遅のエッシェンバッハとフィラデルフィア管弦楽団の演奏でもマゼールとニューヨークフィルもその傾向があったけれど、第4楽章のフィナーレはゆっくりと、しかしフルに弦を鳴らしつつブラスにパーカッションが被る「感動的」大音響を引っ張って終わる演奏が多い。
確かに
演奏効果は十分だし、華やかなファンファーレが長く続くので聴いている方は感動するだろうし一つの解釈ではあるのかなと思うが、またもこれか、と思うとやや食傷気味なところもある。
個人的なベストは1979年の東京でのライブがそのままSONYの看板録音に使われたバーンスタインとニューヨーク・フィルハーモニックの演奏。最初に聴いたショスタコーヴィッチの衝撃的な名演はそれからずっと個人的なスタンダードのまま変わることはない。

Posted by kakkun89 at 23:15 | Comments (2) | TrackBack (0)


2009年2月14日
長谷川陽子・仲道祐子リサイタル

2009214日 八ヶ岳高原音楽堂

 

長谷川陽子・チェロリサイタル

 

ショパン:序奏と華麗なる大ポロネーズ ハ長調作品3

ショパン(ピアティゴルスキー編曲):夜想曲第20番嬰ハ短調(遺作)

ショパン:チェロソナタ ト短調作品65

メンデルスゾーン:歌の翼に 作品34-2

メンデルスゾーン:無言歌 ニ長調 作品109

メンデルスゾーン:チェロソナタ第2 ニ長調 作品58

 

長谷川陽子(チェロ)

仲道祐子(ピアノ)

 

このコンサートはかなり前から楽しみにしていた

というのはショパン最晩年のチェロソナタが入っている点で、特にロマン派以降の作品としてブラームスのチェロソナタ第1番、シューベルトのアルッペジオーネソナタ、ショパンのチェロソナタは、特に好きな作品。長谷川さんの演奏ではこれまでブラームスとシューベルトは聴く機会があったが、ショパンは初めて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まだショパンの作品の中でチェロソナタをあまり聴く時期になかった頃、ワシントンDCの学会出席に持って行ったCDの一枚にショパンのチェロソナタが入っていて、大雪の中DCからニューヨークに戻るアムトラック(鉄道)の中フィラデルフィアで立ち往生となり食糧も暖も十分に取れない中で何度も聴き込んだ印象深い曲。ピアノパートも難しい曲、と長谷川さん自身も言っているように、これは難曲だと思う。ゆえに聞く方も集中して一音一音しっかり聞きたいと思った。

 

このホールに響くショパンとメンデルスゾーンは至福の時間を与えてくれる。

 

出迎えてくれる小さな出迎え人

これも八ヶ岳高原ならでは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして冬の静寂の時

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

終演後のサイン会も恒例になっているが中にはサイン会ダメというケースもある。

いつもながら長谷川さんと仲道さんはフランクで飾り気がないので余韻まで楽しませてくれる。そして、サインを貰った仲道さんのモーツァルトを聞いたが、特徴的なトルコ行進曲付きだった。とても面白い演奏(第一楽章の間合いなど)。ブラームスの作品79やソナタ第3番(ここにはメンデルスゾーンのピアノトリオにきわめてよく似た旋律が出てくる!)など録音してくれないかな、と期待を持った。

Posted by kakkun89 at 21:18 | Comments (0) | TrackBack (0)


2009年1月27日
長谷川陽子 チェロ・リサイタル

2009127 紀尾井ホール

長谷川陽子 チェロリサイタル

 

ベートーヴェン:チェロソナタ第3番イ長調作品69

ショスタコーヴィッチ:チェロソナタ ニ短調作品40

寺島陸也:ピアノとチェロのためのラプソディ

メンデルスゾーン:チェロソナタ第2 ニ長調作品58

 

長谷川陽子(チェロ)

寺島陸也(ピアノ)

 

プログラムノートを寺島さん自身が執筆した手作りコンサートで、紀尾井ホールで長谷川さんのチェロを聞くのは久しぶり。ベートーヴェンは比較的よく聞く作曲家の一人だが分野としては交響曲やピアノ作品、協奏曲以外はあまり強くなく、極端に言えば室内楽部門も手持ちCDが殆どない。「年齢を重ねると、シンフォニーはきつくなって室内楽に移っていくものなんだがね」という話は複数の人から聞いた意見ではあるものの、ベートーヴェンの室内楽をあまり聞かない理由はまだつかみどころがなく自分の中で整理出来ていないから、というのが一番大きい。なので、感想も通り一遍のもので、ここがどうこうと言ったこだわりポイントの聞き方はまだ無理だ。ただ、作品番号的に交響曲第5(作品67)、第6(作品68)の次という作曲時期を考えるとなるほどね、と納得できる部分もある。

 

ショスタコーヴィッチもある意味超えなければいけない壁の一つだけれども、入りの部分はそれほど違和感なくそして段々とショスタコーヴィッチならではの方向に引き離しに掛かるといった感じだったか。この頃のショスタコーヴィッチは映画音楽の作曲が多かったようで、「司祭と下男バルダ」作品36、「愛と憎しみ」作品38、「マキシムの青年時代」作品41といった作品にはさまれている。(そして交響曲第4番が作品43)

 

寺島さんの作品はこの演奏会のために作曲された作品とのこと。ハンガリーのジプシー音楽の緩急にならい日本独自の序破急の構成を考えながら「舞を思わせる自由奔放なチェロの音色を頼みにして」作曲されたものとのこと。とても不思議な音楽。

 

メンデルスゾーンは明るい感じは「あれに似ている」とピンときた音楽。大好きなスコットランド交響曲の第2楽章。スコットランド交響曲はスケッチは1831年に書かれているが最終的に完成したのが1842(作品56)、チェロソナタは1843(作品58)。メンデルスゾーンの生涯の後期に当たる時期の作品ということもあるのか、自分自身の好きなメンデルスゾーンチックな雰囲気のテイストの作品。

 

ヤノーシュ・シュタルケルが若かりし頃にSP録音したコダーイのチェロソナタの録音は、「松やにが飛ぶ」と形容される名演奏とされる。この日の長谷川さんのチェロは(今までは気がつかなかったが)終始、強いパッセージで弓を返す折に松やにが飛ぶのが分かる、切れ味の鋭い演奏だったと思う(ちょうどチェロのバックがグランドピアノに掛かっていたので、飛散する白い松やにが視覚的に分かりやすかった、というのもある)。チェロの演奏を聴く機会は多いけれど、テンポが上がっても演奏が乱れない長谷川さんの技術は群を抜いて巧いと思う。

 

チケットは完売とのことで、会場は満員だった。

 

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2008年10月13日
仙台クラシックフェスティバル2008(3日目)

20081013

早川りさこ(ハープ)・竹島悟史(マリンバ)リサイタル

ドビュッシー:小舟にて

リムスキー・コルサコフ:熊蜂の飛行

ロドリーゴ:恋のアランフェス

シベリウス:樹の組曲

 

どちらもN響奏者で、マリンバを実演で聞くのは今回が初めて。

この取り合わせもせんくらならではと言えるのかもしれない。リムスキー・コルサコフはマリンバの超美技の見せどころ。打楽器は感性の楽器、と思わせる妙技が堪能できたが、何気に聞いているハープが足元のペダルで半音操作するのは実際に触った人(あるいは音大生)でないとわからないと思うのだがそれを流れるように弾きこなすのは弦楽器というよりは打楽器に近いのでは、と思わせるような演奏だった。喝采。

 

 

20081013

長谷川陽子チェロリサイタル

(寺島陸也・ピアノ)

シューマン:アダージョとアレグロ

ブラームス:子守唄

メンデルスゾーン:チェロソナタ第2

メンデルスゾーンは来年のリサイタルのプログラムにも入っているはずなので、先取りして聴くことに。メンデルスゾーンの作品で室内楽は実はあまり耳にする機会はなく、ブラームスのピアノソナタ(3)に旋律が酷似する(と、いってもブラームスの方が時代が後なのだが)ピアノトリオ第1番以外はあまり聞くことがない。理由としては幾つかあるけれど編成が大きくても華やかさが全面に出てくるメンデルスゾーンは室内楽になると(ピアノ曲は別として)掴みどころが難しくなるから、とも言えるのだけど食わず嫌いはいけない、とちょっと考えなおすきっかけになれば。

さすがに3日連続のリサイタルは疲れが、とのことだった。聞く方も会場巡りをして移動が多いだけでも結構来るので演奏する方は尚更であろうと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

漆原啓子・ヴァイオリンリサイタル

(須関裕子・ピアノ)

ヴィターリ:シャコンヌ

ドヴォルザーク:4つのロマンティックな小品

サラサーテ:アンダルシアのロマンス

サラサーテ:序奏とタランテラ

 

個人的にこのコンサートの目玉はヴィターリのシャコンヌ。バッハの先駆けとなったシャコンヌの持つ意味は大きい、と言われるがヴィターリはこの1曲で後世に名を残した。海野義雄さんの演奏は今でもベストワンの演奏だと思っているけれど、とにかく録音が多い(正確には、多くなった)。それに反してこれが実演で聞ける機会もそう多くはなかったので、かなり満足度が高い。もちろん、演奏も抜群だった。終演後のサイン会では「今日は漢字でサインします」と昨日の演奏会とはまた違った雰囲気でのサービスもあり、好印象がさらに上がった感じ。

 

ドヴォルザークのヴァイオリン小品は管弦楽つきのフモレスケも含めて粒ぞろいの名曲だと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

終演後は会場近くの喜助に。岩隈も来たと思わしきサインまであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして岐路へ。

朝と夕方の仙台駅は感じが全然違う。これが朝

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕方になると

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2008年10月12日
仙台クラシックフェスティバル2008(2日目)

20081012

長谷川陽子リサイタル

ポッパー:ハンガリアン・ラプソディ

サン=サーンス:『動物の謝肉祭』〜白鳥

サン=サーンス:歌劇『サムソンとデリラ』〜あなたの声に心は開く

テデスコ:『セビリャの理髪師』〜フィガロ

武満徹:翼

フォーレ:夢のあとに

ショパン:序奏と華麗なるポロネーズ

ハンガリアン・ラプソディはリストのそれの原型を留めているがテデスコ同様オリジナルに非常に近い曲で軽妙な感じが心地よい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

20081012

イリーナ・メジェーエワ(ピアノ)

ムソルグスキー:展覧会の絵

人気の高いピアニストで、一次発売は完売になっていたプログラムで、本来はこのプログラムは安永徹さんの演奏会が入るはずだったのが病気で急遽プログラムが変更になったために飛び入りで聞けることになった幸運な演奏会。

メジェーエワはペダルを踏み込みっぱなしで豪華絢爛な展覧会の絵が響く感じだった。この演奏スタイルは同じロシア系のリヒテルの対極にあって、好みの別れるところではあると思うが、個人的にはとても楽しめた。

 

20081012

漆原啓子・ヴァイオリンリサイタル

(須関裕子・ピアノ)

ストラヴィンスキー:イタリア組曲

クライスラー:愛の喜び

クライスラー:愛の悲しみ

クライスラー:中国の太鼓

クライスラー:美しきロスマリン

サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン

漆原さんの実演は今回が初めて。予想外のところで予想外の組み合わせ、これもせんくらの魅力の一つで今回の一連の演奏会で新たな発見という意味では一番の演奏会の一つだと思った。

的確なボウイングと正確な音だしは単にテクニックが素晴らしいというだけではないのがよくわかる演奏だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

20081012

坂本朱リサイタル

(多田聡子:ピアノ)

武満徹:小さな空

武満徹:小さな部屋で

武満徹:翼

武満徹:島へ

武満徹:ぽつねん

武満徹:昨日のしみ

武満徹の音楽、といっても非常に親しみやすい歌曲が多いことを認識

 

せんくらの特徴は地下鉄を使って4会場を結び、自分の好みの演奏会を組み合わせで聞く点であり、演奏家だけでなく聴く側も移動する体力勝負の要素が入る演奏会。ただ、同じ時期にやっているよさこい祭りで寄り道するとスケジュール的にはかなりタイト。

 

メイン会場の青少年会館

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてフィナーレを飾る泉中央の大ホール

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜は更けてもよさこいは続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

若人も踊る


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そして、仙台は牛タンだけではない、という存在感

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
さばも刺身で頂けてしまう。さすが塩釜港直送

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2008年10月11日
仙台クラシックフェスティバル2008(1日目)

20081011

雄倉恵子・ピアノリサイタル(仙台クラシックフェスティバル2008)

J.S.バッハ:カンタータ<主よ人の望みの喜びよ>

ショパン:夜想曲ヘ短調作品55-1

ショパン:即興曲第4<幻想即興曲>

モーツァルト:ピアノソナタハ長調K545<トルコ行進曲つき>

シューベルト:ピアノソナタ第16番イ短調D845

ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー

 

クラシック音楽が生活に根付くためには親しみやすさと啓蒙活動が必要で、この様なコンサートは数多く開かれるべき、と思わせるプログラミング

 

 

20081011

ゲオルク・フリードリッヒ・シェンク ピアノリサイタル(仙台クラシックフェスティバル2008)

ブラームス:3つのインテルメッツォ(間奏曲)作品117

ベートーヴェン:ピアノソナタ第23番ヘ短調作品57<熱情>

 

選曲はこの上ない最上の取り合わせ(個人的に)。演奏そのものはもう少し余裕を、と言いたいところもあったけれども過度の感情移入もなく楽しく聴けた。

 

20081011

菅英三子(ソプラノ)・中鉢聡(テノール)リサイタル(仙台クラシックフェスティバル2008)

モーツァルト:歌劇『フィガロの結婚』序曲

モーツァルト:『アレルヤ』

モーツァルト:歌劇『魔笛』〜夜の女王のアリア

プッチーニ:歌劇『トスカ』〜星は光りぬ

プッチーニ:歌劇『ジャンニスキッキ』〜私のお父さん

プッチーニ:歌劇『トゥランドット』〜誰も寝てはならぬ

プッチーニ:歌劇『トゥランドット』〜氷のような姫君の心も

ヴェルディ:歌劇『椿姫』〜乾杯の歌

レハール:喜歌劇『メリーウィドウ』〜ワルツ

 

せんくらの一つの魅力が出演者自らの解説や場の盛り上げ。昨年ファンザービスが過ぎて15分も時間超過した中鉢さんは今年の喋りの出番は少なかったが、見た目のイメージを根底から崩すようなトークは健在。そして、オペラファンには申し分ないアリア集。プログラムの配分も含めこういう45分が一コマくらいはないと物足りない。

 

20081011

福田進一・長谷川陽子デュオリサイタル(仙台クラシックフェスティバル2008)

コレルリ:『ラ・フォリア』

J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番〜

J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第6番〜

ボッケリーニ:アダージョとアレグロ(ソナタ第6)

ボッケリーニ:ロンド(〜第4楽章)

 

新しい発見があるのがデュオの面白さで去年はギター伴奏版のアルッペジオーネソナタが強い印象だが、今年はラ・フォリアから。フォリアはサヴァルが色々な演奏を再演してその面白さを認識させてくれている。ここに更に今回のデュオが加わった感じ。

ただ、ここの会場は座席配置がフラットで後ろからは音も少しデッドに響いてしまう。

終演後に恒例のサイン会も。福田さんには「使用前の様なCD、よく今でも売ってますね」と言われたが福田さんのCDは入手が容易なのであります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてこちらが長谷川さん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一歩外に出るとまだよさこいの余韻が

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これも朝になると兵どもが夢の跡

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2008年3月9日
東京交響楽団のイギリス音楽

2008年3月9日(日) 14:00〜16:10 府中の森芸術劇場
 
エルガー:行進曲「威風堂々」第1番ニ長調
エルガー:チェロ協奏曲ホ短調作品83
ホルスト:組曲「惑星」作品32
 
長谷川陽子(チェロ)
秋山和慶指揮 東京交響楽団
 
多目的ホールとして作られているため、音響にはちょっと不満も残った。
しかし、立地としてはかなり大人しいロケーション


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
チェロ協奏曲は長谷川陽子さんがいつもの様に軽妙に飛ばしていくのかなと思ったら、じっくりと歌わせる演奏でもあったので意外というか驚きもした。数年前のリメイク版「砂の器」の中で何度も使われたチェロの弾き出しの強烈なインパクトのあるあの曲である。
 
惑星は逆に特に火星があれだけゆっくりだと5拍子の刻みは明快に聞こえるがかなり重たく聴こえてしまう。全体的にはかなりしっかりと纏めた惑星ではあったと思うが・・・
秋山さんはどちらかというと現代音楽に近い領域が得意分野なのだろう、ということでは全体としてソツない好演だったと思う。
 
そして外はもう季節の変わり目を象徴するような光景だった。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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2007年10月7日
長谷川陽子・福田進一リサイタル(せんくら2007)

2007年10月7日 19:45〜20:30 イズミティ21 小ホール
 
長谷川陽子さんは喋りが上手い演奏家だが、福田進一さんはそれ以上だ。
そして非常に話が分かりやすい。
 
シューベルト:アルッペジオーネ・ソナタ
フォーレ:夢の後に
ラヴェル:ハバネラ形式の小品
カサド:無伴奏チェロ組曲
ロドリーゴ:祈りと踊り
ファリャ:スペイン民謡舞曲
 
夢の後に、は仲道さんと組んだプログラムにもあったが、ギターだとピッチも聞こえ方も全然違う。
アルペジオーネソナタも通常はピアノ伴奏だが、この春の室内管弦楽団版といい珍しい演奏にあたった。また、長谷川さん自身はラヴェルとロドリーゴで弓を使い分けたが、これは響きを調節するためだったとのことを後で知った。
 
楽器屋に行くと、楽器の値段よりも弓の値段のほうが高いことがある。
楽器の歌わせ方において弓さばきが非常に重要という一例かと。オーケストラの音色がボウイングを変えただけで一変することは、最近のハーディングの演奏会などでも明快に分かる。
ウィーンフィルがウィーンフィルたるゆえんの一つにウィーンの音楽院での独特のボウイングの教え方があるといわれている(確か)。

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2007年7月21日
長谷川陽子・横山幸雄リサイタル

2007年7月21日 17:30〜
八ヶ岳高原音楽堂
 
ブラームス:チェロソナタ第1番
ベートーヴェン:ピアノソナタ第8番<悲愴>
横山:祈りのバラード
ラフマニノフ:チェロソナタ
(アンコール)
ラフマニノフ:ヴォカリーズ
横山:(バッハ/グノーの主題による)アリア
ショパン:チェロソナタよりラルゴ
 
八ヶ岳高原音楽堂は昨年に引き続き2回目
盛りだくさんの内容のコンサートだった。
長谷川陽子さん、いつものチェロの音質はどちらかというとザラザラ系(デュプレの様な強いパッセージ)だが、今回のコンサートは総じてさらさら系(ミッシャ・マイスキーの様な柔らかい感覚)だった。
プログラムにブラームスのチェロソナタ(特に第1番)が入っていれば少々遠くてもそれは絶対に行くでしょう、という感じではあったがこれだけのプログラムを堪能できればもう満腹でしょうといったところか。
 
八ヶ岳高原音楽堂は八ヶ岳でも山梨側の野辺山が最寄の森の中に佇む環境の非常にいい小ホールだ。
 

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2007年4月29日
東京ヴィヴァルディ合奏団

この手の室内楽の演奏会は楽しい
が、何故かチェロ、ベース以外は奏者が起立して演奏するパターンが多い。
直立不動の姿勢は結構大変だった記憶がある。
とはいっても
座って弾いたパッヘルベルのカノンは弾きながらうとうとする状態にはまり込んだそんな経験もある。
 
調和の幻想の第10番は4台のヴァイオリンのための協奏曲で、バッハが4台のハープシーコードのための協奏曲に転用している(BWV1065)ことでも有名。さらには元西ドイツ首相のシュミットさんを引っ張り出してエッシェンバッハがフランツとオピッツと組んだ録音もあったが・・
調和の幻想の中では6番、8番とともに一番好きな曲の一つである。
 
ブランデンブルグ協奏曲からは第3番が演奏された。
これもブランデンブルグ6曲中で一番好きな曲だ。
この流れだけでもこのコンサートは十分見応えのある充実したプログラムだが、
後半に入っているシューベルトのアルッペジオーネソナタは、弦楽合奏つきのもので通常のピアノ伴奏とは雰囲気が全く異なる。
 
チェロは長谷川陽子さん。これで長谷川さんはアルッペジオーネとブラームスのチェロソナタ(第1番)を聴いたことになるので、あとはショパンのチェロソナタを全編にわたって聴けたら言うことなしということになる。長谷川さんのチェロはいわゆる「平均的」とされるテンポよりやや速めに流していたが、めりはりがしっかりありその分表現が多彩になっているように思う。

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2007年2月17日
ピアノとチェロの響き(仲道郁代+長谷川陽子デュオ)

2007年2月17日 東京芸術劇場
 
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番BWV1009より
ショパン:バラード第3番変イ長調
ショパン:バラード第4番へ短調
エルガー:愛の挨拶
フォーレ:夢の後に
ヌーヴォー=デデスコ:フィガロ
パラディス:シシリエンヌ
ドヴォルザーク:4つのロマンティックな小品〜第1曲
ショパン:序奏と華麗なるポロネーズ
 
前日に続き2日連続で東京芸術劇場へ。
演奏だけでなく喋りも楽しめるコンサートは意外と少ないのでは?
クラシックファンの確保に一番力を入れているのは日本の演奏家ではないかと思えるほどここ数年のプログラムは良く考えられてきていると思うし、これだけのパフォーマンスがあれば次もと考える聴衆も多かったのではないかと思えた。
 
長谷川さんのチェロはやや早めのテンポで軽快に音を刻む巧さがまた光っていた。
調子もとても良かったのではないだろうか。
 
前回のデュオ同様、この日もアンコールにはショパンのチェロソナタの第3楽章が入っていた。
これは早い時期の全曲録音を望むものである。

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2006年12月5日
長谷川陽子・仲道郁代 デュオコンサート

ベートーヴェン:「魔笛」"娘か女か"の主題による12の変奏曲ヘ長調作品66
ベートーヴェン:チェロとピアノのためのソナタ第2番ト短調作品5-2
ベートーヴェン:チェロとピアノのためのソナタ第3番イ長調作品69
 
2006年12月5日 JTアートホール・アフィニス
 
12月5日というのはある意味大きな日である。モーツァルトの命日に当たっているからだけれどこの日のコンサートはベートーヴェンづくし。これは仲道郁代さんが進めているベートーヴェンピアノソナタ全曲演奏プログラムに付随したプログラムになっているのだと思う。
 
魔笛の主題による変奏曲の作品番号は66、これはすなわち、この後に続く交響曲第5番(運命、作品67)、第6番(田園、作品68)へとつづく過程において作られた作品だが、なじみのある旋律が奔放に展開される楽しい曲で、意外とベートーヴェンを聞いていなかった自分を再認識させてくれる作品だった。
 
長谷川さんのチェロの音は何度聞いても軸がしっかりしていると思う。
特に、チェロソナタ第3番は巧さ炸裂の演奏だったけれどチェロ本来の味わいのある揺れる音感が素晴らしさを感じさせるのだ。
チェロ
というと自分の中ではヨーヨーマとマイスキーがその対極にある。ザラザラ系の味の深さのヨーヨーマとスベスベ系の清涼感溢れるマイスキーの音、どちらも好きでさしずめデュプレはザラザラ系の旗手的な演奏である。
 
長谷川さんのチェロはどちらかというと、ザラザラ系の演奏で本人もヨーヨーマの演奏が好きと語っておられるように、今のチェロ演奏の主流はこちらにある様な感じだ。これを雑に弾いている様に見せない表情の豊かさが生命線になる(と、個人的には思っている)。長谷川さんの巧さはこのコントロールのよさで、シュートボールの様な切れ込みの良さというよりは絶妙なナックルボールといった感じだ。
 
アンコールのショパンのチェロソナタ、実は意外だった。
生まれて初めて聴いた曲がアルッペジオーネソナタかブラームスの1番かショパンのソナタだったら、間違いなく自分はチェロを弾こうと思っただろう曲だ。この曲に関してはマイスキーではどこか物足りなく、デュプレは大好きだったので自分の嗜好はザラザラ系にあるといっていいのだが、全く想像付かなかった。
 
長谷川さんにはショパンのチェロソナタの録音も是非ともお願いしたい、そんな演奏だった。
 

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2006年8月19日
読売日本交響楽団・名曲コンサート

メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調作品64
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調作品107
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番変ロ短調作品23
 
メンデルスゾーンは有名曲ではあるが、ここ数年ニューヨークフィルのコンサートプログラムに乗らない意外な名曲だ。少なくとも、マゼールが音楽監督になってからというものニューヨークフィルのプログラムには協奏曲が増えたし、若手発掘の絶好の機会とばかりに新しい奏者がどんどん出てくるようになった。これに常連のシャハムなどが加わってシーズンを通して多種彩々のプログラムが楽しめるのに、である。
この日の奏者は川畠成道さん。日本でのCDの売り上げも多い奏者の一人だ。結論から言うといい演奏だったと思う。それにしてもサントリーホールのメンコンはオケの音のコントロールが絶妙でないとソロヴァイオリンの音がオケに吸収されてしまう。ここが録音との大きな違いでもあり、難しさでもあるのかと思った。
 
チェロ協奏曲は長谷川陽子さん
このプログラムは弾き込んでいる、そんな感じの演奏だった。ドヴォルザークのチェロコンはシューマンのそれほどは繊細さを要求されない曲だと思うのだが、長谷川さんは目いっぱい弾いていた。これには指揮の広上さんも乗り乗りで、神が降臨する一歩手前辺りまではテンションが上がっていたのでは?と思える勢いがあった。
 
チャイコフスキーは清水和音さんだが、あまり知られていないが清水さんにはこの曲の録音がある。いまや押しも押されぬサンフランシスコ交響楽団の音楽監督を勤め上げているマイケル・ティールソン・トマス氏がロンドン交響楽団を指揮して録音したものだが、このときの解釈とこの日の演奏とはあまりスタイルは変わっていなかった気がする。
ただ、演奏のスタイルは変わっていなかったものの、体格としてのスタイルはずいぶんと貫禄が着かれたもので、CDジャケットの美青年のイメージを頭に浮かべているとかなりギャップを感じると思う。
 
日本の演奏会の特徴はどちらかというと冒険したプログラムよりは名曲中心のコンサートで集客を重視したものになっているという点だろうか。このようなコンサートプログラムも中々のものではあると思う。
 
2006年8月19日 サントリーホール

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2006年7月8日
無伴奏チェロ組曲第1、3,5番(長谷川陽子リサイタル)

2006年7月8日:17:30〜
八ヶ岳高原音楽堂(野辺山)
 
ヨハン・セバスティアン・バッハ
無伴奏チェロ組曲第1番ト長調BWV1007
無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調BWV1009
無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調BWV1011
 
長谷川さんは私が目の前で聴いたことのある数少ないソロチェリストの一人だ。
チェロがこれほど鳴る楽器で柔らかい音のする楽器であるというのは長谷川さんの実演で知ったと言っても過言ではない。かつての名チェリスト、例えば、ピエール・フルニエは非常に柔らかい音を出すし、天才デュプレもチェロ独特のザラザラした音はどちらかというとしつこくない音で、これがマイスキーになると更に柔らかくなる。
 
一時期、このチェロのざらざらした音を受け付けない時期があった。ヴァイオリンでこのザラザラは違和感を感じさせるしE線でこれをやると雰囲気台無しになりかねないからだ。ただ、実演で聴くと柔らかい音ではどうしてもインパクトが弱くなる。実際にマイスキーがどのような弾き方をしているかが気になるところだけれど(一度ウィーンムジークフェラインで聴いているはずだが、音色までの記憶は定かではない)。チェロが一台で出す音はチェロ本来の音で聴くと味わい深いものがある。
 
今回の長谷川さんの公演は八ヶ岳高原ロッジに併設されている音楽堂で行われた。席数200ほどの行動に近いこじんまりとしたホールだが、これまでにマイスキーやスビャトスラフ・リヒテルやクリスティアン・ツィメルマンなど名だたる演奏家がここでリサイタルを開いている非常に音色豊かなホールだ。
車でないと行けないホールではあるが、ニューヨーク時代にこれだけ本格的な室内楽用のホールにお目に掛かったことはなく、逆に室内楽をゆったりと楽しむ環境は日本の方が上なのか、と感じた。
 
この日の長谷川さんの演奏だが、チェロ組曲第1番のプレリュードの切り込みが予想以上の速いテンポで非常に軽快だった。これはCMでも良く使われる曲で、日本でも高級車の宣伝に使用されており、上品さを感じさせるが長谷川さんは非常に弾きなれているのか弓さばきもただ見入る見事さだった(アンコールでもプレリュードが再演された)。
 
チェロ組曲第3番のブーレは編曲されたものがヴァイオリンの教本にも出てくるほど親しみやすい旋律だがこれを聴いていて自分の練習していた頃を思い出した。やはりここもさらさらと流す様な演奏が特徴的で、聴きやすかった。
 
バッハの無伴奏は響きの豊かなホールと名手の手による演奏で実に不思議な空間で鳴り響く音楽に変わると思う。
 
至福のひと時だった。
 
7月7日の翌日だったが、梅雨空の中にも星が見え、野辺山は天文台もあり星の観察にも良好な場所でもある。この星空の下の演奏会、この風情は何物にも変えがたい贅沢な瞬間でもある。

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2006年5月25日
ブラームスのチェロソナタ(長谷川陽子)

ソロ活動をしている日本人チェリストでブラームスのソナタ2曲を録音している演奏家は意外と少ないと思う。特に録音が新しくなってくるとここ20年で録音されたものはロストロポーヴィッチ(ピアノはルドルフ・ゼルキン)、マイスキーにヨーヨーマが2回、このあたりが現役で店頭に残っているもので日本人の録音は皆無である。
 
長谷川陽子さんのチェロはどちらかというとマイスキー的よりはヨーヨーマの楽器に近い音だ。録音のマイク位置がやや遠い気もしないこともないが、やはり上手いなぁと思う。
ピアノはパーヴェル・ギリロフであまり知られていないがマイスキーの伴奏で何枚かCDも出している。
 
1995年11月13〜17日、ケルン・西ドイツ放送(WDR)

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2006年4月8日
長谷川陽子さん

福島県の裏磐梯は風光明媚な観光地で五色沼を始めとする独特の表情と活火山帯の温泉もあるいいところである。
このとある保養施設では毎年夏になるとアーティストを招聘してささやかなサロンコンサートが開催される。宿泊費はその分高めに設定されるが、良質の音楽を間近で聴ける機会も滅多にないしこれはいい試みだと思う。
 
ニューヨークに赴任する前の年のアーティストが長谷川陽子さんだった。
演奏は勿論堪能したし、今後も頑張ってほしいと思う演奏家だった。
 
この人が独自の色を出した録音がムソルグスキーの<展覧会の絵>だ。
日本は企画物CDを作るのが好きな国で、それが新しい演奏家の発掘にも繋がるし、クラシック市場の活性化にも繋がるので歓迎すべきことなのだろうが、この展覧会の絵はアコーディオンとのコラボレーションと意表を突かれた感じでとても楽しく聴けた。
 
長谷川陽子さんは人柄的にも穏やかそうな人で、好感が持てた。
 
<展覧会の絵>:長谷川陽子 ビクター:VICC60260
 ムソルグスキー:展覧会の絵
 キュイ:オリエンタル
 プロコフィエフ:スケルツォ
 スクリャービン:ロマンス
 チャイコフスキー:ノクターン作品19-4
 ハチャトゥリアン:剣の舞
 チャイコフスキー:アンダンテ・カンタービレ
 プロコフィエフ:3つのオレンジへの恋〜マーチ
 チャイコフスキー:レジェンド作品54-5

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