人の聴覚限界は20kHz程度までとされていますが、近年の研究では自然環境中には高周波の音が豊かに存在し、人はこれを快さとして感じると云われます。実験的にも20kHz以上の高周波成分を含む音を聴くと、脳波中に安らぎ状態を示すα波が発現することが確認されています。

 CDフォーマットの周波数特性1Hz〜20kHzに対して、高性能フォノカートリッジでは10Hz〜100kHzにも及びます。これを伝える導体電流は、低域周波数成分が導体内を均一に流れますが、周波数が上がるほど導体の表面を流れる性質があります。これは高周波領域における表皮効果として知られますが、可聴帯域の高域音にも影響を与えます。

 高音質LP再生では、カートリッジで拾い上げた微弱電気情報をロスなく伝え、歪みを加えないことが重要です。出力電圧0.25mV程度のMCタイプでは、僅か40ナノW程度の極微小電力であり、数WのSP入力までの増幅率は1億倍にもなります。初期段階でロスや歪みを発生すると、増幅系で修正することは不可能です。増幅前の初期情報の扱いこそ、最も重要です。

 シェルリード線は、まさにこの初期情報を扱う導体であり、同時にジョイントとしての柔軟な可撓性が必要です。端子接点での電気伝導ロスを減少させるには、シェルチップとピン端子との接触摩擦は高いほどよく、しかし脱着に際して破損リスクは高まります。このような矛盾と理論的可能性に着目し、試作と試聴によってあるべき姿を追求しました。

 高音質リード線実現のため、さまざま試みました。表皮効果の影響を避けるにはできるだけ導体表面積を増し、低域は断面積を増して電力供給を強化し、両者をバランスして広帯域特性を実現しました。しかし、それだけではなく、極微細電力を扱うリード線の構造は、電流に関する観点だけではなく、電子動態をイメージすることも必要で、試作試聴を重ねて編線の優位性を認めました。

 高音質LP再生を追求するシェルリード線として、まず試聴によって選択した超高純度 ortofon 7N および 8N、および稀少で入手困難な ortofon 6N 超純銀 ケーブル導体素材を用いて、素線径、素線の束ね方、導体の空隙構造、耐破損強度を総合的に見直し、高純度銅と超高純度銀を用いて、素線径を最適配分した多層構造と、編線構造を組みあわせ理想のリード線導体を開発致しました。高いSNと透明感、爽やかに伸びた高域は、まさに至福の音響世界です!

 
 
Moon Audio工房の高音質LP再生

 Moon Audio工房 高音質LP再生アクセサリー

1.Moon Audiop 工房のシェルリード線の特徴
 
 @導体素材は比較試聴で選抜した、優れた貴重資材 Ortofon 7N銅、8N銅、および稀少材超高純度 6N 銀線を採用。

 Aバネ性のある正円形断面の高品質燐青銅 金メッキシェルチ ップを採用。
 
 B導体部と両端チップ部を熱収縮チューブでダンプ。
 
 C最高級の貴重なプラチナ・ゴールド・ニゲカス0401ハンダ他、高級無鉛オーディオ用ハンダを使用。

2.上級モデルは、素線径を最適配分した多層構造等により、広帯域で各帯域とも優れた表現力のHiFi再生。

3.アクセサリーとして、市場では入手できない カートリッジ専用チタン&ステンレス製ビス・ ナット・ポリカーボネートワッシャ 5ペア・ セット