リード線試聴会の結果

 先日、興味深いレコードコンサートがありました。リード線の試聴会で、演奏会を主催するソフィアザールさんの他、モニターの方々はオーディオ歴が長い、または実際に音楽を演奏なさる方々で、いずれも音楽再生に拘りを持つ耳の肥えたベテランの方々です。コンサート会場は、50名規模の、天井高5m程でアコースティク系音楽には理想的なホールです(URL参照)。以下、結果の報告を引用致します。
http://www.sam.hi-ho.ne.jp/happyendoh/top.files/map.files/map.html

 2月13日、ピアノコンサートの終了後にお残り戴いて4時間程掛け、集中して5枚のレコードで5種のリード線を比較試聴いたしました。音源はステレオレコードを用いました

 今回のテストに用いたオーディオ装置は、ソフィアザールサロンの会場に常設する15インチダブルウーハーシステムです。プレーヤーはガラードの301にSME3009、使用カートリッジはシュアーのMMタイプを用いました(注、トランスの音質への影響を避けて選択)。プリアンプはマランツタイプ、メインアンプは300Bシングルです。共にソフィアザールオリジナルアンプです。

 このテストに先立ち3階に設置してありますタンノイレッド12インチオリジナルのチャットワースにプレーヤーにはリンLP-12、アームはSME3009、プリアンプはマランツタイプ、パワーアンプはEL34PP共にソフィアザールオリジナルアンプにて予め聴いております。

 6人のベテランの方の評価に興味津々でした。集計結果を分析しますと奇しくもSeiren Exelentとネーミングされたリード線に票が集まりました。ご参考までに以下が詳細になります。今回の結果は大型システムを用いた相対評価とご理解ください。再生装置を換えることで順位が変わることと思われます。

 それでもSeiren Exelentは装置を超えて普遍的な良さを発揮する事と確信しています。日を置いて3階のシステムで3セットぐらいにリード線を絞り、MCカートリッジを用いて比較ではなく、それぞれの味わいを引き出し、聴いて見たいと思います。
  アルペジョーネソナタ マントバーニORC モーツアルトVio.C キャロルキッドVo グラシェラスサナアドロ Total Point      
(A) Sophia             1                 
              
       1
(B) Aurora              1         1        2
(C) Seiren          3           2             1      6
(D) Seiren Excellent            3
        3
        3         4     13 
(E) Silver (Sophia)          3           2          2         2      9
  注1) キャロルキッドJazz Voはリンレコード、オータムイン・ニューヨーク。
  注2)  (A)〜(D)はMoon Audio高純度銅線材リード線、(E)Silverはソフィアザール オリジナル銀線リード線。
  注3) 6票を超えるのは、甲乙つけがたく共に1位とした為に6票を超えました。

 最後に大澤カートリッジを回転シェルを用いて聴きました。クリチカルな面を併せ持ちますが音樂表現が自然です。音質の評価を忘れます。リード線はオヤイデの細いアームコードです。これは普及品シェルに使われている物に近いと思われます。構造上の制約がありますからMoon Audioリード線は使用出来ないのが残念でなりません。SeirenExelentの音味に通じる部分を感じています。Exelentの自然さがより以上にしなやかさを持つ事が出来れば、申し分ないと気づかせてくれる大澤カートリッジの魅力を感じました。

それにしてもMoon Audioの自信作Exelentの素晴しさを肌で感じました。リファレンスの地位を確信した試聴会でした。素晴しいリード線を聴く機会を頂き改めて感謝をいたします。長時間聴き比べにお付きあいいただきましたテスターの方々誠にありがとうございました。……以下略


……音楽優先に聴く皆さんと音優先の評価が大筋で一致し、安堵しました。皆さんがトップに選んだリード線は、いかなるシステムで使用してもリファレンスとして通用することと思います。楽しい時間をご提供くださり、ほんとに有難うございました。 (2010.02.15日 参加者 東京都 OH様)