太くてもいい邪ない?(7)
ジャレッドから電話がかかってきた。アメリカからの国際電話、アイルランドとの時差などまるで考えてなく明け方近くであったが、あいつからの電話なら機嫌が悪くなるということはない。
「悪い、コリン仕事中か?」
「俺の仕事のことを気にするだけお前もまともになってきたな。仕事はしていない、ベッドの中にいたが・・・」
「お楽しみの最中だったら別の時にかける」
「お前以外の誰と楽しめって言うんだよ!おまけに最後あんな姿まで見てしまって、俺はもう他のヤツとやる自信がない」
「悪い、もう撮影は終わった」
「終わった、本当か!おめでとう、よくやった!」
俺は目の前がぱあっと明るくなった気がした。本当に窓から朝日が差し込んでいたがそれだけではない。ジャレッドの撮影が終わったということは、今回は俺の人生にも大きなかかわりのあることだ。
「なんかやけにうれしそうじゃないか!」
「うれしいさ。やっとあの太くて重い・・・イヤ、なんでもない。お前の大きな仕事が無事終わったことを喜んでいるのさ。次の仕事まではまだ時間があるだろう?一度会えないか?」
「お前の仕事はどうなんだよ」
「俺の仕事?そんなものはお前の都合に合わせて休みを入れる」
「いいのか、そんなことして。あんまりわがままを言うと仕事が減るぞ。お前ももう30だ。いつまでも自分勝手なアイドルスターじゃやっていけないだろう」
「わがままじゃない。俺の命にかかわることだ」
「へー、お前の命にね・・・・」
ヤツは楽しくてたまらないというような声を出す。部屋の中はすっかり明るくなっていたが、俺のモノは勢いよく立ち上がった。あいつの声は俺の頭を通り過ぎてダイレクトに下半身に達してしまう。
「もう立っているのか?」
「いいか、俺はもう数ヶ月どこにも入れてないんだぞ。たまりにたまって死にそうだ」
「どっか行くか自分で抜けばいいだろう」
「そんなことはしたくない。とにかくお前に会いたいんだ」
「俺も同じ日数やってないけど、別になんともないぜ」
「お前は撮影に忙しかったんだろう!」
「ああ、今回は役者としてだけでなく、製作にもかかわらせてもらったから、ありとあらゆる方向から映画を考えることができた。1つのシーンを撮るにも、ここであの男の苛立ちを表現するにはどの角度から撮ったらいいか、いろいろ試したんだ」
「俺はどの角度から入れたらいいか、いろいろ試したい」
「おもしろいシーンがあるんだ。彼はハワイからニューヨークへ行って最初にあるホテルに泊まるんだけど、そこは実はゲイの溜まり場だった。演じる俺はゲイだからなんともないんだけど、彼はノーマルだから当然卑猥な声を聞いて嫌悪感と苛立ちを募らせていくのさ」
「ノーマルな人間ならそうだろうな」
「演技として実に難しい。俺自身はそういう声が聞こえ場面を想像するだけで顔がにやけてくる。だけど彼は心臓にトゲを刺されたように感じ、隣の部屋のゲイをぶっ殺してやりたいとまで思うのさ」
「ハハハハハ・・・そいつはいい」
俺は思い浮かべた。そうしたシーンを想像し、感じまくって喘ぎ声を出しそうになったジャレッドーヤツは想像だけでもイッてしまえるほど感受性が強いーそれでも演技では嫌悪し、ぶっ殺してやりたいという表情をしなければならない。一体どんな顔になったのか、想像するとおかしい。その場面はDVDになったらコマ送りでじっくり見てやろう。
「コリン、おい、お前聞いているのか!」
「ああ、聞いているさ。その時のお前の顔、映画館でじっくり見させてもらう」
「俺の演技は完璧さ。なにせ監督や共演者すら俺がゲイだとは気付かずにいたんだもの」
「昔の恋人と共演したんだろう。よりは戻したのか?」
「そんなことするか。俺は紳士の態度を貫いた。役のイメージが彼女に合っていたから共演者に選んだのであって、昔のことをゴチャゴチャ繰り返すつもりはまったくなかった」
「でも、彼女は少しは期待したんじゃないか」
「まあな。でも俺はもう女とはできないから。もちろんゲイであることやお前との付き合いは言っていない。昔の恋を引きずっていたら女優としての道は閉ざされる、とかなんとかうまいことを言ったよ」
「そうか、それはいいとして、お前はいつ都合がいいんだ!」
「ちょっと考えさせてくれ。でもお前は今がまんできないんだろう」
「ああそうだよ。だけど海を越えてすぐ来れるわけじゃない」
「声でイカせてやる。今度の役で俺は声にも随分気をつかった」
「もともとお前はボーカルだろう」
「そうさ、だからこそいい声を出しすぎないよう苦労した。観客が共感もせず、かといって強い憎しみも持たずに淡々と見るためにはどんな声を出したらいいかと・・・・」
「お前もいろいろ考えているんだな」
「今、どこにいる?」
「どこって、自分の部屋のベッドの上だ」
「そいつは都合がいい。何を言ってもOKだな」
「ああ、だが声だけでイクほど俺は単純じゃないぞ」
「受話器をベッドの上に置いて、すぐ横に座り、俺の声に集中してくれ」
言われた通りに受話器を置いて服を脱いだ。香油を浅い皿に入れて枕元に置き、カーテンをしっかり閉めた。
「ああ、コリン、急がずゆっくりやってくれ。俺はまだ固いままだ。油を指にたらし、少しずつ・・・ああ、いい・・・」
「心配するな。痛くないようにしてやる」
「お前のモノは大きすぎるからな。どんなに注意したって・・・・ああ、どうしてお前はこんなに俺をとろかしてしまうんだ」
「ジャレッド、感じているのか・・・・」
「ふう・・・俺やばいよ・・・なんかもう体の奥が溶けたチョコレートアイスのようになっている・・・ああ・・・早く入れてくれ」
「いいか、俺のは特別にでかいぞ。その小さな尻で耐えられるのか。あ・・・・小さくなかったか」
「いいんだよ!どうせ見えないんだから昔のサイズで想像しろ!」
「昔のサイズってこれぐらいか?」
俺はヤツの尻が目の前にあると仮定して、それを掴むように手を動かした。がっちりと手で押さえ、肉襞に隠れた秘部を露にしていく、かなり脂肪がついていたから、そう簡単にめくれずに・・・
「脂肪のことなんか想像するな!昔の俺でいいんだよ!」
「そうは言っても、お前の最後の姿が印象的過ぎて・・・」
「撮影が終わって今の俺はもうかなり痩せているんだ。といってもガリガリになったわけではない。そうだな、ちょうどヘファイスティオンをやったくらいの・・・腿や胸にはほどよく筋肉がついているが腰はよく引き締まり・・・・」
「よく締まったいい腰だ。いいか、ここを掴むから動くんじゃないぞ」
「うわああー・・・・ひいいー・・・あああー・・・コリン、頼むから・・・・」
「もっとやさしくしてくれというのか。それ!」
「ああー・・・・死ぬ・・・・助けてくれ・・・・」
俺はうつ伏せになり、自分のモノを片手で握りながらシーツに体をこすり付けて動き回った。ゼイゼイという荒い息が電話の向こうからも聞こえる。アイツも同じように自分を興奮させているのだろう。
「あああー・・・頼む、・・・・力をかけないでくれ」
「お前はこれが好きなんだろう」
思い切り腰を浮かし、ベッドに体を激しく打ちつけた。鋭い痛みと同時に体の中で何かが弾けた。ねっとりとした液体が後から後から流れ出る。俺の手とモノとシーツは精液にまみれてベトベトになったが、不快感はない。全身の力が抜け、ベッドの上で仰向けになった。
「コリン、満足したか・・・・」
「ああ、大満足だ!」
電話は遠いので大声で怒鳴った。
「それはよかった。これでしばらく会わなくても大丈夫だろう。じゃあ切るからな」
「ちょっと待て!しばらく会えないのか!」
「ああ、都合が悪くてな。すぐバンド活動も始めないといけない。悪い、また連絡する」
「今話せないのか?」
「俺もちょっと予定が立てられないんだ。見通しがついたらすぐに連絡する。俺もスッキリしたぜ。サンキュー」
「おい、ジャレッド!」
電話は切れた。ピーピーというむなしい音が聞こえる。
「おい、コリン、朝っぱらから誰と電話で話しているんだ。早く起きて朝食を食べろ!さっきから呼んでいるのにお前はちっとも下りてこないからママは怒っているぞ」
廊下から兄イーモンの声が聞こえた。時計を見ると、もうすっかり起きる時刻になっている。
−つづくー
後書き
私は電話でのこういう体験は全くありません。そもそも電話は苦手で必要最小限のことしか話さず、まして国際電話なんて料金が気になってしょうがありません。でもこの2人ならこういうこともありかなといろいろ想像して楽しめました。
2008 7、14
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