米国獣医学協会(AVMA)より、病原体がその地域に蔓延しており、重篤な症状を呈するため、ほぼ全ての犬が接種すべきもの。発病したら特別の治療法はない。ワクチンの副反応(アレルギーによる発疹や発熱、接種部位の腫れなど。ひどい場合、アナフィラキシーショック)の、頻度・程度とも低いと報告されています。
Klingborg DJ; AVMA Council on Biological and Therapeutic Agents' report on cat and dog vaccines. J Am Vet Med Assoc 2002 Nov 15 ; 221(10): 1401-7
英国獣医学薬品委員会の犬と猫のワクチンについての報告より、ワクチンは、その危険性と利益の分析(risk/benefit analysis)により使用されるべきであるとしています。ワクチンの製造会社が添付文書で推奨している1年より、ワクチンによる免疫の持続期間は長いという根拠(エビデンス)があり、ワクチンの追加接種の期間に関する添付文書の情報は不適切となっていると指摘しています。
Gaskel RM; Veterynary Products Committee working group report on feline and canine vaccination. Vet Rec 2002Feb 2; 150(5): 126-34
米国動物病院会(AAHA)の犬のワクチンのガイドラインでは、ワクチンの選択と使用方法は、その病気の発生率、重症度、ワクチンの効果(免疫の持続期間も含めて)、安全性、犬の健康状態、ライフスタイルのバランスにより決定すべきとしています。
Paul MA: Report of the American Animal Hospital Association (AAHA) Canine vaccine Task Force : executive summary and 2003 canine vaccine guideline and recommendations. J Am Hosp Assoc 2003 Mar-Apr; 39(2): 119-31