私たちが暴露してしまって良いものか…
ペットショップ、ドッグブリーダーのプロが秘密の内緒話をお伝えします。

トリーミングに来て下さった犬種を入れれば数十犬種、毎日を積み重ねると延べ50万頭を越すワンコに囲まれ暮らしてきました。
母の代から自宅で数種類の犬を飼育し、日々数十頭のワンコたちに囲まれ、ドッグブリーダーが長じてペットショップのオーナーとなった私達です。
単独犬種のみしか飼育した訳でなく、色々な犬種を生ませ、飼育し、見送った私達だから、話せる言葉があると思っています。
ドッグブリードだけでなく、JKC役員としてドッグショーに携わり、ペットショップを開きお客様に子犬や犬具、ドッグフードなどを紹介し、県委嘱の動物愛護推進員としてボランティア活動に力を注ぎ、オークションや競り市も勉強させてもらいました。数多の業界関係者と懇意にして頂いております。パピーミルや保健所の殺処分場も見せて頂きました。ペットとして鳥や猫、爬虫類、両生類にも手を伸ばし…
私達だからこそ伝えられる言葉があると信じております。

あくまで私の個人見解ですので言い過ぎなどございましてもご勘弁願います。


専門家が教える購入先の選び方。

ペットショップ(実店舗/リアルショップ)
◎ 1ヶ所で多くの犬種や頭数を見て比較する事が出来る。
◎ 簡単に入店しやすい。
◎ 感じの良い店員に対応してもらえる。
◎ あわせて犬具やフード等をトータルコーディネイトしてもらえる。
◎ 新しい情報に強く、バラエティーに富んだ知識を持っている。
◎ トリーミング等のサービスも合わせて提供される。
× 希望の犬種の専門家であるケースは稀である。
× 店舗費、人件費等が生体価格に乗せられており価格がUPしてしまう。
× 飼育などに付いての深い知識は持っていない場合がある。
× 子犬の祖父母、親、兄弟等の遺伝に関する情報は持っていない。
× 血統、遺伝に関する知識が薄く、繁殖や疾患に対処しにくい。
× 早い時期に親から離されるケースが多く社会性が身に付きにくいと言われている。
× 1匹だけでショーケースに入れられストレスが掛かり精神的に宜しくないと言える。

ペットショップ(ネットショップ)
◎ 簡単に素早く、多くのショップ、犬種、子犬を検索し比較する事が出来る。
◎ 安易に問合せができる。
◎ 感じの良い店主に対応してもらえる。
◎ 実店舗/リアルショップよりも生体価格はリーズナブルな場合が多い。
◎ 引渡ぎりぎりまで母犬・兄弟の元にいられるので社会性など自然に学べる。
× 子犬の祖父母、親、兄弟等の遺伝に関する情報は詳しくない。
× 血統、遺伝に関する知識が薄く繁殖や疾患に対処しにくい。
× 飼育経験が乏しい場合が多く心許なく思える場合がある。
× 比較的安易に閉店してしまうケースが多く感じられる。

ドッグブリーダー
◎ 専門犬種の知識が深い。
◎ 子犬の祖父母、親、兄弟等の遺伝に関する情報に詳しい。
◎ 飼育、血統、繁殖等育てる為の情報、知識、経験に詳しい。
◎ 自家繁殖の為、質の良い子がある程度安価で購入出来る。
◎ 引渡ぎりぎりまで母犬・兄弟の元にいられるので社会性など自然に学べる。
× 一風変わった方や偏屈者もいる。
× ドッグショー用のブリーダーでは驚くほど高価な生体価格を言われる場合がある。
× 自信の犬に愛情深い為か、一般にプライドが高く頑固な方もいる。
× ショップと違うので、伺いにくかったり、見学しにくかったりする。
× ブリーダーの質の差が激しいので購入者に見極められる目が必要となる。

オークション/移動展示即販会
◎ 生体価格が安価である。
× 子犬に気を使わないので祖父母、親、兄弟等の遺伝に関する情報は詳しくない。
× 商売が主となるので、疾病、血統、遺伝には殆ど興味がない。
× 比較的安易に閉店してしまうケースが多く感じられる。
× 売ることしか興味が無いので、子犬の管理、疾病、皮膚病等の疾患の可能性が高い。
× 安価である為に売りっぱなしでアフターフォローが無いと思って良い。
× 早い時期に売りに出されるので親から離され社会性が身に付きにくいと言われている。

里親募集、保健所・動物愛護センター
◎ 飼育に付いて詳しくレクチャーしてくれる。
◎ 無料譲渡か、送料、手数料、避妊去勢手術等だけの安価な料金で譲ってくれる。
◎ あなたが救ってくれれば殺処分の運命から命が救われる。
△ 成犬が多い。
△ 事情があって譲渡される犬なので、神経質だったり、皮膚上等の疾患に犯されている
   子がいる。
× 祖父母、親、兄弟等の遺伝、血統に関する情報はない。


さて、それでは具体的にどのような基準で選べばよいのでしょうか。

ペットショップやドッグブリーダーは歴史、店主を見たいものです。

古い歴史を持ったショップやブリーダーならば、無茶であこぎな商売は行いにくいと思っております。
昔から地道に築いてきた信用・信頼をなくす事を恐れるでしょうから。
簡単に店仕舞いすることも出来ないでしょう。
ただし、古い気質・体質のショップやブリーダーならば、動物愛護の精神に乏しいオーナーが比較的多くおられますので注意して下さい。
愛情に乏しい育ち方をしたワンコは心に傷を受けていたり、ケアが必要だったり致します。

個人経営や中小規模のペットショップを営む店主さんは愛犬家が高じて商売を始められた方が大半を占め、利益に結び付かないと安易に閉店されるケースが多い気が致しております。
これはドッグブリーダーにも通じるのですが。
十数年間は寿命を持ったワンコ相手に、ぱっぱと閉店されてしまうとワンコの出身や身元などの情報も分かりにくくなってしまいますし、遺伝性疾患等が現れた場合、血統を辿ることも難しくなってしまいます。
更に、お引渡直後に閉店などされてしまうと…
血統書が手に入らなくなったり、子犬自身にも本当に大丈夫なのかと不安を持ってしまいます。

店主(オーナー)により、ショップやブリーダーの性格・主義・体質等全てが変わってきます。
金儲け主義なのか、愛情メインなのか、生体販売よりトリーミングや犬具、ドッグフードを販売の主とするのか、生後何日から販売するのか、ワクチン接種はどうするのか、小動物全般も扱うのか、衛生管理に気を使っているのか…
お店として、ドッグショーにこだわり過ぎる店主を好きになれません。
かっこつけ過ぎたり、気取り過ぎる店主を好きになれません。
無口な店主を好きになれません。
過剰に自慢される店主を好きになれません。
動物に妙な愛情を見せる店主を好きになれません。
直接お会いし、出来るだけ多くのお話をされ、なるべく沢山の質問をして下さい。
そして信頼でき、安心できると納得してからお決めするべきと考えます。

新規開店のお店、対応の良い店員、大規模チェーン店はお勧め致しません。
勢いで始めたお店だったとしたら何時潰れてしまうのか。
店員さんが良くとも店主に問題あれば何時かは辞められる方でしょう。
大規模になるほどマニュアル化され、店主・ベテラン店員の直接目にし、触れる時間は減少します。
生き物をマニュアルで対応できる訳がありません。

ネットショップは現物のワンコを見ず、触れずに購入すると否定をし、子犬をケージ内で一人ぽっちにするリアル店舗の展示型を是とする方々がおられます。
どちらにも一長一短があり、私には是非を決めようもありません。
店主の質と購入者の努力によって短所を補えると思っております。

オークションは論外ですね。
実態の見えないweb上で、短期間に、アドレス等でのやり取りも難しく、売りっぱなしでも責任を放棄できるようなシステムで生き物を競り落とすなんて肯定できません。
売りっぱなしで、出展者の存在自体が消えてしまうなんて良くある話です。
どんな疾患や遺伝性障害を持ったものやら不安です。
実際に届いた犬と写真の犬は同じなのですか。

更に恐ろしく思うのはショッピングセンター等へ現れる移動展示型のペット販売。
展示即売会と言っている販売会もあります。
この様な移動式のペットショップで仔犬を購入してはいけません。
根無し草のごとくフラフラと人混みを目指して現れ、低価格で売さばいては消えてゆく…
低価格でも大丈夫な訳は、アフターフォロー、アフターサービス、販売責任、販売保証等一切無いから。
本当の純血種ですか?
血統書は届くのですか?
疾病等は絶対ないのですか?
本当に保障をしてくれるのですか?

他店と比べ、明らかに生体価格が安過ぎる(4〜6割)には必ずカラクリがあります。
一定レベルの質を保持してブリーディングをしている繁殖家は、絶対に崩せない経費は掛かっております。
経費割れしてまで繁殖を行いません。
となりますと、それなりの質のブリーダーからの仔犬はそれなりの価格となってしまいます。
激安で購入するとなると、中間マージンをぎりぎりまで削減した直売か、ブリーダーが質を見切ってしまった低レベルもしくは疾病や障害を持った仔犬しかなくなるとお思い下さい。
十数問間、生活を共にするワンコを値切り、生涯通院や障害に苦しむ危険性を背負うのはおやめ下さい。

                                            2008.4/14



男の子、女の子、どちらが飼いやすいの?
メリット・デメリットは?

こんな質問も多くございます。

これも飼育者によって考え方が違いますが、私なりの個人意見として記します。

男の子
メリット
将来に渡り、体形が大きく変化することはない。
去勢手術は女の子に比べ割安となる。
性格の変化が少ない(仔犬の頃とたいして変わらないと仰る方もおられます)。
生体価格が一般的に割安になる。(メリット・デメリットの問題でなく、需要と供給の差です)

デメリット
仔犬(実子)を出産させるには、母犬も合わせて飼育するなど簡単に産ませられない。
立った姿勢でのオシッコをおこなうので、小水が飛び散りやすい。
マーキングをする。
成長につれマウンティングをおこなう。


女の子
メリット
赤ちゃんを産む事が出来る(ワンコの世界は仔犬の親権は母親となります)。
オシッコは座った姿勢でおこなうし、マーキングもない。

デメリット
出産によって体形が変わってしまう(ドッグ・ショーなどでマイナス・ポイントとなる)。
避妊手術が男の子に比べ割高になる。
避妊手術をしない場合、子宮膿腫等重大な疾患が現れる場合がある。
およそ半年に1度生理が起こり、1週間ほど出血するので対処が必要。
生理中は、ドッグ・ランやドッグ・ショー、公園、お散歩など男の子のいる場所には連れて行けない。
生体価格が一般的に割高になる。(メリット・デメリットの問題でなく、需要と供給の差です)

避妊・去勢後
男女共に性格も中性化すると言われます。
若い時期に避妊・去勢手術を行うと、男の子のオシッコは座った姿勢で行い、マーキングやマウンティングもしない子が大多数と思います。
女の子は、摘出してしまうので当然のこと子宮系の病気名は掛かりませんが、少し性格がきつくなったりする子もいると仰る方もおられます。
ホルモンバランスが崩れ、太りやすくなったりしますのでご注意が必要です。


いずれも全てのワンコに該当する訳ではなく、例外も沢山ある事を承知下さい。

私個人的には飼い易さと言いましても、どちらがどうと言うこともないと思っております。
避妊・去勢手術は現在当たり前に行う方も多いですし、躾やルール付け(オシッコは外でするなど)によって解消されます。
好みでお決めになれば良いと考えます。

                                            2008.6/16
子犬写真
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