Q4、複数人で設立するにあたって、気をつける事はありますか?

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0、 いわゆる「設立登記」によって、株式会社を設立するため、会社法は二つの手続を定めています。ひとつは、
   @発起設立 もうひとつは、
   A募集設立 ですよね。

実務上、ほぼ発起設立によって手続が進められていますので、これから会社の設立手続に関して述べるときには、おおむね発起設立を前提にしてお話しているのだと思ってください。

 さて、会社を設立するにあたり、設立後の株主が
   @1人であるか(単独設立)
   A2人以上であるか(共同設立) によって、設立準備にかけておくべき手続において、大きな違いが出てきます。
 
1、 まず、単独設立の場合、設立後も利害の対立する株主が発生することがあまり考えられない為、会社法に定められている手続をそのまま機械的にこなしていくだけで、いとも簡単に会社を設立することがでます。もし、設立後に問題点が発生したとしても、軌道修正をしていくことが容易であるため、
   @手続も早く(最短一日)、
   A一般に公開されている雛形を真似して会社を作ったとしても、あまり問題は発生しません。(定款だけは、しっかり作るのがベターですが・・・)

2、 それに比べて、共同設立の場合にはどうなるでしょう。
 何か気をつけることはありますか? 気をつけるものがあるとして、どのような策を講じておく必要があるでしょう?

 ア) まず考えられる問題点として、

   @設立手続半ば、お互いの意見が合致せず、志半ばで座礁してしまう。それによって、こちら側の提出していたノウハウなどが、外部に出て行く危険が発生した。

   A設立はしたものの、お互いの利害が対立し、会社経営に支障をきたしてしまう。業務決定にも時間がかかり、迅速な組織運営をできずに、チャンスを逃してしまう。

   B志半ばで、株式が予期していない者に渡ってしまい、事業遂行に支障をきたす。

 など・・・ここでは掲げられないほどの、様々な事例が考えられます。

 イ) 以上のような問題点を防ぎながら、『「設立」から「それ以降」』に至り、順調に事業を進めていくために、私達は何をすればいいのでしょうか。
 ちなみに私は、設立前において以下に挙げる事をしておく事が、とても大切であると考えています。

   @株主間契約を結ぶ。
   A定款に記載できることは記載する。
   B種類株式を発行する。
   Cその他、会社設立において必要な事項を書面に洗いだしておく。

 特に、@に関しては、

   ・議決権拘束契約(総会における議決権行使につき、予め契約によってこそくしておくこと)
   ・同意条項(株式を将来譲渡するに当たり、契約の相手方の同意を必要とする旨定めること)
   ・競業避止・守秘契約

などを取り決めます。仮に、会社法上定款に定められない事柄だとしても、一応は当事者間の契約でありますので、後々効力を発揮してくれるので、ここにもらさず掲げていきます。

 そして、B種類株式においても、近時その活用方法が拡大した事に伴い、様々な種類株式を発行する事ができるようになりました。それにより、様々な取り決めをの種類株式を発行する事によって、柔軟に定款や登記簿にも公示する事が可能になりました。よって、我々も大いに有効活用していくべき事項であります。
 
  また、上記した以外にも、予め、
   D今回の設立の目的
   E設立にいたる前提条件
   F設立時期
   G本店・支店所在地
   H資本金の計画
   I株主総会の運営
   J役員について(役職の配分)
   K財務・経理方針
   L業務運営方針
   M各々の出資比率
   N紛争解決方法

等に関し、詳細に定めて合意しておくことも大切であります。

 そのことは、設立以降も機動的に業務を遂行していくために、必要不可欠であり、このような方策をとっている会社は取引先からも高い評価を受ける可能性を秘めています。そして、こちら側としても、上記方策をとっている旨、積極的にアピールできるでしょう。
 
3、 このように、人の考えとは百人百色であり、例え1つの目標に向かって、始めは皆が一丸となって行動し、事をうまく運ぶ事ができたとしても、永遠にお互いの意見が常に合致する事は保証されていません。
 
 共同で会社を設立する事を考えていらっしゃる方において、上記したような問題点があることを予め認識し、それに対し最善の方策を取ることは、会社運営にあたって必要不可欠であると、ご理解いただけたでしょうか。 『三人集まれば文殊の知恵』という言葉がありますとおり、1人よりも2人。2人よりも3人で事業を興すほうが、より素晴しい結果を予想できます。しかしながら、人は増えれば増えるほど意見がまとまり難くなるという事も、考慮しなくてはなりません。

 以上のように、どのような人員(メンバー)で事業を始めるか。これは、大切な戦略であります。
 


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