野球を成り立たせている「前提条件」を、ひとつずつ検討する。
・野球とは何か − 野球は団体競技。個人競技ではない。
「個人成績」ばかりに熱をあげると、
野球の攻撃 = 主に「打撃成績争い」という「個人競技」
〃 守備 = 〃 「投手成績争い」という「個人競技」
になると考えられる。その場合、
プロにおいては、「個人成績」 のために 「チーム形式で」 試合を行っている
ことになる。誰しも、そんなつもりは無いだろうが、結果的にそうなっていると言われても、致し方ない面があるの
ではなかろうか。
・評価の方法 − 野球は団体競技なので、チームが「勝敗」によって 評価される。
プロでは、ペナントレースでもっとも勝利数の多いチームが優勝とされる。(日本では引き分けありで「勝率」計算)
年間成績の最も良かった「チーム」が第一位だと、評価される
選手に対する報酬も、「チームを評価する方法」に沿って行われるべきだと考えられる。
(「個人成績を主にチーム成績を勘案した報酬を渡す」 のでは無く、 「チームの成績の中で、個人の活躍や
チームに対する貢献度によって金銭報酬の配分を行う」 べきであろう)
・個人競技との比較 − 勝敗・順位を争うための単位は
@スポーツという戦いのための「存在の基本単位」
個人競技 − 個人
団体競技 − 団体 (チーム)
A戦いという「行為の基本単位」
個人競技 − ひとつの大会
団体競技 − ひとつの試合
基本単位のあり方は
@存在の単位
個人競技 − 各個人対等の立場
団体競技 − 各チーム対等の立場
A行為の単位
個人競技 − 各大会の重要度はそれぞれ異なる
団体競技 − 各試合の価値は基本的に全て同じ
報酬の仕組みは(比較対象・プロゴルフ)
@個人競技 − 「賞金制」 大会毎に成績によって分配
A団体競技 − 「年俸制」 球団別に独自査定し、選手との個別交渉により決定
| プ ロ ゴ ル フ | プ ロ 野 球 | |
|---|---|---|
| 戦いのための単位 (存在) | 個 人 | チーム(個人の集まり) |
| 〃 の立場 | 各個人対等 | 各チーム対等 |
| 戦いの単位 (行為) | ひとつの大会 | ひとつの試合 |
| 〃 の価値 (行為の重要度) | ひとつひとつ異なる | 基本的に全て同じ |
| 〃 の報酬設定 (行為の金銭価値) | ひとつひとつ異なる | なし |
| 戦いの評価の方法 → 順位付け (ランキング) (存在を行為の価値獲得量で評価する) |
年間最多勝個人 ≠ 年間最上位 (年間ランキング) (年間最多勝 ≒ 年間上位に位置付け) |
年間最多勝チーム = 年間最上位 (優勝) (リーグ戦内) (日本では引き分けがあるため「勝率」計算) |
| 戦いの報酬の仕組み | 「賞金制」 大会賞金額 → 各個人(成績による) 年間賞金獲得額 = 参加大会の賞金額と成績による ※戦いの報酬は、結果が出たその時に 支払う |
「年俸制」 各球団 → 球団所属の選手へ (各球団独自評価 → 選手と個別交渉) ※戦いの報酬は、翌年に持ち越され、そこに 活躍の期待値が加わる |
| 報酬の配分結果 (「戦いの評価」と「戦いの報酬」の比較) |
年間成績上位者 ≒ 賞金額の上位 |
チームの成績上位 ≠ 収入の上位 |
・年俸制とサラリーキャップ制の比較
| サラリーキャップ制 | 年俸制 | |
|---|---|---|
| 球界支出総枠 | あり (球界収入の60%) |
なし |
| 各球団支出上限 | あり (総枠 ÷ 球団数) |
なし (現実はなんとか抑えようとする) |
| 長所 | 支出の総枠が決まるので、黒字化が可能。 全体収入を上げる事に、力を注げる。 |
数字で評価しにくい仕事を、丸く収めやすい。 選手にとっては、安定収入につながる。 |
| 短所 | 全球団の分配収入が同じ、又は少しの違い (各球団の成績が反映されない、又は小額反映) |
黒字化が非常に難しい。 働きの無い選手も収入あり。 各球団の、球界内の立場がバラバラ。 |
提 案 − 勝ったもの(勝利チーム)に、成績分の金銭を配分する。
存在の単位(チーム)の、行為の単位の獲得価値(ペナントレース勝敗)を、数字上の評価だけでなく、金銭にも反映させる。
プロゴルフよりも合理的になる。チームから選手への配分は、第二部以降の話。