エルニド〜スービック
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 街のネットカフェーで天気予報を調べたところ3月7日から10日まではよさそう、11日になるとミンドロ島北付近の東風が強くなる予報だ、この機会を逃がすと1週間遅れになってしまう、飲料水はあるがシャワーなどの生活用水が心配になってきた、ドイツ人のアンドレア婦人が言っていた「ゆっくりしたら」の言葉が心残りだが仕方がない、午前八時アンカーをあげ出航した。
 フエニックス号のそばを通ると夫妻が手を振って見送ってくれた、そして竜宮城のようなビーチを見ながら泊地を後にした。
 エルニドの本港と言うか繁華街、風の向きによってはここも絶好の泊地北風が弱いので波も入らず、大型カタマランが一艇入港していた。
 山と山の間陸路を通りぬけると前記泊地になる
 エルニドからスーベックまで230マイル私は天候もよいので一気に走りたかったが妻は船酔いを懸念してどこか島に入ろうと言う、適当なところを探すが明るい時間の入港は無理、不正確なGPSだが天候もよいので高田さんから聞いていた
ガロック島(N11,50E119,59)付近の入り江入ることにした月夜ではあるが入口は狭く両岸からサンゴ礁が張り出しているMax-saeでは一番深い所を通っていることになっているが信用できないそのうち15mから一気に3m左に寄り過ぎたらしい右に転進これで左岸のサンゴ礁の右端がわかったので安心、後は15mラインを集落らしい灯火に向けて進んだ、色とりどりのイルミネーションが点灯ボリュウームをいっぱいに上げたようなロック調のお音楽が聞こえたがこの付近では安眠できないと思い少し離れた場所でアンカーを落とした、夜が明けると風光明媚なリゾートアイランドであった。
 天候の心配もあったので夜明けとともに出発予定であったが、どうもトイレが詰まったようだ、この先トイレが使用できないでは不都合この上ない、仕方なく朝から臭い仕事を強いられた、順を追って配管を外しようやく原因を突き止めた、それは逆流防止のバルブの詰まりであった、船齢20年近くになるとパイプ内壁に石灰のような物質が付着して通路を細くしてしまうため紙が詰まっていた、奮闘1時間汗だくになり修復した、そのあとは乏しくなった水を気にしながらシャワーを浴びすっきりして気分も新たに出航した。
 途中小さな島陰にヨットが三艇近寄るとエルニドを3日前に発ったニュージランド艇グループだった。
 日中は好天、日が沈むと交代したかのように月が昇るしかも満月、風は無いのでオール機走穏やかな海に感謝してビールで乾杯
 深夜にはミンドロ島とルパング島との海峡付近に差しかかつた、この海域は往路プエルトガレラから出発したとき追い風の強風で7ノット強で通過したところである島影では風は無いが海峡に顔を出すと東からの強風波も高い朝になれば天候も変わるだろうと思い少し戻り、セイルを下し漂泊した、西に向かい0,5ノット夜明けまで4時間仮眠した、朝には風も弱まり波も少しは治まったが海峡に向かうことは出来ない、仕方なく小野田少尉で知られたルバング島の西を通りスービックに向かった。
 天気予報はピタリと当たっている、そのサイトはhttp://www.passageweather.com/

ルパング島北端の島との水路を抜けマニラ湾側に出た風はやはり北東上りのコースてある、このあたりでも携帯電話が使えるのでスービックマリーナハーバーマスターランディーさんに電話で入港を依頼した、ランディーさんは日本語が話せるので非常に助かる。
 スービック湾の入り口からヨットクラブまでは2時間半ぐらい要する、あまりにも広いので昼でも戸惑うがましてや夜間入港記憶をたどりながらマリーナに着いたのは9時前だった、この時間になればマリーナスタフもいないだろうと思い適当に空いている桟橋に着けて夜が明けてから、と思っていたが桟橋でライトを振っている接舷するとマリーナスタフ、オフイスに行き入港届を書いているとなんと女性イミグレーションが現れ手続きを取ってくれた、妻は船内にいたがパスポートだけでOK、スタンプを押してくれた、これで終わればよかったが最後に二人分のワイロ100USドルを請求された、まァいいか夜間出張料と思えば。
 最初は夜間時間外入国故上陸をあきらめていたがこれで大手を振って上陸できるすぐに近くの韓国レストランで無事到着を祝い祝杯を上げた。
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