2 0 0 5 年 桜 た よ り (4)
 マメザクラは富士山周辺、八ヶ岳周辺によく生えています。それで、フジザクラという言われ方もします。サトザクラの品種づくりにもよく使われます。寒緋桜と掛け合わせて「オカメ」が生み出されました。
 一葉(いちよう)と名がつけられたサトザクラです。雌シベが変異して小さな緑色の葉となって花の真ん中に突き出るので、それで一葉なのです。江戸時代にはすでにあったサトザクラです。樋口一葉はこの桜を知っていたのでしょうか。
 白妙(しろたえ)はふわぁ〜と
やわらかく浮いているような花姿
を見せています。
 背景は、赤い顎片が目立って
いる新緑のカエデです。
 福禄寿(ふくろくじゅ)はサトザクラの
最後をかざる花です。
 薄い紅色の大きな花房になります。
 松月(しょうげつ)はやや小ぶりな花房に
なって咲きます。
 関山(かんざん)は濃い紅色が鮮やかで小ぶりな花房と赤みをおびた葉が目立ち
ます。
 駿河台匂(するがだいにおい)は香りが強い一重の桜です。花弁は5枚なのですが、旗弁という雄シベが変異した花びらが何枚か混ざっているのが特徴です。