Listening Room
「快い音響」がテーマで、何でも試みます。Poorman's Audioの王道は、骨惜しみせず工夫と自作、そして納得できる仮説を試みること。
快い音響のイメージは、「天空に突き抜けて舞う音響」です。談義U第1話、「生物学的オーディオ評価法」が、その解答です。
生物すべて人間も、生命活動に有益な光や音響を、快い感覚として遺伝子が記憶しています。快いオーディオ音響にしびれる感性は、人が遠い過去から受け継いだ本能です。
私のオーディオは、快いイリュージョンを追い求める趣味と云えます。音の伝達に、「反射」、「共鳴」、「吸収」の要素を組合わせて、さまざまな幻想を生みだします。
部屋は変形9畳、正面東壁側2帖ほど補強床にスピーカー設置、重量級ベース自作。背面は壁から50c mほど空け、下部やコーナには定在波吸音ウール。スピーカー背面の壁は、反射音響と木質系の快い共鳴音を乗せるパインムク材。
長辺となる南壁側には、窓と冬季用ヒーター。北壁は機器とレコード、売れ残りの書物等。西壁(後方)は音響調整用本箱と、PC等。部屋に入ると中央空間の錯覚で、左右方向に長いと感じます。
前方SP設置側は、木質系の共鳴と反射を意図してライブに、中央からリスナー側は、軽やかに舞う音響を損なわないよう、絨毯や厚みのない本箱による吸音です。機器のパネル面やガラス窓の反射ピーク対策は、波状カーテンです。
木質系素材による音響コントロールを意図して、リスナー後方の壁(隣室との間仕切りで真壁構造)には、重量があって奥行きの浅い本箱を設置。室内のラックその他多くは手作り、これぞPoorman's Audioの真骨頂です。
明瞭な音像定位と広い音場、という欲張った音響を目指して3年、独自の音場型再生方式は、2スピーカー並列駆動。Wide Area Cover (WAC)逆オルソン配置と「ビヤダルパラゴン音響反射板」の組み合わせ。
この独自の音場システムには、内側SPの能率が僅かに高いこと、角度と間隔のセット調整、低インピーダンス駆動力のあるアンプが必要です。巷では複数のSPを鳴らすと音像がぼけるとか、定位が曖昧になるとか云われたりしますが、浅はかな空論です。
トゥイーターの直射範囲を示しましたが、エリア1(A1)が特等席、Moonはいつもここで居眠りしながら音楽を聴いたりしてます。何事か考え深げですが、実は何も考えていない快さ。A2、A3エリアと順にレベルは低下しますが、ステレオ音響エリアです。
WAC逆オルソン配置ビヤダルパラゴン音響反射板の音場再生については、改めていずれ項を設けます。
17th.Dec.'11
East Wall
WestWall
V-01 Wide Area Cover (WAC)音響
North East Corner