V-06 2プレーヤー態勢スタート工作さまざま

 一度は修理不能とあきらめた長年愛用のLUXMAN PD-300、全国からパーツを集めて修理できました。2プレーヤー態勢として、これをハイコンプライアンス・ハイインピー専用とする予定です。フォノケーブルは、引き回しに耐えるバランスタイプのAUDIO CRAFT TW-T120をセット、アームはSAEC WE-308Nとしました。

 ヘッドシェルはすべて、ULS-3Xと共用できるAT- LH18で統一しています。AT-LH18technihardの音質はULS-3X並みか、あるいはより好ましさもあると云う試聴判断です。問題はウェイトバランスで、サブウェイトが必要ですが入手は難しそうです。WE-308Nのウェイト形状は長円柱状で、針圧調整ピッチが大きいため、サブウェイト取り付けスペースが制約されます。ウェイト外周上にサブウェイトを重ねて加えると、直読目盛り針圧値が狂います。この点、WE-407/23は対応できるシェルやカートリッジの範囲の広さに感心します。

 18gのヘッドシェルを用いる場合、サブウェイトはどの位置に、どれほどの重量が必要か計算しました。WE-30 8Nは、アームの支点からヘッドシェル中心まで220mm、サブウェイト取り付けを、ラテラルバランサとアンチスケーティング取り付け共用リング直後とすれば、支点から30mm後方となり80g強のサブウェイトが必要です。アーム後端部なら支点から78mmで、31gの加重でバランスします。

適当なサブウェイを求めて、ジャンク屋で古いプレーヤーにあたったりした後、ホームセンターで見つけたレンチのソケットでひらめきました。最適重量の鉛を封入すると、30 .7gでベストマッチ!ちょっと尻長です。

 さらに、スマートなサブウェイトは制作できないか、スタビライザーはどうしようか等と、鋼材やステンレス・アルミ加工場も訪ねましたが、当分はここまで。しかし、PD-3 00はダストカバーの奥行きがありません。オーバーハング5mmでアームをセットすると、後端はダストカバーに当たるすれすれになります。

 そこで、オークションで自作パーツを出品される方にアームベーススタビライザーをオーダーしたついでに、最適サブウェイトのイメージを伝えて製作を依頼してみました。このHPをご覧いただいているとのことで、快く製作していただけました。ありがとうございました。

 ご覧の通り美品です。31g指定のサブウェイトは僅かに軽く、アーム後端に鉛を接合して問題をクリア。サブウェイトのオリジナルデザイン、これはセットするとSAECの最上級アームにも似たイメージとなって映えます。しかも、目盛り直読印加できる優れものです。

 補修なったPD-300プレーヤーも、SN向上対策。時として鳴きを感じますので、裏面全体モザイク状にブチルゴムを貼り込んでみました。YAMAHA MC-1000を常設したWE-308Nも、明るく軽やかなにぎわいを伴って、女性ボーカルを実に快く再生しています。

                       21th Jan.'06