Seiren 7N・O インプレッション

 ひとつ書かなかったことがあります。あまりに情緒的だったので、音質評価には関係ないかと思って。78N-OO(Aurora)の音ですが、視聴用のリード線(旧Seirenと「同じ傾向の音(兄弟分)」とまず、感じました。つつみこむようなふくよかな低音から、雑味のない高音まで、文句のつけようのない音です。ヴォーカルの声が「伴奏に埋もれて聞きづらい」ということもなく、いやむしろ歌い手と伴奏者の距離(歌手が前にいる)がはっきりしています。ただ、ひとつちがうのは「魂を揺さぶる音に今一歩」ということです。

 太いリード線(旧Seiren)ではじめ試聴したとき、思わず号泣してしまったのです。悲しい曲でもなんでもない普通の曲、しかもヴォーカルの声ではなく、たんなる伴奏のところで。あまりに音がリアルで、涙が止まらないのです。年(加齢)のせいといってしまえばそれまでですが、悲しくて泣くのではなく、幸福(それも至福)で涙が出てくるのです。いい音というのは何度も聞いたことがありますが、「泣けるほど魂をゆさぶられる」ことは経験したことがありません。それほどの変化だったのです。(2009.11 川崎市 KT様)

 SPUへのオーロラ装着が思いのほか簡単で、今ちょうどオーロラの情報量の多さと低域の抜けの良さにほくそ笑んでいたところです。セイレンを是非とも聴きたくなりました。 ……早速「リリカル、清楚、妖精の歌声、絹のカーテン越しの春風」の八神純子を聴いてみようと思います。セイレンスペシャルを聴きました。八神純子の「夢見る頃を過ぎても」の中の「白い花束」という曲で、ここ数年記憶にないくらいの感動を覚えました。スキャットがまさに「天使の声」に聞こえ、高く伸びる八神純子の声も春風のようにさわやかに聞こえました。音楽に求めるもので一番の要素は、私の場合「美しさ」と「透明感」なので、このセイレンスペシャルは手放せないものになりそうです。これから色々なジャンルのアルバムも聴いてみようと思います。取り急ぎ、ファーストインプレッションをお伝えすることにしました。本当に喜んでおります。

 Seiren 試聴の続報です。ステージイメージ、前後左右の立体感、定位感。この素晴らしさを昨晩実感しておりました。山崎ハコのライブを聴いたのですが、まさに前後左右の立体感が抜群で、ステージ上の立ち位置が全て見えるようでした。また、ボーカルの口とマイクの角度も分かる感じで、まさに「これぞライブ」と聞き惚れました。 Moonさんにしかできない行程で生まれてくるSeiren。その魅力の虜になりそうです。(鳥取県 TM様)

 正直驚いています。Seiren SpecialをAuroraと聴き比べをしたく、早速LinのLP−12にSMEのアームにセットし、3階の隠れ家のタンノイ12インチレッド、オリジナルチャットワースでキャロル・キッドのボーカルを聴き出しました。真っ先に感じた事は、硬いかなと、お決まりのエージング不足を思い浮かべました。聴き続けて、そうではないとの不思議な感覚持ちながら聴いています。これまでにこのセットで聴いたレコードの音色とは明らかに違います。簡単に一言で言いますとレコードらしからぬ音色です(笑)

 言葉にすると変に感じる危惧がありますが決して嫌な感じではありません。CDを聴くプリアンプとレコードを聴くプリアンプを変えていますが、正確、明快なCDの良さも併せ持つ音味とでも言うのでしょうか、レコード用のプリアンプを用いて今まで苦手にしていたCDの利点を髣髴する音味も併せ持っています。不思議な感覚で聴いています。今までに聴いた事がない音色と感じています。夜も更けてきましたのでこの続きは明日に持ち越しですが、期待に胸が膨らみます。

 ……、15インチダブルにしてもチャットワースも強情でした。長い時間掛けて良い関係になりましたので同じように感じます。そういう意味でSeirenは、はったりがなく長いお付き合いが出来る予感がしますが、人見知りして手強いとの感じがします。人間に例えると、何者にも附合しない孤高不屈の精神を持ちながら、外見は柔軟で控えめ、内鋼外柔のイメージを思い浮かべます。一見は付き合いにくいのですが、生涯の友といえます。
 インスピレーションに近い感想ですが、素線の編み方を含めての今後の改良次第で代表作として十分の素質を感じます。大型システムではどのような表情を見せてくれるか……(2010.1 東京都 ET様)

 個人的にはと前置きした上で、Seiren+MC20Superで聞くライオネルリッチーは一つの上がりでした。 音圧を上げてくるような表現方法ではありませんが、立ち上がりの俊敏さは到底市販のリード線(万を超える物は除く...というか買えない(笑))では実現出来るものではありませんでした。 クリアネスさはAuroraに通じますが、Auroraは
同一比較するなら溌剌過ぎるかもしれませんね。かといって、これが素直なシロモノかといえば... エグいなぁ。(笑)

 ……サフェースノイズと音が明快に分離する様を、MC20Superで比較的簡単に聞き取れる応答の良さは、ひいては、イヤな音はイヤな音として耳に突き刺す怖さもあります。本能的にウッって感じで。(汗)痩せもなく、上記より単調にもならず、私的には少なくともMCシリーズならSeiren一種で満足出来そうです。 SKALAやHELICON(Lyra)で追い込めば、もう一枚ベールを削ぎ取れそうですが、私的にはこれを他の方の評価を聞いてみたいかも。

 Seirenはエージングしなくてもいけそうです。 あまり変化の傾向を感じないので。その意味でも安定した評価を得られやすいかとは思いました。 価格的に万超えないなら社会の迷惑でしょう。(笑) (Moonさんにはお話した通り)万以内の市場で流通しているリード線(サウンドハイツのサイトで見られる物+オヤイデ類+メジャーか解らん物少々) は、たいがい試しましたが、同じ事を他の方が試してないから客観的とは言えませんが。 (2010.1 松山市 SK様)