下関〜宮崎〜奄美大島古仁屋
  11月12日午前2時の関門海峡の潮流は東向きである、30分遅れで下関を出港した、潮流表示灯はE9と表示されている関門橋下ではGPS速度11ノットを記録した、気持よく通過出来た下関〜宮崎サンマリーナまでは170マイル30時間位の距離である、サンマリーナはビジターを入れないと聞いていたので、宮崎市在住のヨットオナーG氏に連絡をして本港でもよい旨伝えたところ、誘導する人がいれば入港大丈夫と言われたのでご指示に従うことにした。
 周防灘に出ても姫島を過ぎ豊後水道に差し掛かっても連れ潮は変わらず気にしていた豊後水道を夕暮れ前に通過できた。
 夕刻には右舷方向から見慣れない船影が近づいてきたなんと潜水艦である、航海灯をつけて白い蒸気を吐きながら南に向かっていった。
  11月13日夜が明けると宮崎付近に差し掛かり当初午前8頃入港できるのでないかと思っていたが夜中から向かい潮に変わり風も西に触れ思うようにスピードが上がらない、それでも夜が明けてくると宮崎シーガイヤのビルが視認できたサンマリーナはここから少し南にある、8時前にGさんから電話があった1時間ぐらい遅れる旨連絡したところ待機しているから私の誘導に従ってほしい、エンジン整備のための緊急入港であったが旅先で親切にしていただき大変心強かった。
 宮崎サンマリーナの様子、外洋はうねりがあるがうなぎの寝床のようなマリーナ奥は快適である,しかも陸電水道も使える、充実した施設である
  Gさんから昼食に誘われ同じヨット仲間の艇に招待されましたクルーの方でしょうか手際よくメジなの刺身を作りそのほか鍋、焼き魚など次々と出てきた中でもメジナの皮の湯引きは逸品だった私は今まで捨てていたがもったいないことをしたと思う特に石鯛が旨いらしい。
 その日の夕方海況をインターネットで確認したところ北西若しくは東の風が3日間位吹くようだマリーナの居心地がいいのでしばらく滞在しょうと思ったがこの風を捕まえれば高い軽油を使わないで行けると思い270マイルの奄美大島古仁屋まで行くことにしてマリーナ事務所で支払いを済ませ明朝7時出航することにした。
 宮崎の夜明けは遅い月曜日の朝のマリーナは人を見かけることはない午前7時舫いを解き外洋に出た風は西の軽風機帆走で南下した。
 オケラネットのロールコールが終わり午後2時頃には風も強くなりアビームの西風を受けてエンジンを止めたが艇は心地よく滑っている、しかし向潮か艇速が上がらない4ノット前後であるここは我慢のしどころ、先は長いがはやる気持ちを抑えて耐えるしかない
 都井岬の近くになると海自らしき軍艦数隻見えてきたが昨日の潜水艦と言い近くの大国を意識してか九州で大演習を実施するニースを聞いたことがあるがまさにこの海域がそれである、ざっと数えて20隻位、VHF12チャンネルで訓練海域を報じていた、私はヨット、風に任せて掃海艇の近くを通り抜けようとしたところ大きなスピーカーで呼びかけがあり訓練海域でありややコースを面舵に取るように告げられた。
 11月15日午後屋久島を過ぎ黒潮流域を横断中だろうか海面ももじどうり黒くなったような気がする、風も東に変わったまま安定してきた、しかし波は真後ろジブセイルを上げるがローリングによりばたばたする、ジブを巻き込みメインセールだけでも十分走ってくれた
ここで一句

うさぎ跳ぶ
   海原眺めて
     かのか飲む

お粗末、「うさぎ跳ぶ」とは白波が立ちその白く見えるさまを能登方面ではうさぎが飛んでいると言うのでそれを表現したもの。
 いつも麦焼酎二階堂を飲んでいるが紙パックがないのでかのかを買った
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