ボルナオ〜バシー海峡〜台湾後壁湖(ホービーフ)2012.3/31〜4/3
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 壊れていた2機目のオートパイロットの修理、最近ラット(ステアリング)に遊びが出てきた、そして前後にスライドする、とても不安であるこの際徹底的に原因を究明しないとバシーは渡れないステアリング系統をすべて分解したところハンドルシャフトと舵を駆動するスプロケットの固定ピンが欠損しているドリルでシャフトを貫通する穴をあけタップを切りオーバーサイズのボルトで固定した、これで大丈夫、オートパイロットも修理して取付を完了した、まる1日の仕事であった。
 翌日3月31日早朝ゴムボートを用意タウンに出かけてみることにした、ネットカフエに行き天気予報を調べる、ルソン島北端は31日に天候は悪いそして4月3日の夕方台湾南端の天候が悪くなる予報だ、時間を正確に計算してみると本日夕方出港もあり得ることが分かった、午後4時出航と決め、これでフイリピンとお別れだ、残っお金でビールワイン、そして食料を買い込みゴムボートに満載ヨットに戻った。
 ルソン島北端まで140マイル1日午後6時頃にはバシーに入るだろうともくろんでいた、できるだけ沿岸を通らないと東風で冲は波が高い、天候が悪いので漁船も少ないだろうと思い陸寄りに進路を取った。
 4月1日日曜日昼のオケラネットロールコールで日本各地で花見シーズンと交信が聞こえる、横須賀の本間さんJH2UZBと交信できるこれからバシーに差し掛かると伝えた本間さんも2日〜3日夕方まで海況は良いとと言って居られた、いつも私の航海に関心を持っていただきありがたい、ここまではどうにか沿岸を航行で来た先端まであと20マイル風が北に変わった、岬に向かえない、北西ホンコン方向に進路をとった、これが間違ったかと後から後悔するが波は時間とともに大きくなり、台湾方向にはまったく進めない、仕方なく流すような形でジブセィルを畳一枚位の大きさに巻き込み沖に向かい漂流だ、それでも2.5ノット位で流れている、夕暮れには風も上がり30ノットを楽にオーバー波も5メートるは超えているだろう、予報では18時くらいから風も弱くなるとのことであったが半日位遅れているのだろうか、幸いなことに潮の流れで艇は北西方向に向かっている
 宵の口では風は40ノットを超えていた波も真横から襲ってくる、船体を打つ波は塊となって覆いかぶる、コクピットにも波が打ち込む、パイロットハウス最上ぶに取り付けてあるソーラーパネルにも波が襲ったのか永年たまったごみが洗い出されている、今までに経験したことのない横波である、しかし不安感はみじんもない、どうしてだろう感覚がマヒしたのかそれとも艇に信頼しきっているからだろうか、少しでも外に出ようものならバケツの水をかけられるような状態、何度着替えたことか。
 まったくカメラなど向ける余裕はないここが正念場、耐えるしかない、0時を過ぎれば波も治まるだろう。

4月2日午前0時頃になると風も東に変わ次第に治まり波も4m位になった、小さくしたジブセイルどうにか走れるようななった、2日の夜明け頃潮に押されてかスピードも満足できる、しかしいいことが続かない大波にもまれたせいでウインドベーンの台座がかすかに動いているこのままではよくない使用をやめオートパイロットだけで対処、ところが大波をかぶったせいか誤作動するようになった
 あとは手動のみ、仕舞ってあったヘンリーハンセンのジャケットを引っ張り出し身構えてみたが長くは続かない、体力の温存が必要だ、すぐ楽をするように考える、最初からメインセールは風が強く上げていなかったが半分ぐらい巻き込んだツーインジブとエンジン1,500回転を併用ラットを固定アビームに近い横からの風であるがこのままでも進路を保ちながら走ってくれるロングキールのおかげか、オートパイロツトは必要なくなった。
 この海域では航行する船舶も少ないので(当日は)安眠できるので助かる。
4月3日早朝には、風は南東に変わった、ラダー固定では進路を保てない、オートパイロットを点検塩抜きして、遠隔装置リモコンを外したところ使えるようになった、これでまたら楽が出来る、しかしこの夕方の台湾南部の風の予報が気にかかる、いっそのこと少し遠く往復100マイルのロスになるが高雄のヨットハーバーに入り頭からかぶった塩抜きをしようか、そのほうが安全策か午後3時頃には入港できるだろう、と一時高雄に進路を取ってみた。
 しかし台湾最南部にマリーナがあると聞いているがマックスシーを拡大してもそのありかは載っていない、Googlでは確かにヨットハーバーが確認できる、しかしここはオープンポート(開港)ではない外国のヨットが入るには何らかの事前交渉が必要だろう、私にはそれが出来てない、また楽な方向えと考えが進む、そうだ今夕からの嵐を避けるため緊急入港すればよいと考え、高雄のヨットマンピータパンに電話をして日本のヨットであるが嵐を避けるため後壁湖のヨットハーバーに緊急入港するからと台湾コーストガードに電話申告してほしい旨伝えるとOK,OKと二つ返事で了承してくれた。
 日本の場合無断で入れば処罰の対象になるがこれで台湾も大丈夫だろうと思い、通過しようとした後壁湖ヨットハーバーに進路を取った。
 しかし海図にははっきり載っていないGooglの航空写真でサンゴ礁のありかを確認して近づいたが沖合に大小二つのロックがあつた、1時間後午前10時に入港する旨伝え、航行する漁船の航跡を追い進入路を確認した。
Googl航空写真の通り右方向にサンゴ礁は広がり白く波立つていた、水深15m〜9mそして6mと浅くなるがこれでサンゴ礁を超えたらしい白いサンゴの砂の港口に差し掛かった、速度を抑え左右の灯台を超え港内に進入した。
 港内には台湾らしい寺院がありその奥はヨットハーバー桟橋に続いていた、事前の連絡が届いていたらしく私のヨットを見ると右側にあるコーストガード庁舎からエンジ色の制服姿の係官がヨット桟橋に向けてバイクで向かったのが見えて。
 桟橋に向かうと2名のエンジ色制服の係官が見えるよく目立つ色だ、この桟橋に付けろと言っているようで言葉はいらない暗黙の了解である、午前10時無事ホービーフヨットハーバーに接岸できた。
 一応一とうりの質問とパスポー船籍表クルーリストを提示普通入港と何ら変わりはなかった、日本語を勉強したと言う若い係官が話しかけてくる、移民暑から係官がここにくるのでそれまで時間がかかる昼飯の注文するから何がいいかと聞いている皆さんと同じものでよいと答えたところ、チャーハンとペットボトルのお茶の差し入れがあつた、久しぶりのおいしいチャーハンであった。
 昼過ぎに高雄から来たと言う移民暑(イミグレーション)の係官が丁重な対応でパスポートに90日間のビザスタンプを押してくれた、これで手続き終わり通常カスタムの検査があるがここではなくその代りコーストガードが船内を一応検査写真を撮りこれで終わり、通常より楽である、フイリピンと違い手数料の請求もないしかも100キロ近くある高雄から出張しているのに、台湾万歳