宜野湾マリーナ〜奄美大島
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宜野湾マリーナの朝
2017 H29 4/27(木)
         上架スロープで上架、船底をジェットで掃除、船底塗料塗り。
     6:15 起床、野菜炒めの朝食、時間が気になりなにやら気ぜわしい。
     ビジターバースを出てポンツーンの外を回り北の上げ場スロープへ行く。
     9時少し前に着く、見れば、スロープ台はすでに海中に有って、台の外周の柱が6本水面から
     突き出ている。船台はその中央に沈んでいるのだろうか。
     スロープの横に沿った岸壁の先の角から昨日の親分さんが大きな声で船の位置を指示する。
     北の風で流されないように突き出た柱にロープを架けて風上側の間隔を保つ。
     これも親分さんの指示。
     ここで親分さんともう一人がボンベを付けて潜る。船台の受け座を伸ばし、キール底と船台の
     隙間を合わせる、指示された詰め物木材を陸の社員が送る、また潜る。スロープ台も巻いたり
     出したり、そして遂に引き上げとなる。

     10:00 台は地上の高さに揃う。さっそく高圧洗浄機で洗い始める。海面線のすぐ下に海草が
     付いているが、短いし少ない。船底全体は黒々としてほぼ塗料の色である。ジェット水が
     当ると海草が取れて黒が濃くなり小さな藻が付いていたのが分かる。
     我が魚津、黒部の付き方とは大違いだ。同じ一年弱なら、かき貝とふじつぼと海草がぎっしり
     隙間無く付きます。綺麗なのは塗料が優秀なのか、生き物の密度が低いのか、沖縄では
     船底に貝が付かず綺麗なのに驚きました。

     午後から雨がぱらつく。が本降りにならないとみて船底塗料を塗る、艇長はローラーで、こちらは
     刷毛で狭いところを重点に塗る、色は黒色。18:00に止め、浦添の湯へ行ってスッキリする。
     帰りはスーパーに寄り、船で晩ご飯、ゴーヤ炒め、マグロ、鯛の刺身、オリオンビールもうまい。
     上架したので船が高くなった。梯子が無く、脚立が低くて船の登り下りが危険だ、慎重に
     動かないといけません。

2017 H29 4/28(金)
         曇&晴 船底塗料を二度塗りして整備完了、コインランドリーで洗濯、満ち潮で下架。
     6:00 起床。艇長から顔が浮いている、まぶたも腫れぼったいと言われる。
     恐らく船底塗料の溶剤が悪さをしたのかもね、と答える。その自覚は無く体調はすこぶる良い。
     二度塗りと、船側支え板を外して塗り残しを無くする、ペラクリンも塗り塗料と整備を終了する。
     下架は満潮の20:00頃になる予定と聞かされる。
     11:20 汚れ物が溜まったのでコインランドリーへ行く。昼食の焼肉弁当を食べて仕上がりを待つ。
     明日出航なのでレンタカーも返す。

     夕方、隣で整備していた120ftの船がスロープで下架する。船が長いので下がるにしたがい
     船首が地面と近づき当りそう。しかしがうまい加減で下ろしてゆく。あの親分さんは上手いものだ。
     これが終わって少しして、潮が満ちて来ているのでやってみようという事になり、予定時間より
     早くスロープ台に乗る。そして18:30浮きました。この後、親分さんの指示でポンツーンに
     舫う。陸電が使え、テレビ、冷蔵庫も存分に使える文化生活になる。
     明日いよいよ出航である。

2017 H29 4/29(土)
         晴れ 宜野湾マリーナ→伊江島→沖永良部島沖の太平洋
     5:00 トイレに出る、東の低いところに木星が、黄色く大きい。宜野湾の町の上がオレンジ色の
     もやで丸い空になっている。良い天気になりそうだ。

     6:10 後進離岸で離れる、遂に出航した。港口の先は水路標識に従う。3番左舷標を右に見て、
     4番の右舷標を左に見てサンゴ礁帯の水路を抜ける。
     北東2m 波0.7mうねり有り。 残波岬へ続く陸の風景が富山湾での見え方と同じで地元を
     思い出す。クローズリーチ、エンジン2000回転で残波岬へ向かう。

     7:00 カタマラン艇が追走してくる。
     風は北西になったりして定まらない。艇長は魚釣りのリールをパルビットに取付けるのに忙しい
     そのためセールのトリムはしばし成り行きにおまかせ。
     本船が近くを行き交う、80m程の長さの船を多く見る、A’LINEと書いたスカイブルーに塗った
     フェリーが追い越してゆく。船がほんまに多い、沖縄は島である事を再認識させられる。

     8:15 残波岬を右真横に見る。針路の先には富士山のミニチュアのような影が水平線から
     出ている。右手の高い山並みは本部半島だから、ミニ富士山は伊江島なのだろう。

     9:10 伊江島の富士山の下に左へ平たく島影が伸びている。振り返ると右手後ろには
     残波岬灯台と大きなホテルが、右前方には美ら海水族館の連なりが濃い灰色に見えている。
     目を凝らすと水平線が少し盛り上がっている所が有る、伊江島と本部半島の中間だから
     水納島だろう。突然何を思ったか、ここで上さんへ電話する、「沖縄を出航しました」

     10:55 水納島が右舷真横になり島の家がよく見える、一時方位には白波の立つ
     中の瀬もすぐそこに有る。少し進んで伊江島が近づく、ここで予定を変更。
     伊江島で燃料を入れていくことになる。
     艇長は伊江島の友人に電話してこれを伝え、伊江島に針路を回す。
伊江島ゆり祭り
 伊江島で給油したのは奄美古仁屋に着くのは日曜日の朝になるスタンドは休みだ、月曜日朝にならないと給油できない、燃料はあるが連休に入るので給油出来るところでしたほうが得策と判断した。
 
伊江島もに珊瑚礁が有り、港の出入水路を通らなければ座礁することになる。
     双眼鏡で見ると港口の沖に赤白の安全水域浮標が見える。艇長はこの辺りにも精通して
     おられるので安心だ。

     11:30 友人のkさんが出迎える岸壁に着く。フェリー乗り場の先の静かな所だ。
     13:00にタンクローリー車が来る事を確認して昼食、昼寝。

     給油が済み出港準備が出来たところで、kさんが島でゆり祭りを開催してるからと言って
     連れて行ってくれることになる。
     会場は島の北で、ミニ富士山「城山」の近くを通り、途中道案内の娘さんたちが立つ角を
     いくつも曲がり島の反対側の北側へ出た。風力発電風車が回り東シナ海の風が吹いている。
     ゆりは海に向いた斜面に白い帯のように咲いている。帯は何段もあり向こうまで続いている。
     風土で進化したのか、ゆりの丈は30センチ程でとても低い、でも花は普通のゆりの大きさである。
     茎と葉の部分が少なく花の割合が多いので植えられた斜面が白い帯のように見えるのだ。
     こんなのは見た事がない、独特の美しさである。
     帰り道のスーパーで食材を買い14:00出航する。
     この島でも感じた事は、人々からやる気が感じられる事だ、タンクローリーで給油に来た人も、
     kさんにも、道案内に立っていた娘さんや奥さん達からも、スーパーでも。実は、沖縄や島では
     時間がゆっくりなんだと思い込んでやってきていたのです。しかし、首里でも、予那原でも、
     宜野湾でも皆さんきちんと対応していただきました。これは、やっぱり同じ日本なんだなーと思った。

     14:40 伊江島発電風車の沖に珊瑚礁の白波と堤防が突き出ている、△▽の東方位浮標が
     有りこの西に有る危険な珊瑚礁帯を知らせてくれている。
     11時方位には伊是名島がもやの中に見えている。

     15:10 伊平屋島が伊是名島の後ろに見えてきた、島が重なっているが島影の濃さがくっきり違い
     区別できる。

     16:10 MARX LINEのフェリーが左舷を南下してゆく。ここまで来る間に沢山の本船と行き交った、
     島々を行き来する道はこの海路で、九州から続く島々をつなぐ大事な道だ、国道南西諸島線なのだ。
     自動車はフェリーと貨物船に変わり昼夜走っている。

     17:00 伊平屋島の南端が左舷真横になる。

     18:20 沖縄北端の片戸岬を右舷横に見る、与論島がはっきり見えてきた。
     晴 北4m 波0.5m うねり 5.2kt

     20:50 与論島の家灯りが右舷に見えている。水平線と同じに横に伸びている。
     明るいのが4灯中心に有ってその右側は明るくにぎやかだ、青い灯台灯も分かる。
     針路の少し右、水平線に星団のような小さな光が見えている、沖永良部島なのだろうか。
     過ぎてきた片戸岬と伊平屋島の灯台が後ろの左右に光る。
     西の水平線近くに月が薄い赤黄色で昇っている。
     晴れているのだろう、満点星に近い、でも一番明るいのはマストの灯りだ。

     22:30 5.6kt 機帆走。航跡の中に夜光虫が光って暗い海に白い帯を引いている。
     与論島は5時の方向に、かすかに光が残っている。代わって左舷11時に沖永良部島の
     灯りが水平に細く長く明るく近づいてきた。
     月の無い空は星だけでさみしいが飛行機の点滅光が入れ替わり立ち代り星の中を動いて
     飽きさせない。
     船はここで与論島と沖永良部島の間を抜け東シナ海から太平洋へ出る。

     23:50 沖永良部島が左舷真横になる。島中央にひと際明るい灯が3個、その南側の方が
     灯りが多い、家が多いのだろう。
奄美大島大島海峡
翌朝大島海峡を出た、屋久島宮之浦まで176マイルの航海
2017 H29 4/30(日)
         沖永良部島沖の太平洋→奄美大島古仁屋港で食材補給、泊。
     昨日は0:00に寝た。艇長のまねをして起きていたが、「中で寝られ」と言われそうすることにした。
     戦力にならない者がいてもかえって余計な気遣いがかかって疲れが増えるかもしれない。
     そんな都合の良いふうに思って寝かせていただいた。

     6:30起床。海象が穏やかなので良く寝れた。艇長はコクピットで城を守るの武者のようである。
     夜食の残りが夜の航海の長かったのを気づかせる。
     朝食を作る。左舷の窓から高い山が真横に見える、島の右半分は山また山で、左がなだらかで
     町になっている。朝日を受けて明るく綺麗だ。よく見えるのは島に近いせいだろう。
     晴 北西3m 波は無くのびやかな低いうねりが船をゆったり揺らす。

     7:40 過ぎた徳之島と向かう奄美大島の山々が同じ濃さの霞色の影で見えている。
     ここで見る風景に何やら安堵する、山の形が富山で見る山とおなじだからだろうか。

     8:50 晴れて青空、水平線近くは全周層雲。朝日を受けた飛行機が高度を下げ南西へ
     飛んでゆく。大島が近づき徳之島はとても薄い影で見えている、でも大きい。

     9:30 風が弱くなりジブをしまう。加計呂麻島の山の後ろから更なる山が見えてくる。
     山々は重なりを増し山並みを作り山脈になっている。この高き大きな山々を見たらとても落ち着いた
     気持ちになった。
     この時一大事が起きた、突然カリカリ・・・と2台のリールが鳴り出し驚く。釣り糸がどんどん出てゆく。
     艇長が素早く巻いてタモで上げる。カツオです、45cm位。背は太平洋の色で後ろ半分がサバの
     模様、腹は銀白色で光を反射している。美しい。
     静かになってから三枚におろしてラップして冷蔵庫へ直行。この後少し大きいのがまた釣れて
     計三匹になりました。

     11:00 大島海峡口を機走で入る、11:40 古仁屋ビジター岸壁口。
     艇長の友人が二人出迎えに来ておられロープを取っていただく。
     こじんまりした専用岸壁でプールのような所、公園の横に岸壁が有ると言っても良い。
     トイレと水が使えてとても便利で快適な所である。
     昼食は釣ったばかりのカツオをタタキに。調理する艇長の手さばきはよどみなくバーナーの
     炙りも見事、冷水が無いので冷蔵庫のお茶に浸けて冷やすのが極めつけ。
     半身が一人分、沢山あるので食べれるかと思っていたが無駄な心配でした。ビールも美味しく
     あさりとみんな腹に入りました。つまり美味しかったという証明です。
     さっきまで太平洋を泳いでいた元気いっぱいの魚です、それを食べたので体に力がついた気
     になりました。腹いっぱいになったところで、昼寝がはじまる。

     15:40 食材の買出しに行く、公園の隣は加計呂麻島のフェリー乗り場、この裏のゴミ置場箱に
     ゴミを入れれて助かる。その先のA・コープで買い物。船に戻り冷却水回りの修理にかかる。
     ポンプのベアリングとオイルシールに問題があると見て分解してゆくのだが、これがまた大変。
     ついに時間切れでまた組み立てなおしして試運転。エンジンは調子よく回った。
     晩ご飯は先の友人さんと一緒に頂く。神鷹という店で奄美豚のすき焼きをごちそうになる。
     豚の味と、だしつゆが絶妙。終わりのうどんもいい、腹いっぱい食べた。
     船に戻り11:00に寝た