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2008年3月26日
「ぼうは、ええ子」
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 「あと3回で終わり・・・」
この言葉に反応する人は、きっと「ちりとてちん」ファンでしょう。最終回を控え、なんか変な緊張感があります。なんか落ち着かない気持ちになってしまいます。来てほしくない最終回、でも楽しみでもある最終回です。
 
 「ちりとてちん」 については、これまでもいろいろ書きましたが、この温かいドラマを象徴するひとつのシーンに 「頭を撫でる」 場面がよく出てきます。昨日の放送では、糸子お母さんが、眠っている喜代美を撫でるシーンがありました。これまでにも正太郎おじいちゃんに、小梅おばあちゃんに、草若師匠に、草々兄さんに・・・、頭を撫でてもらうシーンがありました。この頭を撫でてもらうシーンは本当に温かく優しい気持ちになってしまいます。本当にええ場面で感動します。
 
 そんな「ちりとてちん」ですが、この前、乃南アサの「しゃぼん玉」(新潮文庫)を読み、とっても感動しました。
 この小説は、自暴自棄になってひったくりを繰り返していた若者が、迷い込んだ山里深い小さな村で出会った老婆との生活を通して人間の温かさを取り戻していくという話です。
 ひょんなことから若者は、老婆の家で一緒に暮らすことになるのですが、その老婆に対していつかは金を奪って逃げよう、老婆も殺せばすむという気持ちがありました。しかし、そんな若者に老婆はいつも、「ぼうは、ええ子」と頭を撫でてやるのです。そして少しずつ少しずつ若者の心の奥底に眠っていた優しさが再び生まれてくるのです。

 
 そんな 「ちりとてちん」 と 「しゃぼん玉」 に感動しながら、
「殺すのは誰でもよかった」と凶悪事件を起こした若者のことを考えてしまいました。
 その若者は、「ぼうは、ええ子」と頭を撫でてもらっていたのだろうか・・・・・と
 
 頭を撫でてもらい 「ぼうは、ええ子」と言ってもらえれば、人は優しくなれる。
私は、そう信じています。
 

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Posted by naka602 at 22:04 | TrackBack (0)
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