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2012年4月4日
西宮浜小学校
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今から14年前の1998年、西宮市で44番目の小学校が新設されました。
阪神大震災により西宮浜という埋立地に復興住宅が建ち、マンションも建設されました。
そして、そこに開校したのが 「西宮浜小学校」 でした。
(私が現場の教師として最後に勤めたのがこの学校でした。この学校に2年間勤めた後
 教育委員会に異動しました)
 
開校を控えた春休みに教師たちは初めて職員室に集まったのですが、
校長、教頭、養護教諭の3人と担任が7名のたった10名の教師集団でした。
職員室はガラガラです(笑) 机は一列にコの字型に配置して、みんなの顔が見えます。
その後、クラス増の1名の臨時講師と新任教員を迎え、12名でのスタートでした。
春休みは大忙しでした。開校に向けての準備に追われます。事務的な事や式の計画
や準備はもちろん、机、椅子の配置から、玄関、運動場、花壇の整備まで、すべてその
少ないメンバーでがんばり、新しい学校を創り上げていきました。
超忙しい・・・でも、超楽しい時間でもありました。
 
阪神大震災によって出来た学校ですから、子どもたちは、各地から入学してきました。
私が担任した5年1組は、21名いましたが、20校から集まってきた子どもたちでした。
震災の傷を負った子もいます。 だからこそ、一人ひとりに寄り添い、
「あの子」「この子」 をしっかり見ていこう! が私たち教員の合言葉でした。
1年目の研究紀要の最後には、こんな言葉が記されていました。
 
 
休み時間、授業中、放課後・・・
「あの子」 は どこにいますか
        何をしていますか
        だれといますか
   そして 何を考えていますか
 
        心の中は見えないけれど
        見えないからこそ気にしています
 
教室で
  「あの子」 を見つめ続ける担任がいます
音楽室で、図書室で、保健室で
  「あの子」 を受けとめてくれる専科がいます
毎朝 「あの子」 を迎えにいきつづける
  復興担当がいます
遠慮がちに話しかけてきた 「あの子」 を
  笑顔で抱きしめる事務室があります
「あの子」 に 「とってもおいしかったよ」
  と言われて 目を潤ませる給食室があります
教師が 「あの子」 を見つめる時間を持てるように
  人知れず 炎天下の中 来る日も来る日も
  水やりをし続けた用務員室があります
 
「あの子」 がいっぱいの西宮浜小学校
  みんなで 「あの子」 と向かい合って
  ここまで来ましたね
 
まだ夜は明けないけれど
休まず じっくり みんなで
「あの子」 を見つめていきましょう
   どこかの歌のように
   「夜空の向こうには もう明日が待っている」
   それを信じて・・・
 
       (1998年度 西宮浜小研究紀要より)
 
 
 
たった12名の教員でスタートした西宮浜小学校も
この春から15年目を迎え、教員も40名近くの大きな学校になりました。
職員室も机でいっぱいです。
その西宮浜小学校に4月より
私の息子が赴任することになりました。 
 
 
 
 
 
 
 

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Posted by naka602 at 10:58 | TrackBack (0)
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