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2021年2月20日 |
町の小さな果物屋さん |
我が家から歩いて2分、山手幹線沿いに「フレッシュコウキ」という小さな果物屋さんがあります。出来て39年が経ちます。夫婦2人で切り盛りしているお店ですが、ここは「夜中まで開いている果物屋さん」ということで有名で、深夜2時までこうこうと光るお店の灯りは、車からも目立っていました。 夜中に買いに来る人がいるのかと疑問に思いますが、 いるから開いているのです。 深夜に熱を出した子どものためにリンゴを買いにくるお母さん、 飲み会帰りにタクシーから降りて、罪滅ぼしのメロンを買うお父さん(笑) 明日のお弁当のデザートを買いに来る人・・・・ 宅急便と洗濯も扱っていましたので、それを深夜に持ってくる人もいました。 私もその1人でした(笑) そして一度や二度ではありません。怪しい人や痴漢から逃げてきた女性を お店で守ったこともありました。地域の安全にも貢献していたお店です。 ただ、ここ10年ほどはお二人とも60を過ぎ、さすがに深夜は閉めるように なりました。 このお店のもう一つの大きな特長は、おばさんがお喋り好きということです(笑) おばさんはお客さんと喋る喋る喋る。おじさんは少しだけ喋る(笑) そしておばさんはその人の名前を覚え、ますます親しくなっていくのです。 悩みを打ち明ける人や嬉しいことの報告に来る人もいっぱいいました。 とにかく社交的でええ人なのです。おばさんもおじさんも。 そんな愛されていた「フレシッシュコウキ」がお正月明けから店を閉めて いたのです。貼り紙には、おばさんの字で 「しばらくの間、休業します」 休業は2月に入っても続いていました。 これは何かあったんだ。 もしかしておじさんが倒れたのではないか。 そんな心配が脳裏をよぎります。 そして 衝撃の貼り紙が・・・ 「2月末をもって閉店します」 え〜〜〜! そして後日また貼り紙が 「6日間、短時間ですが閉店セールをさせて頂きます。 皆様とお会い出来たら幸いです。 2月16日、18日、19日、20日、21日、23日 AM10:00〜11:50 」 私、行ってきました、エプロンつけて。 きっとたくさんの人が、おばさんに会いに来るはず。 そしておばさんといっぱい喋るはず。 店番が出来なくなるはず。 なので私が店番をしようと。 おじさんは、やはり病気でした。 お正月明けに、心筋梗塞、脳梗塞で救急車で運ばれました。 幸い命は取りとめましたが、今は歩くこともできないようです。 今日もたくさんの人がお店を訪れました。 みんな心配で心配で駆けつけてくれていました。 品物を買うより、お喋りが優先です(笑) おばさんとずっと喋っていました。 おばさんとおじさんは本当に愛されていたんだなと思いましたね。 そして私にも話しかけてくれます。 「お父さん、大変だったね」 「お父さんの後は継がないの?」 「お父さんの今の具合はどう?」 「お父さんをお大事にね」 私を息子と思って話しかけてくる人が続出です(笑) マスクをしているので顔がはっきりわからないのでしょうね(笑) おばさんと5歳ほどしか変わらないのに息子だなんて(笑) 最初は「違うんですよ」って否定していた私ですが、途中から 「お父さんは今病院でどうしているの?」ってきかれると、 「ちょうど今日からリハビリをし始めました」 なんて息子さんのように答えていました(笑) ちなみに息子さんと娘さんも仕事の合間に駆けつけてくれました。 ※フレッシュコウキのコウキは息子さん(39歳)のお名前です。 あと2日です。 21日(日)と23日(火)10:00〜11:50 はっさく、いよかん、ネーブル、りんご、バナナ、ゆず、ニンジン アボガド、それにカップ麺、飲み物、そして布、糸なども閉店セールで 安くなっています。もし近くを通りがかったら、お店をのぞいてみて くださいね。私は赤いエプロンつけて2日とも出ていますので。 ※フレッシュコウキ 西宮市大屋町 山手幹線沿い東向き 中津浜線交差点手前 美容院と接骨院の間 |
Posted by naka602 at 18:52
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