ハーブで染める。
前日までの作業 | |
(精錬) | 染める布・糸(以下「被染物」)に糊や油分がついていると染料が入っていかないため、アルカリ液で炊くなどして落とす作業が必要。 染色用として市販されているものは、ほとんど精錬済み。 |
(濃染処理) | 木綿・麻は動物繊維に比べ染まりにくいため、濃染処理を行なう。 薄めた豆汁にまんべんなく浸し、乾かしておく。 |
(媒染液作り) | モクマオウの灰に熱湯を注ぎ、沈殿させて上澄み液を取る。 熱湯1リットルに対し灰20gの割合。これで約600ccの液になる。 |
染色一日目 | |
1.下準備 | 被染物の重量を量っておく。 植物はそれと同量ないし倍量程度を準備。 絞り、板締めなどで布に模様をつける。 |
2.地入れ | 40〜50℃のお湯に被染物を入れ、平均に湯がしみこむように最低5分間、ゆっくりと動かす。 |
3.色素抽出 | 植物を細かく刻み、水を注いで煮出す。一度煮立ったら火を弱め、およそ20分が目安。液が熱いうちに布でこし、もう一度水を入れて作業を繰り返し、二度の液を混ぜ合わせて使う。 |
4.染色 | 抽出液の1/4量を鍋に入れ、水を加えて薄めの染液をつくる。 地入れした被染物は絞らず、軽く水を切って液に入れる。 絹・毛は60℃、木綿は70℃くらいまで、ゆっくり温度を上げながら染める。20分ほど経ったら火を止め、時々混ぜながら放冷する。 模様を入れた場合は、滲まないよう早めに引き上げる。 |
5.水洗 | さっと水洗いし、余分な染料を流す。 |
6.媒染 | 媒染液に浸し、ゆっくり動かしながら20分。 |
7.水洗 | 余分な媒染液を洗い流す。 |
8.染色 | 抽出液の1/4量をあらたに加え、染め重ねる。 残りの液はできれば冷蔵庫で保存し、翌日使用する。 |
9.水洗 | 同様に繰り返す。 |
10.媒染 | |
11.水洗 | 本日の工程終了。丁寧に洗う。 |
12.中干し | 一度に吸収できる色素の量には限りがあるため、いったん乾燥させる。 陰干しで乾かす。 |
染色二日目 | |
13〜 | 乾いた被染物の染まり具合を見て、さらに濃く染めたい場合は、地入れ以下の工程を繰り返す。 |