ハーブで染める。

伊良部島ハーブベラ畑
2.草木染の基本工程。

草木染の工程には、人によってさまざまな流儀があるようです。
ただ言えることは、「楽して染めた色は、だいたい楽に消えてしまうよ」。
気の長い作業が苦手なかた、鮮やかな色がすぐに欲しいかたは、
化学染料を使われたほうがいいかと思います。。。

以下の基本工程は、ほぼ吉岡幸雄先生の技法に学びました。
(ちなみに吉岡先生は、「草木染」でなく「植物染」と呼んでおられるようです)

 参考:http://www.sachio-yoshioka.com/2002jp/index.html
:吉岡幸雄・福田伝士監修『自然の色を染める』紫紅社

前日までの作業
(精錬) 染める布・糸(以下「被染物」)に糊や油分がついていると染料が入っていかないため、アルカリ液で炊くなどして落とす作業が必要。
染色用として市販されているものは、ほとんど精錬済み。
(濃染処理) 木綿・麻は動物繊維に比べ染まりにくいため、濃染処理を行なう。
薄めた豆汁にまんべんなく浸し、乾かしておく。
(媒染液作り) モクマオウの灰に熱湯を注ぎ、沈殿させて上澄み液を取る。
熱湯1リットルに対し灰20gの割合。これで約600ccの液になる。
染色一日目
1.下準備 被染物の重量を量っておく。
植物はそれと同量ないし倍量程度を準備。
絞り、板締めなどで布に模様をつける。
2.地入れ 40〜50℃のお湯に被染物を入れ、平均に湯がしみこむように最低5分間、ゆっくりと動かす。
3.色素抽出 植物を細かく刻み、水を注いで煮出す。一度煮立ったら火を弱め、およそ20分が目安。液が熱いうちに布でこし、もう一度水を入れて作業を繰り返し、二度の液を混ぜ合わせて使う。
4.染色 抽出液の1/4量を鍋に入れ、水を加えて薄めの染液をつくる。
地入れした被染物は絞らず、軽く水を切って液に入れる。
絹・毛は60℃、木綿は70℃くらいまで、ゆっくり温度を上げながら染める。20分ほど経ったら火を止め、時々混ぜながら放冷する。
模様を入れた場合は、滲まないよう早めに引き上げる。
5.水洗 さっと水洗いし、余分な染料を流す。
6.媒染 媒染液に浸し、ゆっくり動かしながら20分。
7.水洗 余分な媒染液を洗い流す。
8.染色 抽出液の1/4量をあらたに加え、染め重ねる。
残りの液はできれば冷蔵庫で保存し、翌日使用する。
9.水洗 同様に繰り返す。
10.媒染
11.水洗 本日の工程終了。丁寧に洗う。
12.中干し 一度に吸収できる色素の量には限りがあるため、いったん乾燥させる。
陰干しで乾かす。
染色二日目
13〜 乾いた被染物の染まり具合を見て、さらに濃く染めたい場合は、地入れ以下の工程を繰り返す。



1.草木染を、始める前に。

2.植物色素と、媒染剤。

3.草木染の基本工程。

4.南の島の染材と、色。

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