秘密基地のオーディオ部門（平成20年から〜）大改革

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
（メーカー名）ナショナル （機種名）RX-5350です。
 
 

若い頃、私の経済状況として、とても買える金額じゃないけど超大型のラジカセで　こういうのいつかは欲しいし、それよりもどんな音するんだろうか・・・・という事でカタログでしか見ない機種というと　ナショナルという大手メーカー品では　真っ先に目を引いたのはデザイン性・それと完全な憧れと言う意味で（ステーション系）RX-7000かRX-7200辺りでしょうか。

実際　ボロボロではあるけどRX-7000をジャンクでゲットして　とりあえず聴けるようにした品で　カセットを聴いてみましたが、単にそれだけを聴いただけなら、それなり満足もしたんでしょうけど、他のメーカーの大型機種を多数聴いて後にRX-7000を聴いたので　それまでの使用条件の各々の激しい差があって、ヘッドの劣化・内部基盤の電子部品の劣化等を考慮しても（他のメーカー品も経年劣化は同条件なのだから）当時のRX-7000やRX-7200【定価14万円近辺】の価格が　音の追求だったのか　それより近未来系・高級感演出の追求によるものだったのか・・・・正直な所、現在音の良さが欲しい私にはRX-7000、RX-7200への憧れはオッサンになった今、吹っ切れた感じはあります。

その大型ナショナル製ラジカセ（ステーション系）の最終型として　別名（幻のラジカセ）とも呼ばれてるらしい　コレRX-5350ですが　最終型ならば？音もどうなってるのか、聴いてみたくて狙っておりましたが、かなり運が良い事に　今ではそんな値段では絶対にオークションでは落とせない価格でゲットできました。（安い理由としてツマミ類の欠如が数個あったりしたのですが、外装はソコソコで、肝心な中身は無事だった）

早速、整備の為、裏蓋開けて中にアクセス・・・・・もう　驚くほどスカスカです（爆）写真で言うと5連グライコより下の部分、底辺部にあるチューナーとアンプ類のスイッチが並ぶ所の裏に　基盤類が横に存在しており、そこがもう中身的にはほとんどを占めてますし、カセットとグライコのある正面部の裏が　カセットメカとグライコ基盤があるだけで　デッカイスピーカーの裏は正面のスピーカーの後姿があるだけ。これはRX-7000でも他メーカーの80年代前期くらいからの大型ラジカセも　ほとんどがそういう状況のようですけど。

という訳で素人整備面としては（基盤類に手を入れずにカセットメカのゴムベルト交換程度で済めば）そう厳しい事はありません（無論　数台の分解経験慣れは必要ですけど）。

ガリ取り・清掃後に音を出してみますと、コレはもう音を出すというか、ちゃんと実力を出す為には　ある程度の大音量で鳴らせる空間を持ってないと、はっきり言ってこんなモンでしょうか・・という評価で終わる気がします。

ナショナルのステレオ音ワイド機構は（アンビエンス）と名前が打ってあり、当然RX-5350も搭載してますが、はっきり言ってサンヨー製ラジカセ（MR-9600等）のステレオワイド機構の音の方が　音は拡散しても真はぶれない・・・みたいな（はっきり感）が残るので、個人的には上だな、と思います。このRX-5350の場合は　サイズ的にも左右スピーカーの距離があるので、普通のステレオポジションで聴いた方を好まれる方が多いかもしれません。

カセットの音は　これはもうメタルテープかクロームテープも高性能と言われた（TDK SA-X等）で鳴らせば　それも大音量なら　寸法に見合っただけはある（実力）を出しますが、他メーカーの当時、定価79,800程度の大型ラジカセで音が良いと言われる物と現在聴き比べたら、コレの解剖して中身がスカスカな模様が頭をよぎりまして・・・・・・

よほどアンティークラジカセを愛して、コレクションとして多数収集するのが目的なら良いのですが、そうじゃなくて（コレ一台で音も満足・・）という点が目的ならば、インテリア活用重視で考えている方にしかお薦めはしないかもです。

大型ラジカセのスピーカーは　デカイと良いのか？を現在改めて聴いて考えるには良い品かも。

今後はもう現れる事は無い超大型ラジカセ・・・・・音の面は別として現在　取引価格が高騰するのは仕方ないかもしれませんね。