fjrigjwwe9r2mt_entry:entry_text ここ1ヶ月での講演会の話題には、やはり「いじめ」や「自殺」の問題がどうしても出てきます。どうしたらなくなるでしょう?なぜそんなことがおこるのでしょう?先生はどう思いますか?と聞かれます。でもその答えが簡単にわかれば、もうそんなことはすでになくなっていますよね。この問題は本当に難しいのです。 私が講演の中で話すのはいつも 「人と人の温かいつながりを体験すること」 の大事さです。その 「温かいつながり」 を日々の子育てや学校生活や地域社会で味わい、感動した子どもは、「いじめ」や「自殺」はしないのではないかと思っています。 子どもたちは、「差別はだめ」 「いじめはだめ」 ということは頭ではわかっています。でも体を通してはわかっていないのでしょう。だからこそ、生活の中で体を通して 「温かいつながり」 を体験させてやりたいのです。 毎日 「10秒間抱きしめる」 ことによって子どもの心の銀行には、温かい愛情の貯金が貯まっていくだろうし、「いいところをほめてやったり」 「信じてやる」 ことによって、自信と希望の貯金も出来るだろうと思うのです。そして 「あなたがいてよかった」 を声をかけてやれば、きっと子どもたちは夢にむかって歩み出すのではないかと思います。 今一度、子どもに耳を傾け一緒に歩む子育てを、クラスの子どもと子どもをつないでいく学級づくりを、地域の子どもたちをみんなで見守り、叱り、ほめていく地域づくりを・・・・私たち大人が見つめ直していきたいものです。 だって、今の子どもの状況をつくり出したのは、紛れもなく我々大人の責任だからです。 24日は長野県伊那市に行ってきました。そうです、全国に名の知れたあの「伊那小学校」があるところです。あの生活科や総合学習は、この伊那小がモデルになって新設されたのではないかと思うぐらいの学校です。 講演の終わったあと、伊那小に勤務されていた先生とお話しながら、やはり 「心を育てる」 ことの大切さを改めて考えました。 その帰り、ある雑誌に目がとまりました。 「アエラ」です。「公立小中の天国と地獄」というテーマで東京の学校選択制による人気度ランキングが、校名入りで載せてありました。なんということだ、なんでこんなことを載せるのだと怒りがこみ上げてきました。 一方では「いじめや自殺」をなくすために・・・・といいながら、こんな記事が出る大人の社会に、私はうんざりしてしまいました。どうか大人のみなさん、これ以上子どもたちを追い込まないでください。学校や教師を追い込まないでください。もっとゆっくりとじっくりと子どもたちを育てていきましょうよ。自分の住んでいるところで、地元のおっちゃんやおばちゃんに声をかけられながら、その成長を見守っていきましょうよ。 「いじめや自殺」は、やはり私たち大人に責任があるのですから。
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