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2007年4月12日
打ちたくてうずうずしている
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 「みんな打ちたくてうずうずしている。やりたい野球をさせたい」
今年のセンバツ高校野球で優勝した常葉菊川高校の森下監督のコメントです。常葉菊川高校は、ほとんど犠牲バントをしない攻撃野球でセンバツを制しました。「犠牲バント」がいいのか悪いのか、それは意見が食い違うところでしょうし、私もどっちがいいのかはわかりません。「犠牲バント」は大切な戦術であるし、大切な教育でもあるのでしょう。
 ただ、私が思うのは、この監督さんの言葉は重く受け止めたいな、ということです。特に少年スポーツに関わる人にはよく考えてほしいなと思っています。
 
 少年野球をはじめ、サッカーやバスケット、バレーボール等、様々な少年スポーツが盛んに行われていますが、その指導者は子どもの心や体の成長をどう理解しているでしょうか。君はシュートを打つのではなくディフェンスをしなさい、キーパーをしなさい、と小さい頃からそんなことを言われ、ポジションを決められた子が、将来サッカーが好き、バスケットが好き、スポーツが好きという子に育っていくでしょうか。
 この時期の子どもたちは、本当は上手下手に関係なく、みんなシュートが打ちたいのです。思いっきり決めてみたいのです。打ちたくてうずうずしているのです。そんな願いを思いっきり出させてこそ、次の段階に進めるのです。なのに、そんな思いを飛ばして、大人はすぐに勝負に勝とうとします。そしてそんな子たちは置いていかれるのです。
 少年スポーツは、けっして大人のスポーツの縮小版ではないはずです。一部の指導者の中には、かつて自分が学生時代に経験したことをそのまま小学生にもってこようとします。勝つために選手を育てようとします。罵声を平気で浴びせて鍛えるのです。
 もちろん、すばらしい少年スポーツの指導者がいることもわかっていますが、小学生の時期は、勝負や競争よりも、思いっきり自分の体を動かし、思いっきりやりたいことを存分にやり、友達と一緒に笑ったり泣いたりしながら、心も体も大きくなっていく時なのです。体の成長の面から言えば、一つのスポーツばかりやるのでなく、いろいろなスポーツを経験し、多様な動きを身につけるのがいい時期なのです。そんな小学校の時期を経て、中学高校とだんだんと専門化していくのです。これが成長の順番なのです。この順番をけっして抜かさない、急がない、これを指導者に望みたいと私は思っています。
 
 どの子も本当は 「打ちたくてうずうずしているのです」

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Posted by naka602 at 22:14 | TrackBack (0)
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