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2011年3月2日
おじいちゃん 安らかに
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この前、鳥取県に行った時に
シンポジウムでご一緒したおばあちゃんから聞いたお話です。
 
おばあちゃんは、小学校3年生の男の子のお孫さんと一緒に暮らしているのですが、
その孫とおばあちゃんのお父さんつまりひいおじいちゃん(96歳)とのお話です。
小3の孫が戦争に興味を持ち、ひいおじいちゃんから戦争の話を聞くようになりました。
おじいちゃんはひい孫のために一生懸命に話し、孫はひいおじちゃんの話を楽しみに
聞いていたようです。そして話の最後は、いつもひいおじちゃんの敬礼だったそうです。
 
昨年末に、キムタク主演の「宇宙戦艦ヤマト」が上映されると、
小3の孫と96歳のひいおじいちゃんが2人で映画を観に行きました。
それ以降、家では、ひいおじいちゃんがこめかみに敬礼をすると、
孫はヤマトの古代進(キムタク)を真似て、胸に握り拳をあてる敬礼をしていたそうです。
小3の子どもと96歳のおじいちゃんの2人の敬礼は、見ていて本当にほほえましかった
そうです。
 
そんな孫と元気に過ごしていた96歳のひいおじいちゃんが、
1月のある日、突然天国に逝ってしまいました。
小3の孫は急いで病院にかけつけたましたが、間に合いませんでした。
孫は、ひいおじいちゃんの顔をじっと見つめたあと、
背筋をピンと伸ばし、まだ温かさが残っていたひいおじいちゃんの手を左手で握り、
右手は胸にあて、あの敬礼をしながら泣いていたそうです。
 
「そんな2人の様子を見て、私も涙がとまりませんでした。私はあまりいいおばあちゃん
ではないけど、うちの孫はきっと優しい子になってくれると思うんですよ」
と、おばあちゃんは目に涙を浮かべながら、私に話してくださいました。
 
 
私は、このイイ話を家に帰ってから妻に話しました。
そして同じように胸に手をあて、
「こうやってひいおじいちゃんを送ったんや」
と話そうとする声が、思わず涙声になってしまいました。
 
 
 
今日3月2日は、私の父の命日(享年79歳)です。
あれから3年が経ちました。
「おじいちゃん元気にしていますか」
 
 
 

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Posted by naka602 at 23:32 | TrackBack (0)
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