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2014年10月12日
たいようの子
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30年前、私が28歳の時に担任した2年生は「たいようの子」でした。学級の歌は「たいようの子」、学級通信の名前も「たいようの子」、私のTシャツも「たいよう」、そして教室の前には、大きな「たいよう」(段ボールで制作)が掲げてありました。


    たいようの子   詞・仲島正教 曲・米山恵美子

  空のような大きな心 
    いつものびのび 手をとりあって
      みんななかよく 心はひとつ  
        どんなことにもチャレンジします
          ぼくらげんきな たいようの子
            ぼくらやさしい たいようの子


モトシはおとなしい子でした。
モトシは3年生から転校することになっていました。でも「引越は嫌だ!」と
お母さんを困らせていました。
2年生最後の日の帰り際、モトシは私の所にやってきて
「先生、あの『たいよう』をボクにください」
と教室の上に掲げてあった大きな「たいよう」を指さしました。
「なんで?」
「どうしても!」
「わかった」と言って、教室の上の方から「たいよう」を下して、モトシに
手渡すと、モトシは上半身が隠れてしまいそうな大きな「たいよう」を
嬉しそうに両手で抱えて持って帰りました。
なんだかそんなモトシがとっても愛おしくて、あの光景はいつまでも
私の心に残っていました。

モトシは3月末、あの「たいよう」と一緒に引っ越していきました。


あれから30年後、
9月に小野市の小学校のPTA講演会に行った時です。
一人のお母さんがそばに来て
「仲島先生、ダンニシでお世話になったモトシの姉です」
と4つ上の姉のエミちゃんが声をかけてくれました。
「覚えていますか?」
「当たり前やん、覚えているよ。モトシのことも、エミちゃんのことも
 そしてお母さんのことも、お母さんの名前はタケシタケイコやもんな。
 わぁ〜〜、なつかしい! モトシにもお母さんにも会いたい!」


ということで
今日、モトシ君(37歳)、エミちゃん(41歳)、お母さん(68歳)と
30年ぶりの再会をはたしてきました!
あーなつかしい! 本当になつかしい!
モトシは、当時の私の年齢(28歳)をとっくに通り越して、おっさんに
なっていましたが、面影はあります。変わりません。すぐにわかりました。 
そして、モトシは「たいようの子」の歌も覚えてくれていました。
お母さんは、あの時と変わらず、今も明るく元気で若々しい!
お母さんは学級PTAの役員でいつも私を助けてくれていた人です。
もう話は止まりませんでした。

12時に出会って、昼食を一緒にしましたが、あっという間に
時計は4時30分を指していました。
30年ぶりの再会は、4時間半の楽しい楽しい時間でした。


教師っていいもんです。
歳をとってもこんなにいいことがあるのです。
私はホンマ幸せ者です。


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Posted by naka602 at 19:41 | TrackBack (0)
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