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2015年6月21日 |
あの子はたぶん聞いていた |
土居中学校の河村校長先生とは2012年にお出会いしてから、毎年つながりを持たせていただいています。以前の勤務校新宮小中学校にも行きましたし、現勤務校の土居中学校は昨年に引き続き2年連続です。 河村校長先生は体育の先生です。体育会系同士すぐにつながります(笑) 21日は、土居中学校の人権同和参観日と講演会です。 昨年は保護者向け講演会でしたが、今年は生徒向け講演会です。 こんな嬉しい感想を書いてくれた3年生の生徒がいました。 『仲島正教先生のお話をきいて、命の大切さや友だちの大事さについて改めて感じました。「優」という漢字には、憂いに人がよりそって優しいと思っていたけど、「百」の「愛」で「人」と一緒に成長していくという話を聞いて、いい漢字だなと思いました。 この人生の中で、私は自分のためにしか生きてきませんでした。でも、学校の先生や家族は私たちのために一生懸命頑張っています。いつかは私も誰かのために生きれるような、そんな大人になりたいと思いました。今日、人権についてしっかり学んだので、「今日行く」という意味で家族としっかり話し合いたいと思います。 私は中学3年生で来年には高校に入学します。その中で「受験」という大きな壁が待っています。壁をじっと見つめるだけでは開きません。しっかりと勉強して壁に扉をつけて、いつかその扉を開けた時、新しい未来の自分に今日考えたことをしっかり伝えたいです。最後になりましたが、仲島正教先生、遠い所から来ていただいてありがとうございました。』 でも私には、ほかに気になる子がいました。 1時間目の授業参観を1年から3年まで全クラス見て回ったのですが、 1人の男子生徒A君のことが目に留ったのです。 授業中、資料も出さずにずっと机に伏して寝ていたのです。 その子の名前をこっそり確認すると(上靴に書いてありました) とってもいい名前です。大空に飛び立つようないい名前です。 親はきっとそんな人になってほしいと思ってつけたのでしょう。 でも今は名前負けです(笑) そして講演会です。 400名近くの生徒が体育館に入ってきましたが、 すぐにA君を見つけることができました。私の右斜め前方です。 A君は、座ると同時に椅子にもたれかかって寝始めました。 (あっ、すぐに寝よったな) 講演が始まってからも、私はチラチラ彼を見ながら話を進めていきました。 タイガースブレザー披露の時には、さすがに周りが騒いだので目を開けました。 でもそのあとは寝たままです。 でも私の話が「算数が苦手で勉強しなかった子の話」になった時、 (あっ、あつい聞いている) 「夜のお母さんの声かけの話」の時も (あっ、あいつ聞いている) そう思いました。 そして最後の方の「やんちゃな子とのマラソンの話」は (あいつ絶対に聞いている) そう思いました。 講演中に何度か担任の先生に「起きなさい」って注意されていましたが あの子はたぶん聞いていたと思うのです。 普段寝ている自分が、急にちゃんと聞いたら周りがびっくりします。 それは自分のプライドが許さないのです。 A君にはA君なりのプライドがあるのです。 だから寝ながら聞くのです(笑) A君に「講演はどうやった?」って聞いても、「寝てた」って答えると 思うのですが、もしかしたら10年後「あの講演はよかった」って 言ってくれるかもしれません。 今日の講演会は「A君が体育館にいてくれた」 それが私の一番嬉しかったことです。 |
20日21日と2日間、愛媛県四国中央市に行ってきました。20日は土居中学校で「元気塾PLUS」の出張講座に小中高の先生方が30名ほど参加してくださいました。
Posted by naka602 at 22:02
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