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2021年4月1日 |
少しは役に立ったかな |
今日は尼崎市役所で稲村市長から教育委員の退任にあたり、感謝状をいただきました。市長室には市幹部職員が並び 「えっこんなに大げさなの?」と驚いてしまいました。もしまだ教育委員なら「こんな大げさなことはやめたらいいのに」と意見を言ってたかもしれません(笑) この前のブログでは自虐的なことも書きましたが、ここ数日は退任にあたり、 嬉しい言葉もたくさん頂き、本当に幸せな気持ちで終えることができました。 「本当に長い間、尼崎の教育を引っ張って下さって、ありがとうございました。 これまでで一番うるさ型の、そして行動する委員会だったと思います。 現場に足を運び、悩む教員と一緒に考えて下さる最強のメンバーでしたが、 仲島先生はその中心でした。これからも教育委員の経験者として、尼崎の教育を 見守ってください!」 まさに「これまでで一番うるさ型」だったと思います。 かつて大阪府教育委員会を橋下知事が「ただの承認機関でしかない」と酷評して いましたが、尼崎市教育委員会は「ただでは承認しないぞ」という姿勢で 毎回毎回、白熱し、会議はいつも長時間でした。これは阪神間では断トツでしたが、 多分全国でもこんなに議論をする教育委員会はないと思います。 他市の教育委員はいろいろ肩書きがあり、立派な人?が就任していることが 多いのですが、尼崎は違います。私をはじめ、肩書きよりも実践派が集められて いましたからね。有名な人はいませんが、地域をよく知っているしよく動きます。 「動く教育委員会」がキャッチフレーズでした。 「教育委員会議での仲島先生の発言は、いつもフェアーで自分自身も気合いの 入るお話でした。時には厳しく厳しく、でも思いやりのあるお話で、事務局も 一番頼りにしていたと思います」 事務局の議案や受け答えで「役所的」なことに対しては、ホンマ厳しく追及 していました。 「検討させていただきます」ってあやふやな回答があれば 「検討とは動くことですよ。何もしないのは検討ではありませんよ」 とツッコミを入れるし、どう変わったかを何度もきいていると、物事が早く 進むようになりました。そしてその時には「本当に大変な状況なのに ありがとうございました。さすがです」って惜しみない拍手を送りました。 国会とはえらい違いでしょ(笑) 「仲島先生の指摘は痛い所をつかれて大変ですが、そのためによく頑張れる ようになりました。また学校現場の大変さをよく知ってもらえているので、 市や社会教育から学校への多くの要望には「それは無理」と防波堤になって 助けてもらえました」 学校現場のアカン所は指摘するのですが、原点は「学校の応援団」の私なの で、いろいろ言わせてもらいました。いじめの件でも教師に対して「いじめ に対しての感度が低い」とか「生活ノートをしっかり見ていなかった」とか 「子どもの話をもっと聞いてやってほしい」とマスコミ等からも厳しい指摘が ありましたが、そこだけを追及しても解決にはなりません。 教師に余裕がなければ、子どもをしっかり見れないし、感度も低くなるのは 当たり前です。過度な仕事量を減らしたり、教員をもっと増やすことが大事だ といつも言ってきました。ついでに給料も増やしてほしいと。 また総合教育会議に入っていたテレビや新聞の関係者にも、クレームをつけた こともありました。役所の幹部が驚いていました(笑) 「教科書採択の会議では、とても助けてもらえ、ありがたかったです」 これは私の強みであり、ここで言わなければどこで言うって感じです(笑) 教科書会社も多数傍聴に来る採択会議です。最長7時間にも及んだ時も ありましたが、現場サイドの意向をしっかり分かった上での発言で 「助けた」という表現はおこがましいですが、学校現場が一番やり やすい方向になったと自負しています。 ここ10年は耐震化の件で、校舎の建て替えが多くありました。 このように耐震化をするんだと工事現場にもヘルメットをかぶり、入らせて もらったり、設計段階から一緒に考えさせてもらいました。 校舎の改築や新築の設計も教育委員会に諮られ議決によって決定します。 たぶん他市の教育委員会では、施設課からの決定済みの設計を承認する だけだと思いますが、それでは途中で変更ができません。 なので尼崎では案の状態で教育委員会に出してもらい、検討をします。 その時点で、私は「子どもの動線」のことや「図書室の配置や広さ」など にも意見を言いますし、広い窓や広いスペースを自慢げに提案してきた時 には、この広い窓を誰が掃除をするのですか?とか、ここに埃がたまりや すいとか、階段がこれでは狭いとか、細かいことを言うのです(笑) ある時、改築でややこしい作りになったので施設課が校長に意見を聞くと 「これでいいです」と言ったそうです。私は猛然と反論しました。 「現校長は、使い慣れているので『いいです』と言ったのでしょう。でも それではダメなのです。10年後に赴任した校長が『なんやこれ!』ではなく 『いい改築をしてくれてましたね』と感心する改築でないといけないのです」 この11年間、一緒に仕事をした施設係長はやがて課長になり、今は部長に なりました。 「仲島委員のご指摘は学校を建築する上で本当に勉強になりました。 退任は残念ですが、コロナが収まれば一杯やりましょう」 私も少しは役に立ったのでしょう。 さあ、今日から新年度です。 |
Posted by naka602 at 14:13
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