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2021年4月18日
月夜の森の梟(ふくろう)
JALの機内誌に載っている浅田次郎さんのエッセイ「空の翼」をいつも楽しみに読んでいます。(ここ1年以上コロナのため飛行機には乗っていません(涙))
またJR東日本の特急の車内誌に載っていた伊集院静さんのエッセイもとても楽しみでした。(今は違う人になりました(涙))

今、好きなエッセイは、朝日新聞土曜版に載っている
小池真理子さんの「月夜の森の梟(ふくろう)」です。
毎週楽しみに読んでいるのですが、
ほぼ同年代の小池さんが書く文章が心にしみるのです。

こんな文がありました。(抜粋)

 若いころ私は、人は老いるにしたがって、いろいろなことが楽になっていくに違いない、と思っていた。のどかな春の日の午後、公園のベンチに座り、ぼんやりと遠くを眺めている老人は、皆、人生を超越し、達観しているのだろう、と信じていた。ささくれ立ってやまなかった感情は和らぎ、物静かな諦めが心身を解放し、人生は総じて、優しい夕暮れの光のようなヴェールに包まれているのだろう、と。
 だが、それはとんでもない誤解であった。老年期と思春期の、いったいどこに違いがあろうか。生命の輝きも哀しみも不安も、希望も絶望も、研ぎ澄まされてやまない感覚をもてあましながら生きる人々にとっては同じである。老年期の落ち着きは、たぶん、ほとんどの場合、見せかけのものに過ぎず、たいていの人は心の中で、思春期だった時と変わらぬ、どうにもしがたい感受性と日々、闘って生きている。



コロナのワクチン接種は
これから65歳以上の高齢者に始まりますが、
私はその最年少に該当します。
まだ思春期の私にも・・・




Posted by naka602 at 20:11 | TrackBack (0)
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