fjrigjwwe9r2mt_entry:entry_text 今から15年前、私は西宮・平木小学校に勤務していました。当時私は6年担任だったのですが、地区児童会(住んでいる地域ごとの集まり)では、青木町の担当でした。地域保護者の担当は広瀬さんという方で、子どもは智恵ちゃん(3年)とみかちゃん(1年)でした。(この年の1月17日あの阪神大震災が起こり、青木町は壊滅的な打撃を受けます) それから5年後、震災のために開校した西宮浜小中学校に広瀬姉妹が転校してきました。姉の智恵ちゃんは西宮浜中学校に、そして妹のみかちゃんは6年の私のクラスに入ってきたのです。なんという縁でしょう。 今年の4月、私は聖和短大に講義に行くと、そこには聖和大4回生になった妹のみかちゃんが待っていてくれました。 そして昨日、西宮・平木小の研究授業に行ったのですが、 授業者は、ナント姉の智恵ちゃんです。 智恵ちゃんは、今、平木小学校の図工専科として教壇に立っているのです。 あの智恵ちゃんが、母校の平木小に帰ってきて先生をしているのです。 それだけでも感動なのに、目の前で授業をしているのです。 ここからは、そんな目ではなく、指導助言者としての私の客観的コメントです。 図工の研究授業もめずらしいのに、その中でももっとめずらしい鑑賞の研究授業なのです。若干24歳の智恵先生がどれだけやれるのか少々不安な気持ちで教室に行きましたが、その不安は始まった途端にふっ飛んでいきました。 なんて落ち着いた話しぶりのことか・・・・・もうすっかり小学校の先生の口調です。 少し話したあとは、プリント学習し、今度は黒板に作品を張り出し、子どもたちを惹きつけます。と、今度は机を離れ、前に小さく集まって、子どもたちと会話を始めます。すると、ほとんど口を開かないAちゃんが、言葉を発したのです。あのAちゃんがしゃべったのです。なんてうまい展開に、うまい発問だと驚いてしまいました。指導案にもAちゃんに焦点をあてながら、進めることが書かれていましたが、こんなに見事にAちゃんを生き生きさせたのです。ホンマすごい授業でした。 あとで、校長先生が、 「広瀬先生は、勉強熱心だよ。校内でも先輩の先生からいろいろ教えてもらっているし、積極的に外へも勉強に出ているよ。今回も毎日遅くまで残ってがんばっていたよ」 と話されていました。 夜、智恵ちゃんが帰る前に、広瀬さん宅に電話を入れました。 「お母さん、智恵ちゃんええ先生になったわ。今日ホンマええ授業やったで」 「ありがとうございます。よかったですそんな授業ができて・・・・。毎日悩んでいたみたいで、涙を流していたこともあったんです。お父さんも大丈夫かなってすごく心配していたんです」 とお母さんの泣きそうな声が聞こえてきました。 妹のみかちゃんも電話に出てくれました。 「昨日も部屋から、お姉ちゃんの声がしてたよ。部屋で授業をしていたみたい」 広瀬智恵先生、研究授業お疲れ様でした。 すばらしい授業を見せてくれてありがとう!
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