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2010年6月2日
うれしいなあ、このプレゼント
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今日6月2日は、
何を隠そう私の54歳の誕生日です(笑)
あの偉大な大村はま先生も6月2日生まれです(エヘン)
 
実は、教え子のノブコ(27歳)からこんなメールが送られてきました。
ノブコは、愛知県の高校教師です。
それも、やんちゃな子どもたちがいる高校で苦労がたえません。
そんな高校で3年生を担任し、初めての卒業生を送り出しました。
その卒業式の様子が、3か月遅れで私の元に届いたのです。
うれしい、うれしいメールでした。
教え子が頑張っている姿・・・・・・・・・教師冥利に尽きます。
 
ノブコのメールを読みながら泣いてしまいました。
ノブコは、すごい奴です。
ノブコは、本当にすばらしい教師になりました。
まるで、テレビ「ごくせん」のヤンクミみたいです。
 
そんな私の自慢の教え子 「カミフナツ ノブコ奮闘記」 をどうか見てやってください。
そのメールがこれです
    ↓ ↓

 

仲島正教先生へ

 

3月1日  26名を送り出しました。
 *************************************************
その日はびっくりするほどの 晴天でした。
日ごろの行いがいいのかな。 なんて
夜中2時まで 子供たちに渡す最後の学級通信を作ったりしてたけど
5
時には目が覚めてしまいました。 

行きの車のBGMはさくら(独唱) 

恒例の背面黒板への贈る言葉を書いてきました。
全員の名前が入っているんですが・・・・
平木小学校の時にチュの名前について先生方がお話になったことが

きっとどこかにあるんです。
子供たちにも自分の名前を大切にしてほしい。そんな気持ちを込めて。
 
朝から身だしなみ指導でひっかかるやつの指導に追われ
そして最後のSTへ向かいました。
子供たちはいつもと違う私のよそおいに驚きを隠せず
いつもは近くに寄ってきては 私にボケやら突っ込みをいれる彼らも
今日は遠慮がち。


26
人そろった教室を夢見ていた私には やはりそんな感動的な

シチュエーションが用意されているはずもなく
6
人もいない…
おいおい! 結局遅刻で5人は来たものの  一人来ません。
家の電話回線も繋がらず携帯も不通。
最後の最後まで祈るしかできませんでした。
髪の毛まっちゃっちゃのやつを職員室へ連行したり
制服をきちんと直させたり 結局いつもどおりなんです。

卒業式本番です。
3
1組からの入場  25人での入場
それでもやっぱり ざわざわするやつがいます。
人生初めての呼名。 26名の名前を呼んでいきます。
やっぱり待っても来なかった彼の番
全員が声をそろえて  大きく返事をしてくれました。

式中、ずっと ざわつくクラスのやつらに教員席から
睨みをきかせ続けました。 結局こんなもんか。


退場です。
彼らの前に立つと
「のぶこ、泣いとる?」
いや、全く泣けませんよ。 泣く要素がない!
教室に帰り
卒業証書とともに  卒業アルバム(全員の好きな曲をまとめたCD
クラスの卒業文集  10年後への手紙発行証明などなどを配りました。

やっぱり出てくる言葉は
「こら〜」「だまれ」「自分の席にもどれ」「いつまで言わすねん!」
とか  なんですよね。 最後の最後まで。

DVD
を流す準備をしてると
鬼の担任 上舩津とは対照的
おじいちゃんの愛称の58歳  仏の副担 林先生が声をかけます
1組はこれからだぞ〜  席に座れ〜」 
子供たちへDVDを見せ 私は後ろの方から見ていました。
自然と話し声はなくなって
「涙ちょちょぎれるはずやったんやけどな〜」
と教室の前方へ行くと  すでに何人かの子供たちが泣いていました。

林先生から一言お願いします。
いつもテンションの高いおじいちゃんの
林先生が涙で言葉を詰まらせていました。
「35年教員をしてきて  卒業式でこんなに泣くとは思ってもみなかった。何にも出来なかったけど このクラスの副担任になれて幸せでした。ありがとう。」

その涙に完全にノックアウトでした。 涙で前は見えず声も出ませんでした。
子供たちもつられて あんなやつやこんなやつまで。 泣いています。

「明日もあさってもしあさっても  

ずっと こら〜とか だまれ〜とか  叱って追っかけて
 そんな毎日が続くものだと思ってました。 
 単純に  さびしいな。」
なんて言葉が出てきてしまいました。
子供たちが嗚咽をもらしながら 泣いている姿に 耐えきれませんでした。
どんな気持ちで担任を持ったのか  そして今どんな気持ちでいるのか
子供たちにきちんと伝えられたのか わかりませんが

素直に 

担任ってええなぁ。と思いました。

生徒たちからのサプライズが待っていました。
クラスの文集とは別に 担任と副担任に
世界で一個の文集をプレゼントしてくれました。
クラスでもおなじみのにぎやかな女子達が
「先生たちが担任でよかったで」
を一年間で鍛え上げた関西弁で 言葉を添えてくれました。

そんな彼女たちに握手をし、ハグをしていると
あいつらが声を出し始めます。
「おれらも、今しかないって  言いに行こう。な行こうぜ」
散々お手間をかけられたやつらから
「先生、ありがとうございました。」  と。

許してやるか。 そう堅く握手を交わし、
「頑張れよ」
とメッセージを込めて。
みんな泣いたもんだから やっぱりなんだか目が赤いです。

そうして職員室に戻ると 一本の電話です。
今日まさかの欠席の彼です。
「日にちを間違えました」
ち〜〜〜〜ん。 

翌日  31日と同じように 教室に機材をセットして
さすがに袴はきれなかったけれど 正装をして 彼を待ちました。
校長室でBGMを流し そして卒業証書をもらい
授業料のことで非常に事務室にもお世話になった彼
せっかくだからと事務長とも写真を一枚
彼くらいでしょうね。 事務長と写真をとったのは。
そして教室に林先生も呼んで DVDをみせました。

4
月注意をするために呼び出すと 2m以上も離れたところから
「何?」
と問いかけます。 もうちょいこっちこい! というと
「だって先生、怖いもん」 と。
それ以外にも いろんなエピソードを残してくれた彼。
びっくりするほど 泣いていました。

「お前の呼名の時  全員が返事しとってんぞ。」
「入場直前まで お前が来ないのかって みんな気にしとったんやぞ」
さらに号泣させてしまいました。
一言彼が発しました  

「悔しいな」と。

 

波乱万丈なその一年は 本当に子供たちとともに
奮闘の中で 成長できた一年だった  そう思います。
壁があっただけ  達成感て半端なかったな  

子供たちに贈ったその言葉は
きっと自分に言い聞かせる言葉だったのだと 思います。

何度も何度もくじけそうになりながら
そんな時、仲島先生の顔を見て やっぱり頑張らねばな
と自分に喝を入れて
小屋敷先生には いつでも私の都合は大丈夫、会いましょう
と言ってもらい

突然電話のある宮井先生の声に やっぱり元気をもらって。
 
子供たちに何か問題が起こるたびに
これでよかったのだろうかと自問自答のくり返し。
いつも子供たちの問題が主観的に入ってきてしまう
教員として客観的な判断ができる力が足りない
なんて思うことなんてしばしば・・・
平木だから学べたこと
転校してからこそ学べたこと
西宮を出ることになったから学べたこと
母校に帰れたから学べたこと
新たな土地愛知へ来たから学べたこと
  
そんな愛知での 初めての担任は
それはそれはびっくりするほど 山あり谷ありでしたが
それだけ成長させてもらいました。
  
先生、担任て
なんとも言えませんね。 
 
子供たちの貴重な一年間を共に過ごさせてもらえたことに
感謝をして・・・・
また、会いに行かせてください。毎度のごとく突然に・・・()
 

2010.3.1   上舩津 暢子


 

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Posted by naka602 at 01:04 | TrackBack (0)
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