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2011年12月6日
尼崎北小学校の理科朝会
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今日は、尼崎市立尼崎北小学校の 「理科朝会」 を見てきました。
 
「理科朝会」・・・・学期に1回、この学校の先生たちが、体育館のステージ上で
おもしろい理科実験を全校生に見せてくれるものです。
もう5年ほど続いていますが、毎回違うネタで、子どもたちは興奮し歓声をあげる大人気
の朝会です。今日もその噂を聞いて保護者もたくさん見にきていました。 
 
「尼崎のでんじろう」 こと尼崎北小の理科担当のベテラン中田先生が進行役ですが、
これがまた上手い! 
淡々としゃべりながら進むのですが、この間(ま)が絶妙で、笑いと感動を起こすのです。
その中田先生を補助する形で、若い先生方も登場します。若い先生たちの動きもとっても
よくて、先生たちのチームワークにも感心します。子どもたちも自分の担任の先生を応援
しています。それもほほえましい光景です。
 
 
さて、その「理科朝会」の内容ですが、45分間、次々に実験が繰り返されるのです。
 
① 中田先生が、(業務用の)大きな風船を送風機で膨らませ始めます。
 「わぁー割れる!」そんな耳を押さえて悲鳴の中、ギリギリで止めて、中田先生が
 「今日の理科朝会は『限界に挑戦』がテーマです」と言って理科朝会が始まりました。
 
② 幕の向こうで音がします。先生たちが何人かで同時に声を出しています。
 「何人で声を出しているでしょう?」 子どもたちは3人、4人・・・5人・・・と答えます。
 「今度は音です。何個の音が鳴っているでしょう?」 みんな集中して聴きます。 
 そして幕が開き、答えがわかります。 
 「なかなか人間の耳は聞きわけることは難しいですね」と中田先生。
 
③ 中田先生が持っているペットボトルをたたくと音が違います。
 なぜか? それはいつもより空気をいっぱい入れてあるからなのです。
 目の前で、ペットボトルに自転車の空気入れで、空気を入れながら音の違いを教えて
 くれました。 「ペットボトルは割れると危険だから家でやったらダメよ」と中田先生。
 
④ コンビニで買った紙コップの上に板を置いて、そこに若い先生(70kg)が乗ります。
 なんと紙コップ6個で、70kgの大人の重みに耐えています。子どもはびっくり!
 そして、紙コップの数を減らしていきます。5個、4個・・・・それでもつぶれません。
 次に紙コップに霧吹きで水をかけていきました。すると・・・・・・シューとつぶれました。
 
⑤ 掃除機のホースが出てきます。片方のホースの口の近くに発泡スチロールの球が
 置いてあります。反対側のホースを振り回すと、なんと発泡スチロールの球は吸いこ
 まれ、反対側の口から、雪のように舞って出てきました。 
 ワァー。 1年生はそのかけらを必死で取りに走ります(笑)
 
⑥ コップに水を入れ、口にまっすぐな蓋をします。コップを下に向けても水はこぼれま
 せん。この実験は以前にハガキを使ってやったそうですが、今日は限界までします。
 ナントおもりをつりさげていきます。500g、1kg、1.5kg、2kg  凄い水の力です。
 
⑦ テレビでおなじみのテーブルクロスの上の食器を倒さずに、クロスを抜く技です。
 若い先生が見本を見せます。そのあと6年生も挑戦です。大きな拍手です。
 最後は、もう一度若い先生が大技に挑戦です。これは失敗に終わりましたが、大きな
 拍手が起こりました。 中田先生「失敗しても拍手、いいですね、ありがとう」
 
⑧ キーボードとスピーカーが登場してきます。キーボードで低い音の鍵盤をたたくと
 スピーカーの向こうにある「ろうそくの火」が消えました。
 「音で火が消える」 その出来ごとに低学年の子どもたちはびっくり。 なんで?  
 
⑨ 中田先生の声で体育館の2階を見ると、そこには若い先生が2人。(いつの間に)
 そこから長いストローを垂らしています。太いのと細いのです。下にはコーラです。
 「さあ、飲んでください」 の声に必死で吸い上げようとする先生。 細いストローの先生
 がやっと飲めた時には拍手が起きます。太いストローはしんどいです(笑)
 
⑩ 自転車がステージに登場します。でも変です、スポークが10本しかありません。
 「さあ、この自転車に乗るとどうなるでしょう?」
 若い先生が乗ると、ヨタヨタ・・・今にもこけそうです。すると中田先生は、大きなカッター
 を持ってきて、スポークを目の前で切っていきます。ホンマに切って、5本になりました。
 「さあ、走ってみよう」
 若い先生が、乗りましたが、今度は走ることができませんでした(笑)
  (あの自転車、誰の?)
 
⑪ 最後は4mの塩ビのパイプが登場します。パイプの向こうには板があり、その向こう
 には大きなセーフティマット。 パイプの中にはテニスボールが入っています。
 なにやらすごい事が起きそうです。中田先生がパイプの中の空気を抜いていきます。
 緊張が走ります。そして50秒後、反対側に立っていた若い先生がパイプの口を破ると、
 パイプの中からテニスボールが勢いよく飛び出し、板をバァーンと割ってしまいました。
 体育館中が、どよめきました。
 
「これで今日の理科朝会は終わりです。次回をお楽しみに」
そんな中田先生の声で、
45分間、計11個の実験が行われた理科朝会が終了しました。
 
 
いや~~それにしても凄かったです。こんな朝会を初めて見ました。
理科朝会が終わってからも感動はさめやらないままでした。
 
これは全国で自慢が出来る朝会です。
テレビで全国にも紹介してほしいぐらいです。
3学期にもありますから、その時はぜひ新聞社も放送局も来てほしいですね。
 
 
 
実は、尼崎北小学校のすばらしいところは、これだけではないのです。
 
その1・・・・・理科室が開放されているのです。休み時間に理科室に来て、器具をさわっ
たり、簡単な実験もできるのです。 休み時間に理科室が開放されている学校は聞いた
ことがありません。危険がないように気をつけておけば、大丈夫だそうです。
これは本当に凄いことです。
しかも尼崎北小は、理科の研究校ではないのです。(国語の研究校) 
ということは、日常的に「理科」を身近なものとして取り組んでいるのです。
最近、「理科離れ」が問題になっていますが、こんな取り組みがあれば、子どもたちは
理科が大好きになります。
 
その2・・・・尼崎北小学校の玄関を見ると、びっくりします。何にびっくりするかと言えば、
子どもたちのくつ箱のくつが、みんなきれいにそろっているのです。
本当にきれいにそろっているのです。びっくりするぐらいにそろっているのです。
ほんまにすごくそろっているのです。
「たかがくつですが、されどくつです」
これは学校教育に携わった人、生徒指導に関わった人なら理解できます。
「くつがそろう」ということの大切さを・・・。
今日は「理科朝会」があるから、特別にそろえたわけではありません。2か月前に、私が
突然来た時も、きれいにそろっていました。
実は、くつ箱だけではないのです。この学校は廊下や階段、ロービーもきれいだし、
掲示物もとってもすばらしいのです。
先生方の日常の頑張りに、本当に敬服してしまいます。
 
 
「尼の学校はええで!」  以前もそう言いましたが、
                          「ホンマにええで!」
 
 
 
 
 
 
 
 

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Posted by naka602 at 13:38 | TrackBack (0)
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