fjrigjwwe9r2mt_entry:entry_text 今日は、尼崎市立尼崎北小学校の 「理科朝会」 を見てきました。 「理科朝会」・・・・学期に1回、この学校の先生たちが、体育館のステージ上で おもしろい理科実験を全校生に見せてくれるものです。 もう5年ほど続いていますが、毎回違うネタで、子どもたちは興奮し歓声をあげる大人気 の朝会です。今日もその噂を聞いて保護者もたくさん見にきていました。 「尼崎のでんじろう」 こと尼崎北小の理科担当のベテラン中田先生が進行役ですが、 これがまた上手い! 淡々としゃべりながら進むのですが、この間(ま)が絶妙で、笑いと感動を起こすのです。 その中田先生を補助する形で、若い先生方も登場します。若い先生たちの動きもとっても よくて、先生たちのチームワークにも感心します。子どもたちも自分の担任の先生を応援 しています。それもほほえましい光景です。 さて、その「理科朝会」の内容ですが、45分間、次々に実験が繰り返されるのです。 @ 中田先生が、(業務用の)大きな風船を送風機で膨らませ始めます。 「わぁー割れる!」そんな耳を押さえて悲鳴の中、ギリギリで止めて、中田先生が 「今日の理科朝会は『限界に挑戦』がテーマです」と言って理科朝会が始まりました。 A 幕の向こうで音がします。先生たちが何人かで同時に声を出しています。 「何人で声を出しているでしょう?」 子どもたちは3人、4人・・・5人・・・と答えます。 「今度は音です。何個の音が鳴っているでしょう?」 みんな集中して聴きます。 そして幕が開き、答えがわかります。 「なかなか人間の耳は聞きわけることは難しいですね」と中田先生。 B 中田先生が持っているペットボトルをたたくと音が違います。 なぜか? それはいつもより空気をいっぱい入れてあるからなのです。 目の前で、ペットボトルに自転車の空気入れで、空気を入れながら音の違いを教えて くれました。 「ペットボトルは割れると危険だから家でやったらダメよ」と中田先生。 C コンビニで買った紙コップの上に板を置いて、そこに若い先生(70kg)が乗ります。 なんと紙コップ6個で、70kgの大人の重みに耐えています。子どもはびっくり! そして、紙コップの数を減らしていきます。5個、4個・・・・それでもつぶれません。 次に紙コップに霧吹きで水をかけていきました。すると・・・・・・シューとつぶれました。 D 掃除機のホースが出てきます。片方のホースの口の近くに発泡スチロールの球が 置いてあります。反対側のホースを振り回すと、なんと発泡スチロールの球は吸いこ まれ、反対側の口から、雪のように舞って出てきました。 ワァー。 1年生はそのかけらを必死で取りに走ります(笑) E コップに水を入れ、口にまっすぐな蓋をします。コップを下に向けても水はこぼれま せん。この実験は以前にハガキを使ってやったそうですが、今日は限界までします。 ナントおもりをつりさげていきます。500g、1kg、1.5kg、2kg 凄い水の力です。 F テレビでおなじみのテーブルクロスの上の食器を倒さずに、クロスを抜く技です。 若い先生が見本を見せます。そのあと6年生も挑戦です。大きな拍手です。 最後は、もう一度若い先生が大技に挑戦です。これは失敗に終わりましたが、大きな 拍手が起こりました。 中田先生「失敗しても拍手、いいですね、ありがとう」 G キーボードとスピーカーが登場してきます。キーボードで低い音の鍵盤をたたくと スピーカーの向こうにある「ろうそくの火」が消えました。 「音で火が消える」 その出来ごとに低学年の子どもたちはびっくり。 なんで? H 中田先生の声で体育館の2階を見ると、そこには若い先生が2人。(いつの間に) そこから長いストローを垂らしています。太いのと細いのです。下にはコーラです。 「さあ、飲んでください」 の声に必死で吸い上げようとする先生。 細いストローの先生 がやっと飲めた時には拍手が起きます。太いストローはしんどいです(笑) I 自転車がステージに登場します。でも変です、スポークが10本しかありません。 「さあ、この自転車に乗るとどうなるでしょう?」 若い先生が乗ると、ヨタヨタ・・・今にもこけそうです。すると中田先生は、大きなカッター を持ってきて、スポークを目の前で切っていきます。ホンマに切って、5本になりました。 「さあ、走ってみよう」 若い先生が、乗りましたが、今度は走ることができませんでした(笑) (あの自転車、誰の?) J 最後は4mの塩ビのパイプが登場します。パイプの向こうには板があり、その向こう には大きなセーフティマット。 パイプの中にはテニスボールが入っています。 なにやらすごい事が起きそうです。中田先生がパイプの中の空気を抜いていきます。 緊張が走ります。そして50秒後、反対側に立っていた若い先生がパイプの口を破ると、 パイプの中からテニスボールが勢いよく飛び出し、板をバァーンと割ってしまいました。 体育館中が、どよめきました。 「これで今日の理科朝会は終わりです。次回をお楽しみに」 そんな中田先生の声で、 45分間、計11個の実験が行われた理科朝会が終了しました。 いや〜〜それにしても凄かったです。こんな朝会を初めて見ました。 理科朝会が終わってからも感動はさめやらないままでした。 これは全国で自慢が出来る朝会です。 テレビで全国にも紹介してほしいぐらいです。 3学期にもありますから、その時はぜひ新聞社も放送局も来てほしいですね。 実は、尼崎北小学校のすばらしいところは、これだけではないのです。 その1・・・・・理科室が開放されているのです。休み時間に理科室に来て、器具をさわっ たり、簡単な実験もできるのです。 休み時間に理科室が開放されている学校は聞いた ことがありません。危険がないように気をつけておけば、大丈夫だそうです。 これは本当に凄いことです。 しかも尼崎北小は、理科の研究校ではないのです。(国語の研究校) ということは、日常的に「理科」を身近なものとして取り組んでいるのです。 最近、「理科離れ」が問題になっていますが、こんな取り組みがあれば、子どもたちは 理科が大好きになります。 その2・・・・尼崎北小学校の玄関を見ると、びっくりします。何にびっくりするかと言えば、 子どもたちのくつ箱のくつが、みんなきれいにそろっているのです。 本当にきれいにそろっているのです。びっくりするぐらいにそろっているのです。 ほんまにすごくそろっているのです。 「たかがくつですが、されどくつです」 これは学校教育に携わった人、生徒指導に関わった人なら理解できます。 「くつがそろう」ということの大切さを・・・。 今日は「理科朝会」があるから、特別にそろえたわけではありません。2か月前に、私が 突然来た時も、きれいにそろっていました。 実は、くつ箱だけではないのです。この学校は廊下や階段、ロービーもきれいだし、 掲示物もとってもすばらしいのです。 先生方の日常の頑張りに、本当に敬服してしまいます。 「尼の学校はええで!」 以前もそう言いましたが、 「ホンマにええで!」
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