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2016年3月26日
ぼうは、ええ子
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「きみはいい子」(中脇初枝・ポプラ文庫)は、読んでいてちょっと胸が苦しくなりました。頼りない先生が学級崩壊を起こしていく様子や虐待の様子はリアル過ぎて、途中で読むのを止めようかとも思いました。
でもそんな先生が、虐待を受けながらも「自分が悪い」「ぼくは悪い子」と
言ってしまうKさんを、ギュッと抱きしめ
「Kさんは、いい子だよ」
そしてもう一度
「Kさんは、いい子だよ。先生は、知っているよ」
・・・・・・・・
Kさんの長いまつげから大粒の涙がぽたりと落ちた。
Kさんは震えていた。
あまったるい、汗のにおいがした、ずっと同じ服を着ているKさん。
僕はそのにおいと一緒にKさんをぎゅうっと抱きしめた。
全然ダメな教師の僕、けんかもいじめも止められない、情けない僕。
でもこの子のためだけにでも、がんばりたい。
明日も、学校に来よう。この子もために、来よう。
・・・・・・・・


この小説「きみはいい子」を読み終えたあと、
以前読んだ小説「しゃぼん玉」(乃南アサ・新潮文庫)を思い出しました。
確かブログにも書いたはずだと過去のブログを読み返すと2008.3.26に書いて
いました。(なんと8年前の今日です)

「しゃぼん玉」をもう一度読み直しました。
この中では「ぼうは、ええ子」という言葉が出てきます。
その言葉に「きみはいい子」を読んで少しモヤモヤしていた気持ちが
涙とともに流れていきました。

「ぼうは、ええ子」


私は「しゃぼん玉」の方が好きかな。
やっぱりハッピーエンドがいいな。


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Posted by naka602 at 12:50 | TrackBack (0)
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