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2020年5月4日
これから頼りにしているよ
「新型コロナウイルスの脅威は感染力や致死率の高さだけでない。このウイルスには人間を分断させる恐ろしい副作用がある。」と辻仁成さんが朝日新聞(4/23)で述べておられましたが、まさに今そんな感じがあるような気がします。

「いいか悪いか」の二価値判断や、「命が一番大事」ということを盾に、
「自分こそ正義」の思いは、そういう人を徹底的に打ちのめし、発言の一部
をとらえ炎上させます。それは社会に大切な「多様性」や「寛容性」を許さず
「優しさ」や「人間性」を失うことにつながっているような気がします。

鎌田實さんはこんなことを書かれていました。(朝日新聞4/21)
「そもそも感染した人に厳しい社会は、感染症に弱い」
そして3月に起こった研修医の会食でのクラスターについては
「研修医が会食で感染し、批判を浴びました。感染拡大を招く行動を
した者には反省してもらいたいですが、突き放さないことが大切です。
感染して抗体が出来た人は、第2波、第3波が来た時には力になります。
もし私が先輩だったら『バカやろう』と言い、『これから頼りにしているよ』
と声をかけるでしょう」


コロナ渦で、藤浪選手や石田純一さんの行動が激しく非難されました。
ここ数日は芸人の岡村さんの発言が非難され、NHKには降板させろの
電話や投書が相次いでいるそうです。
非難は当たり前です。そりゃ反省してもらわないといけません。
でもどこまで引きずりおろしたら気が済むのでしょう。
私は反省を信じたいのです。
人は変わることができるのです。
そしてこれから頑張ってほしいのです。
その行動や発信が、自分自身を、そして社会を変えていくのですから。


性善説を信じる私は甘いのかもしれませんね。
元伏見工業ラグビー部監督の山口先生の言葉です。
「信じて待つ、そして許してやる」
私もそんな教師でありたいと思っていました。



Posted by naka602 at 11:27 | TrackBack (0)
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