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2021年3月25日
退任しました
尼崎市の教育委員の3期11年の任期が終了し、この度退任しました。気楽そうに務めていたように見えたかもしれませんが、一応大きな責任も肩にのしかかっていたので、プレッシャーも感じていました。ホンマです(笑)

なので、無事に終わることが出来、ホッとしています。
2003年の星野監督の優勝インタビューの一言目ではありませんが
「あ〜しんどかった」なのです。
好き放題にハッキリ何でも物申す私でしたが、言うのも疲れるのです。
言わない方が楽にきまっています。
言うと嫌な思いをする人も出てきます。
私も嫌われるのはやっぱり嫌なものです。
はっきり物申した後、
家に帰ってから、どれだけ自己嫌悪に陥ったことか。


それでも白井市長や中川次長から
「そうやってハッキリ言ってくれる人がいるから、よりよくなろうと
出来るのです。あなたのような存在は大事であり、貴重なのです」
と声をかけていただけたことが頑張る源になっていました。

私はけっしてイエスマンでもないので、行政組織にこんな奴がいると
やりにくいものです。そんな奴を3期11年も雇った尼崎市は本当に
凄いなあと感心するのです。ホンマ懐が深いです。


1期4年が終わった時も、2期8年が終わった時も
「辞めます」と申し出た私でしたが、
さすがに11年もやっているとお別れは辛く寂しいのです。
「もうちょっとやりたい」とは思わないのですが(思わんのか〜)
別れたくないと思ってしまうのです。
そうなのです、尼崎に恋してしまった私なのです。
尼崎を愛している自分に気づくのです。
だから退任スピーチを考えている間、涙が出てくるのです。
あ〜やっぱり11年は長いです。

退任スピーチ(3分)は、淡々と出来ました。
泣きませんでした(笑)
自分ではなかなかいい出来だったと思います。
(どんなスピーチや!)

さあこれでお別れです。
明日からは西宮の人間に戻ります。

と、
部長や課長の幹部にも挨拶をして役所を出ようとした時、
1階のロビーに1人の若い男性が私を待っていてくれました。
なかなか上から降りてこない私をずっと待っていてくれたのです。
もう辺りは真っ暗です。
その男性職員とは、今まで一度も会話をしたことがありませんが、
彼は体罰防止冊子を一生懸命に作ってくれていた職員で、
別件のメールの中で「とてもいいのが出来ましたね」
と一言だけ褒める言葉を書き添えたことがあったのです。
彼は、それがとても嬉しかったということで、そのことを伝えるために
わざわざ玄関で出待ちをしていたそうです。

翌日の朝、彼からメールがありました。
「最終日の最後に私のようなものが仲島委員にお声がけしてもいいのか
と思っておりましたが、思い切って声をかけて本当によかったです」

嬉しかったのは私の方です。
ありがとう狭間さん。

素敵なお別れになりました。


尼崎市教育委員会のみなさん、
長い間お世話になりました。
本当にありがとうございました。
幸せな11年間でした。



Posted by naka602 at 15:00 | TrackBack (0)


2021年3月13日
絵本のつながり
今や全国区の絵本講師・久賀弥生先生は、普段は地元の小学校で理科の学習支援員として働いていますが、空いた時間には各教室を回って、絵本の読み聞かせもしてくださっています。子どもたちは久賀先生の読み聞かせに首ったけです。先日はコロナで静かな給食時間に放送で全校生に「昔話」の読み聞かせをしたそうです。「♪ぼうや〜よいこだねんねしな〜♪」の曲もかけて(懐かしい〜笑)

そんな久賀先生が「絵本講師の本棚から」(2011絵本で子育てセンター出版)
の中でこんなことを書かれています。
『しゅくだい(作・いもとようこ)』についてです。

「この絵本は、ある先生に教えてもらいました。私は講演会でいろいろな人の話を聞くのが好きで、その日も小学校で人権学習会に参加していました。講演の中で『しゅくだい』を読んでくださった先生のお話を聴きながら、私は涙が止まりませんでした。早く家に帰って息子を『抱っこ』してあげたい、ぎゅっと抱きしめて「ごめんね」って言いたい、そんな思いが胸にあふれていました」

この「ある先生」とは私のことで、その後久賀さんは絵本講師になるための
講座に通い続けて、念願の「絵本講師」になり、今の大活躍があります。
久賀さんからはいつも「仲島先生のおかげです」と言われるのですが、
とんでもないことです。
私は「しゅくだい」を曲里(まがり)先生に教えてもらって、それを真似して
読み聞かせをしていただけなのです。この「しゅくだい」は曲里先生のおかげ
なのです。

私は講演会でこれまで絵本をたくさん読んできましたが、それは40歳の時に
出会った曲里先生のおかげなのです。それまでの教師生活でも読み聞かせは
していましたが、曲里先生に出会って劇的に変わりました。それまで出会っ
てきた子どもたちに「ごめんなさい」と謝らないといけません。それくらい
変わりました。

「ええところ(作・くすのきしげのり)」も曲里先生に教えてもらいました。
それを講演会でもよく読みました。
ある時、愛媛県四国中央市の小中学校でも子どもたちに読みました。
それをじっと聴いていた河村英茂校長は感動し「いつか自分も」と・・・。
そして中学校の校長室の前に絵本コーナーを作り、とうとう生徒の前で
読み聞かせをするようになりました。小学校の校長ならよくあることですが、
中学校の校長です。それも専門は国語ではなく体育です(笑)
中学生に響くのか不安だったそうですが、意外にも大好評だったそうです。
この感覚が病みつきになり、絵本を持ち歩く中学校長になりました(笑)
3年生の進路指導の面接練習では、説教ではなくこんな絵本を読んだそうです。
「たいせつなこと(作・マーガレット・ワイズ・ブラウン)」
卒業前にはこの絵本です。
「小鳥の贈り物(作・ピルッコ・ヴァイニーオ)」
そして「中学校長の読み聞かせ」として地元の新聞にも掲載されました。
河村校長は昨年、定年退職しましたが、今も学校や地域で、読み聞かせを
続けているそうです。図書館の司書さんたちともすっかり仲よくなり、
もうベテランの立派な絵本講師です。

一昨年、茨城県下妻市のある中学校に行って、生徒向けと教員向けの講演を
してきました。(この中学校は、タイガースの主砲大山選手の母校です)
この中学校でも読み聞かせをしました。そして校長室で中村竜雄校長とも
いろいろ話をしました。

すると校長室前に「絵本コーナー」が設置され、なんと卒業式前に
「3年生に絵本の読み聞かせをしました」とメールがきたのです。
読み聞かせた絵本は
「たいせつなこと」と「小鳥の贈り物」です。

中村校長から
「仲島先生に教えていただいた絵本を読みました。先生のおかげです」
とお礼を言われましたが、
いえいえこれは私のおかげではありません。
これは河村校長のおかげです。
私はただ伝えただけです。
恐縮です。


でもなんだか感動するのです。
このつながりに。
すごいことですよね。
嬉しいことですよね。

ホンマええなあ〜〜。



Posted by naka602 at 10:16 | TrackBack (0)


2021年3月4日
報道の仕方を考えてほしい
先日、文科省から昨年度の「わいせつ行為やセクハラ」で懲戒処分を受けた教員の数が発表されました。昨年度は過去2番目に多い273人だったと。そのうち児童生徒に対するわいせつ行為で処分されたのが126人だったと。

これは絶対に許されない行為で、本当に腹が立ちます。
そして今国会ではわいせつ行為で懲戒処分を受けた教員が二度と現場に
復帰出来ないようにする法案が検討されています。当然だと思います。

ただね、ニュースやワイドショーでは、このニュースをどんなふうに報道して
いるかと言うと、
「とんでもない教師が多い」「学校は安心できない」「教師の質が下がった」
などと何度も言うし、わいせつ事案を「また起きた」「また起きた」と
あたかも今の学校では日常的に起こっているかのような報道をしています。

こんな報道をされると、現場の教師はホンマ辛いです。
ほとんどの教師は真面目で一生懸命にやっているのに、こんな報道で
真面目な先生たちも変な目で見られたり、学校のイメージが凄く悪く
なっています。少なくとも私の教師生活の中で出会ったきた教師には
そんなわいせつ教師は1人もいませんでした。

文科省の統計によると、公立の小中高特支の教員数は、約90万人です。
今回のわいせつ行為で処罰されたのは126人。
割合でいうと、0.00014% です。
つまり教員の99.99986% はそうではないのです。
この数値は氷山の一角で、本当はもっと多いのかもしれませんが、
それでも1桁変わるくらいではないでしょうか。
1桁変わっても99.999%です。

私は教師をかばうわけではないのですが、こんな一部の酷い教師のために
真面目で一生懸命な先生が風評被害をこうむるのは納得できないのです。
そんな煽るような報道はしないでほしいのです。
わいせつ行為に対する報道はも、もちろんしてもらわないとダメです。
でも同時に素敵な教育実践をしている教師の報道もしてほしいのです。
ワイドショーでも、スキャンダラスな報道はしますが、真面目な教師の
ことは、ほぼしてくれませんからね。
酷い教師も確かにいるのですが、いい教師も山ほどいることをわかって
ほしいのです。


ほとんどの先生たちは、日々必死で頑張っています。








Posted by naka602 at 14:24 | TrackBack (0)


2021年3月2日
いつも応援しているから
昨日3月1日、阪神タイガースの沖縄・宜野座キャンプの打ち上げでした。矢野監督が選ぶ「沖縄キャンプMVP」は、高山外野手と藤浪投手でした。今年は無観客キャンプで、10年ぶりに沖縄キャンプに行けなかった私です(涙)

でも高山と藤浪が選ばれたのは嬉しいです。
だって昨年のキャンプで
「高山さ〜ん、がんばれ〜〜」
「藤浪さ〜ん、がんばれ〜〜」
って大きな声をかけたら、手をあげて返事をしてくれましたから(笑)

今回、藤浪が選ばれたのは本当に嬉しいです。
ホンマずっと心配していましたからね。
実は1カ月前の2月2日に
私は何を思ったか、藤浪に手紙を書いたのです。
キャンプで宿泊しているホテル(残波岬ロイヤルホテル)宛に
生まれて初めてプロ野球選手に手紙を書きました。
手紙といってもハガキなのですが、ドラフト直後の高校時のサインや
新人当時の写真を印刷したハガキに、新人以来どれだけ応援しているか
をいろいろ書きました。
藤浪の手元にちゃんと届いたのかはわかりませんが、
きっと読んでくれた、と信じてテレビのニュースを見ていました。

今シーズン
ワインドアップの豪快なフォームで投げる藤浪投手の活躍を心から
祈っています。

もし大活躍なら「私の手紙のおかげだ」と自慢したいと思っています(笑)



※今日3月2日は、父の命日です。もう13年になります。
 父さん、元気にしていますか。



Posted by naka602 at 20:34 | TrackBack (0)