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2020年12月29日
10秒の愛
ジョブチューンでご一緒した宮本延春先生(「オール1の落ちこぼれ、教師になる」の著者)からメールが届きました。それはこんな内容でした。

妻が「この詩とてもいいよ、感動したわ。見て」と次男の「学校だより」に載っている詩を持ってきたのです。そこには「10秒の愛」が載っていました。「あっこれ仲島先生や。この先生とはもう何度も出会って飲んだりしているよ」「えっこの先生と知り合いなの?」と妻はさらに驚いたのです。

私が講演でいつも話している「10秒の愛」が、どこからか、まわりまわって
愛知県豊川市の学校の「学校だより」にたどり着いていたのです。
学校だよりを書いた教頭先生は「知り合いの家の壁に貼ってあったのをメモ
してきた」ということでした。

なんかすごいですね〜〜。
そんなところまで広がっているなんて。
自分が書いた詩ですが、もう他人事ですわ(笑)
ネットで検索してみると、なんと
愛媛県や北海道にも載っているではありませんか。
私が20年前にテキトーに書いた「10秒の愛」がここまで広がって
いるなんて、嬉しい反面、なんか申し訳ない気もします。
ホンマそんなに真剣に考えた詩ではないのです。自分の教室や我が家で
あったことを思いつくまま、サラリと書いた詩なのです。
テキトーなんです(笑)

実は鳥取県琴浦町では、2006年に私の講演を聞いたPTAの井上洋子さんが
中心になって、琴浦町教育委員会を巻き込んで2007年〜2019年まで仲島を
招いて「10秒の愛フォーラム」を連続で開催して下さっていました。
まさに町ぐるみで「10秒の愛」を推進していました。
(でも10年も連続で行くと私のネタが切れるのです(笑))

今、ネタ切れの私にかわって
「10秒の愛」の第一人者は、間違いなく井上洋子さんです。真の実践家です。
井上洋子さんは、鳥取県内だけでなく全国にも「10秒の愛」をテーマに
講演をして下さっています。以前、私が長崎PTAに行った時にも
「井上さんに教えていただきました」って聞きましたからね。
今、井上さんは「10秒の愛ワークショップ」もされていますので、私なんか
より、はるかに「10秒の愛」に詳しいのです。


「恩送り」という言葉があります。
「恩返しは」お世話になった人に返すことですが、「恩送り」はお世話に
なった人だけでなく、むしろそれ以外の人にその恩を送っていくことが
大事だということです。
井上さんは「仲島先生に教えて頂いたことを多くの人に知ってもらいたい。
この感動を分かち合いたい」といつも話してくださいます。
「10秒の愛」は仲島から卒業して井上さんによって新しい「10秒の愛」に
生まれ変わり、さらに成長しているのです。
こんな光栄なことはありません。

テキトーに生まれた「10秒の愛」が井上さんをはじめ、多くの人に育てられ
こうやって成長していきました。
そんな一人立ちした「10秒の愛」が宮本先生のお子さんの学校にも届いたん
だなと思うと感無量です。



コロナで大変だった2020年もあとわずかです。
まだまだコロナの状況は大変ですが、
2021年はどうかどうか素敵な年になることを願ってやみません。

この1年、本当にお世話になりました。
来年もどうぞよろしくお願いします。

よいお年をお迎えください。




Posted by naka602 at 09:49 | TrackBack (0)


2020年12月25日
心からの拍手
今、発売中の「体育科教育1月号(大修館書店)」の巻末エッセイは「愛するということ」というキザなテーマで書いています。体育の雑誌なのに「愛」について書いています。なので原稿を提出するときには、こんなエッセイでいいのかな、とすごく気になっていたのですが、意外に反響はよくてびっくりしています。まあまあウケました(笑)


この「愛するということ」の前号(体育科教育11月号)のテーマは
「心からの拍手」でした。
内容は「コロナ禍での医療従事者への拍手」だけでなく
「学校関係者への拍手」も送ってあげてほしいという趣旨で書いたのですが
その中で、甲子園球場へ観戦に行った時の話も書いています。

コロナ禍でプロ野球も無観客試合だったのですが、この日初めて観客を5千人
入れた甲子園に私も行ってきました。4万5千人入る甲子園に5千人です。
席は5つくらい空いていてガラガラ、鳴り物の応援も声援も禁止です。
すると普段が聞こえないカーンという打球音、バシッとミットに収まる音、
ピッチャーのウッという気合の声がよく聞こえるのです。
そして一番大きく聞こえたのが、観客の拍手です。
チャンスで打った時の歓喜の拍手、ピンチを切り抜けた時の安堵の拍手が
甲子園球場に響き渡るのです。

普段の甲子園球場は鳴り物の応援でとってもにぎやかです。
これも甲子園らしくてとてもいいのですが、
静かな中での拍手はなぜか心に響くのです。なぜか感動するのです。
拍手っていいなあとつくづくそう感じたのでした。


さて、前置きはこれくらいで(えっまたか〜)
ここからが本題です。(前置きが長いねん)

先日の「天声人語」にこんなことが書いてありました。

指揮者の川瀬賢太郎さん(35)はこの夏、小さな発見をした。
久々に聴衆の前でタクトを振った日、これまでは当たり前だと
思っていた拍手の表現力に聴き入った。
「世界で一番好きな音は、拍手だと気づきました」


「心からの拍手」は最高の贈り物、
私もそう思います。



Posted by naka602 at 20:44 | TrackBack (0)


2020年12月19日
仕事で大切なことはすべて尼崎の小さな本屋で学んだ
人間どう生きるか、どのように振る舞い、どんな気持ちで日々を送ればいいのか、本当に知っていなくてはならないことを、私は全部残らず幼稚園で教わった。人生の知恵は大学という山のてっぺんにあるのではなく、幼稚園の砂場に埋まっていたのである。

これは私が、幼稚園教員・保育士研修で必ず紹介するロバート・フルガム著
「人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ」の始めの文です。
その書名とよく似ています(笑)こんな本が発売されました。

「仕事で大切なことはすべて尼崎の小さな本屋で学んだ」
(川上徹也著・ポプラ社1760円税込)

これは面白そうと思い、すぐに購入しました。本の帯には
「実在する書店をモデルにした感動のノンフィクション&ノベル」
小説と言いながら、実在の本屋さんと店主が登場するほぼ本当の話です。
しかもその本屋さんは、我が家からも近いJR立花駅近くです。

内容は出版取次会社の新入社員の大森理香(主人公)が東京から大阪に赴任し
戸惑いながらも、立花の小さな本屋の店主と出会い、成長していく小説ですが、
店主の小林由美子さんは本名で実在する人です。本屋も実在する小林書店です。
この小林書店で起こった本当の話が盛り込まれたほぼドキュメンタリーです。

読んでいくうちに気づいたのです。
小林書店のことは、数年前にTV「ビーバップハイヒール」で紹介されていた
ことを思い出し、尼崎市HPの「尼ノ国」にも紹介されていることを思い出し
たのです。「あの本屋さんのことや〜」
するとますます身近に感じ、あっという間に267ページを読んでしまいまいした。
店主の小林由美子さんがホンマいいんです。めちゃ素敵な人なのです。
そして由美子さんの夫の昌弘さんがこれまたいいんです。

もう感動がおさまりません。
すぐに感想を手紙にしました。
でも手紙じゃおさまりません。
「迷った時は行く」がモットーの私です(笑)
翌日、朝一番にJR立花駅を降りて「小林書店」に向かったのです。

10時開店ですが9時45分に着くともうシャッターは上げられ戸は開いています。
遠慮がちにそろりと入り
「おはようございます。もういいですか〜」
すると
「いいですよ〜」の声がし、そこには小林由美子さんが立っておられたのです。
(わぁ〜本物の小林由美子さんや〜〜とミーハーの私です(笑))

それからなんと45分間、店内で立ち話の花が満開です(笑)
本にも書いてありました「小林さんが話し好き」って。
喋りの仲島と話し好きの小林さんの立ち話は止まりませんでした(笑)
そのあとに本の配達があったので、45分でやむなく終わりましたが、
なかったら2時間ぐらいいきそうでした。

途中、急な呼び出しで小林さんが席を外すときには私に
「店番お願いね〜〜」と。(出会って10分ほどの私にです)
私も調子に乗って「お任せくださ〜い」って。
するとなんとその間に宅急便がきたのです。
「ハ〜イ、荷物はそこに置いてください」と私が受け取りもして、勝手に
サインもしたのです(笑)

小林さんが戻り、何もなかったように話の続きをして、そのあと本の中でも
登場していためちゃ素敵な昌弘さん(由美子さんの夫)ともお出会いし、
またまた感動するのです。


町の小さな本屋さんで、小林由美子さん、昌弘さんと出会って、つながり、
感動したあと、素敵な絵本を3冊とあの話題の傘を買って、小林書店を
あとにしました。

こんなことってあるんやなあ、
嬉しいなあ本当に。
あ〜〜なんて幸せな時間だったんや。


また小林書店に行きますね〜〜




Posted by naka602 at 21:36 | TrackBack (0)


2020年12月11日
松竹新喜劇
今年の講演も昨日の「西宮市保育士研修」で全て終了しました。コロナの影響で2月の中旬以降、キャンセルが続き、昨年の約3分の1の数でした(涙)
でもここまで出来ただけでも幸せです。ホントありがたいことです。
今は第3波が早く収まることを祈るだけです。

さて、
NHK朝ドラは「エール」が終わり、「おちょやん」が始まりました。
これは松竹新喜劇の浪花千恵子がモデルになっているそうです。
「エール」の最後がよかっただけに「おちょやん」はどうかなと気になり
ますが、なんとなくいい感じの予感がします。楽しみです。

私の講演は、あちこち動くし笑いもあるので「吉本みたい」ってよく言われ
ることがあります。特に関西以外では、それが顕著です(笑)
あの1人芝居みたいな講演は、吉本新喜劇みたいと言われます(笑)

それに対して、ハハハと応えますが、
私の心の中では、どっちかと言えば松竹新喜劇がモデルなんやけどな、と
思っているのです。
「吉本新喜劇」と「松竹新喜劇」の違いは、関西以外の人にはよくわからな
いと思いますが、私は「松竹新喜劇的講演」でありたいと思っているのです。
いえ今は関西の人でも「松竹新喜劇」のことを知らない人が増えていますので
よくわからない人がほとんどかもしれませんね。

ついでに言うと、
私がペラペラ大阪弁を喋りまくるので「明石家さんまみたい」と言われること
もありますが、私自身は「島田紳助的喋り」だと思っているのです。
「明石家さんま」と「島田紳助」の喋りはどこが違うか分かりますか(笑)

私の中では、この違いは明確なのです。
「吉本新喜劇」と「松竹新喜劇」、「明石家さんま」と「島田紳助」

ついでに言うと、これはごく一部の人にしか分かりませんが、
私は「野口克海先生」と「園田雅治先生」を足して2で割るような講演を
目ざしています。

もう一つ、ついでに言うと(ついでばっかりか!とツッコミが入りそうです)
私の講演の原点は「学級懇談会」です。
学級懇談会の延長線上にあるのが私の講演です。
私の学級懇談会と講演は、実は同じ構成なのです。
「おもしろい」「今度もまた来たい」と思ってもらえるようにするには
どうすればいいかが原点なのです。
実は授業も同じ構成です。
授業=学級懇談会=講演 です。
そこに「松竹新喜劇的要素」と「島田紳助的要素」が入っているということです。


でも誤解しないでくださいね。
私、吉本新喜劇もさんまさんも大好きなんですよ。



さあ、朝ドラ「おちょやん」、 とっても楽しみです。




Posted by naka602 at 09:39 | TrackBack (0)


2020年12月3日
相手本位
コロナの第3波でまた大変な状況になってきました。私の仕事もまたキャンセル続きになるのか心配していますが、今のところ何とか出来ています。

今日の午前中は、尼崎市立清和小学校で1年〜6年まで一緒に「人権の話」
を60分間してきました。1年生をはじめ低学年に「人権を60分」はなかなか
難しいのですが、子どもたちは一生懸命に60分間聞いてくれました。
「えらい!あなたたちは日本一の1年生だよ」とほめてきました。

鬼滅の刃マスクをして、鬼滅の刃トートバッグを持って登場したのが
効いたかもしれません(笑) それから
「仲島先生が1年生を担任した時はスーパーマン先生と呼ばれていたよ」
と言いながら、スーパーマンのTシャツも見せましたし、いろいろ小道具を
使いながらの講演でした。いろいろ気を使います(笑)

お礼の挨拶は6年生がしてくれましたが、自分の言葉で話してくれたのが
とても嬉しく心に響きました。さすが6年生、育っていますね。
余談ですが、話してくれた6年生の名札を見ると、孫の名前と同じでした。
それにも感動しました(笑)


午後からは、大阪市の市立高校のPTA指導者研修会でした。
人通りが少なくなった大阪ミナミの難波が会場でした。
会場に着くと、会長さんが笑顔で一言、
「仲島先生、ファイテンの枕は寝心地はいいですか」
こういう一言は私の心を解かせてしまいます。
「あっ、ブログを読んで下さっていたのですね。ありがとうございます」

事前にもう私のことをいっぱい知っていてくださるのです。
すごく嬉しいしありがたいことです。
「仲島先生のお話はとても楽しみです」と会長さん。
こんな会長さんのためにも絶対に頑張りたい! そう思ったのです。

講演は大阪のど真ん中で、大阪弁トーク炸裂の楽しい時間になりました。
とても喜んでいただけたようです。

そして終了後、役員10名ほどで簡単な反省会をしましたが、
これがまた楽しい! とてもいいのです。
いつまでも一緒にいたいと思わせてくれる雰囲気なのです。
PTAの活動を、そしてPTAのつながりをまさに楽しんでいる役員さん
たちの様子を見ながら、素敵な仲間だなと感動していました。
今、全国各地でPTAには逆風が吹いていますが、こんなに楽しそうにして
いる大阪市立高校PTAの様子をみんなに見せてあげたい気持ちになりました。

PTAの仕事や役割は、もちろん見直すべきところは見直さないといけない
でしょう。もういらないという意見もあるでしょう。
でもね、私は、こうやって忙しい中でも子どもたちのために時間を作り、
子どもたちのために活動している姿は、子どもたちの「大人のお手本」だ
と思うのです。「自分本位」の大人ではなく、「相手本位」の大人なのです。
世のため人のために活動している大人って本当に素晴らしいと思います。
PTA活動をこれからも、頑張ってほしいな、応援したいな。
私はそう思っています。


ちなみに反省会の最中に
「仲島先生、1月に香住にカニツアーに行きますが、一緒にどうですか?」
そんな誘いを受けました。
今日が初対面なのに、もうそんな雰囲気です(笑)
「もちろん行きますよ。みなさんと一緒に行きたいです!きっと楽しいから」
そう答えたのですが、
家に帰って日程を見ると、私の仕事とブッキングです。
あ〜〜残念(涙) めちゃ残念(悲)
「次回にはぜひ!」と返信しました。

祈ります。
みなさんの「香住カニツアー」の頃にはコロナが収まっていますように。




Posted by naka602 at 09:02 | TrackBack (0)