ロンドン証取がLCH.Clearnetを買収へ
ロンドン証取が清算機関(CCP)であるLCH.Clearnetの株式の最大60%を取得し、LCH.Clearnetを傘下に収める計画であることが、3月9日に明らかになった。
この買収提案は、すでにLCH.Clearnetの約半数の同意を得ており、2012年第4四半期までに実施される見込みである。
LCH.Clearnetの既存の株主は、1株について20ユーロの支払いを受ける。
ロンドン証取は、最大60%までの株式を取得する一方、LCH.Clearnetの既存の株主は、最低でも40%以上を保持することとされている。
ロンドン証取では、今回の買収のメリットとして、収益の多角化やコストの削減が可能になる点を上げている。
LCH.Clearnetの買収に対しては、ロンドン証取のほかにも、ナスダック取引所、NYSE、金融情報サービス会社のMarkit社などが申し入れを行ったものとされている(LCH.Clearnetでは複数の申し入れがあったことを認めている)が、昨年9月ごろからロンドン証取が交渉権を獲得して条件面の詰めを行っていた。
LCH.Clearnetでは、これまで同じ清算機能を有するCCP同士が合併・統合するという「水平モデル」(horizontal model)を取っていたが、今回の買収により、証券取引所が清算機関を保有・支配するという「垂直モデル」(vertical model)に転換することになる。
ドイツ取引所では、従来から、証取のグループがCCPをグループ内に保有する「垂直モデル」を取ってきており、今後、欧州内において垂直モデルが有力となっていく可能性があるものとみられる。
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