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2007年10月31日
中央教育審議会の「審議のまとめ」
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 中央教育審議会の教育課程部会の「審議のまとめ」が発表されました。それによると、学力低下が叫ばれたことが反映され、授業時間を大幅に増やし、「ゆとり教育」から「学力重視」に戻す流れになるようです。看板だった「総合」は、時間数が減り、いわゆる主要?4教科(5教科)そして体育が増、小学校には英語が導入という感じになるようです。
 この授業時数等にもいろいろ言いたいことはありますが、それよりやっぱり今一番すべき事は、一番言いたいことは、「教師にもっとゆとりをもたせないといい教育は出来ない」ということです。今の一番の問題は教師が忙しすぎることです。
 
 私は、教育改革で今一番してほしいことは、
★35人学級(30人学級)の実施。 ★教員の数を増やすこと。
この2つが実現するだけで、学校は大きく変わると思います。政府は予算がないと言うでしょうが、あんな全国学力テストに77億円も使ったり、教員免許更新のための講習に莫大な予算を使うより、単純に教員の数を増やす方がはるかに効果は上がると思います。教員の質をあげるために大学院卒の教員を、と言いますが、学校現場では大学院卒の教師の方が優れているとは言えないですし、採用試験の成績がいい人がいい教師になれるかといえばそうではないのです。教師は学歴で左右されるほど単純な仕事ではないし、甘くないのです。たとえ2流3流大学と言われようが、昔、やんちゃだったことであろうが、子どもに真っ正面からぶつかっていける教師であれば、子どもはついてくるのです。成長するのです。
 今回の「審議のまとめ」の中にも、教育条件の整備として、「教職員定数の改善が重要」と書かれていますが、ぜひこの事を最優先で実施してもらいたいものです。福田首相、このことがわかっていますか!

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2007年10月29日
38才の新任先生 がんばれ!
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 10月に入ってから、教え子や元気塾の先生の教員採用試験の合格を嬉しく聞いていたのですが、昨夜、またまたうれしい知らせが届きました。今度は教え子でも元気塾でもありません。2年前、仕事の関係でつながりがあった方からです。その方は教育関係の一流会社の人で、HPで私の事を知り、声をかけてくださいました。それ以来のつながりで、私の事をいつも応援してくださっていました。
 実はこの方も教育学部卒で、きっと教師を目指していたと思うのですが、当時の教員採用は史上最大の狭き門だった時期です。たぶんそれで断念し、教員ではなく教育関係の会社に就職されたのだと思います。そして結婚、子どもも出来、安定した幸せな生活を送られていたのです。仕事人としてもお母さんとしても、きっと充実した生活をされていたと思うのです。
 なのになのに、この7月にその一流会社を辞め、30代後半で再び教員採用試験にチャレンジされたのです。すごいことです。ホンマすごい決断です。そして合格!
 
 昨夜、合格の知らせのメールが届いたのですが、今はそのうれしさより、30代後半のお母さん先生として、まったくの1からのスタートへの不安がいっぱいだという心境が書かれていました。そんな不安な気持ちは想像できます。でも、私は 「大丈夫ですよ」 って返事をしました。最初は戸惑い、悩み、しんどいとは思いますが、この方の今までの仕事や生き方が、教師としての大きな力になることは間違いないのです。教育関係の仕事で学んだこと、そしてお母さんとして保護者として学校を見ていたその目は、絶対に教師として役立つことでしょう。新任教師は、大学出たばかりのピチピチした人も必要だけど、仕事を経験した現役お母さんの先生も素敵だし、今学校現場にはこんな先生も必要なのです。がんばってほしいなあ、心の底からそう思います。教師って教える技術も大事だけど、子どもが一番学ぶのは、その先生の生き様、生き方なのですから・・・・。
 がんばれ恵美先生!西宮から東京に向かって声援を送り続けます。

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Posted by naka602 at 07:41 | TrackBack (0)


2007年10月22日
3年生の時、楽しかったよ 28年ぶりの再会
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 今日は西宮市今津小学校のPTA人権講演会でした。この学校は私が教師としてのスタートを切った学校です。講演の前に各教室の授業を見させてもらいましたが、1年2組の教室前では、しばらく感傷にふけってしまいました。そうなのです、この教室こそが私の教師人生のスタートの場所でした。今から29年前、3年3組33人の新米担任でした。まだ正規採用されていない「臨時助教諭」という職名で、この学校で1年間を過ごしたのです。(翌年、正規採用され、段上西小学校に赴きました)
 
 講演会の最初は、今津小学校の校歌(当時の歌声)と私の思い出話です。当時の子どもたちの写真を見せたり、子どもたちとの感動の別れの話をしていると、涙が出そうになってしまいました。私にとって教師人生の1年目は心に残る本当にすばらしい日々でした。
 
 そして講演中、前から2番目の席で、ニコニコ笑いながら聞いているお母さんを見つけました。「あ、○さんだ!」 当時の保護者のOさんです。Oさんとは、私が今津を去ったあとも、仕事の関係上、何度かお会いする機会があり、いつも温かく私を応援してくださっていた方です。今日は10年ぶりぐらいの再会でした。講演会が終わったあと、さっそくお話をして
「娘さんはどうしていますか?」
と聞くと
「あ、キミコですか。キミコは横にいますよ」
「えっ!」
お母さんのお隣には、ななんと大きくなったキミコちゃんが立っているのです。
講演会の時、一番前でずっと聞いてくれていたあのお母さんがキミコだったのです。私はまったく気づかずに講演を続けていました。よーく見ると確かにキミコです。
「おー面影あるわ〜ホンマやキミコや。あー講演中わからんかったわ、ごめんな」
「先生にばれると、きっと途中で何か言うと思ったから、黙ってました」
「言うてくれたら、みんなに紹介したのに」
「そうでしょ、だから黙ってたの。恥ずかしいじゃないの・・・」
「あの離任式以来やから、28年ぶりやな。ホンマなつかしいなあ。ところで、なんで今日の講演がわかったの?」
「だって、私の子どもが今津小学校の4年生にいるんですよ」
「そうやったんか。キミコも立派なお母さんやねんな」
「はい、お母さんをなんとかやっています。娘はとってもかわいいです」
 
それからは、もう「昔の花」がいっぱい咲きました。
 
「あの時のどんなことを覚えている?」
☆「先生が、リンゴの皮むき競争で、K君とIさんに負けたのを覚えているよ」
(※3年生にナイフ持たせて皮むきをさせてたなんて・・・・あー怖い)
☆「理科の時間、先生と水鉄砲と空気鉄砲でいっぱい遊んだよ」
(※多分、私は子どもと同じように必死で遊んでいたのでしょう)
☆「先生、音楽の時間にオルガン弾いてくれていたよ」
(※そうなのです。1年目はオルガン弾いていました。でも私は鍵盤しか見えておらず、子どもの表情や歌声はわかりませんでした。その後オルガンを弾かなくても指導できる方法をあみ出しました。その途端、子どもたちの歌声はきれいになっていきました。とにかく1年目の音楽の指導はむちゃくちゃでした。キミコごめんな)
☆「先生、プールの時間、みんなにバタフライを見せてくれたでしょ。私の娘はね、今バタフライもできるんだよ。先生のように泳げるようになったんだよ。私は泳げないけどね」
(※プールの時間、おもしろかったなあ。みんなで泳いだ後、飴ゆも飲んだよね)
☆「先生、たぶん教室の勉強もおもしろかったと思うよ」
(※気をつかってくれてありがとう。多分、ひどい授業をしていたと思うよ)
 
そして最後に
「先生は1年間でいなくなったけど、6年生の時に、友だちと 『3年生の時は楽しかったね』 とよく話していたんだよ」
「そうかぁ、ありがとうな、ホンマに・・・。うん、ありがとう。ホントうれしいわ」
 
 
今日はなんだかとっても幸せな一日でした。
           「あーよかったな 公子に会えて・・・」
 
 

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Posted by naka602 at 21:09 | TrackBack (0)


2007年10月20日
今日の元気塾は 中西ワールド
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 今日の元気塾は、特別講師として中西徹先生に「子どもが生き生きキラキラ、そんな絵の指導法」というテーマで、絵の具の実技を入れながら2時間みっちり研修をしていただきました。
 中西徹先生と私は、私が教師になった1年目の西宮・今津小学校でお出会いしてから、もう29年のつきあいになります。拙著「教師力を磨く」でも第1章のはじめに中西先生は登場しています。そんな中西先生に、いつか元気塾でお話をしていただきたいと思っていたのですが、やっと今回実現しました。図工の指導はもちろんですが、教師としての姿勢や温かさ、愛情を、若い先生に伝えたいなと思っていました。
 
★初めて「図工」というテーマの研修を受けました。少しの声かけ、作業させる際の言い方等、魔法のようにどんどん言葉が出てきて、なるほど、と思うことばかりでした。大変ためになるものでした。また機会があれば、中西先生に指導のコツを教えて頂きたいです。(宝塚・小学校教師)
 
★中西先生のしゃべり方、ほめ方、表情がとても豊かで、温かく、ほめているときなど、「ほめられてうれしい」という気持ちになりました。カッターや金づちの使い方など正しい知識がないままの自分に反省です。ほめ方も「わぁすごい!」で終わってしまっていることが多いので、具体的にほめるほめ方を月曜日からぜひやりたいです。(愛媛・小学校教師)
 
★色画用紙を顔の下に置いてみる、手を上下にする、そんなほんのわずかなことですが、「おー!」と感嘆の声の連続でした。この感動を子どもたちに味わってもらい、みんなが図工の時間を楽しみにしてもらえるような授業が出来ればと感じました。
「スゴイ!」 この言葉が一番似合う「ガリバー先生」でした。(大阪・小学校教師)
 
★ただ楽しく明るく伸び伸びと、ではなく、その裏に基本となる大切な技能や知識を持たせた上での指導が大事だということを改めて感じました。ささいなことでも、それに気づかせるか否かで作品の出来が違ってくることに驚きました。私は今、図工専科をしています。「何を大切にするか」 まずそこからもう一度考えていきたいと思います。(西宮・小学校教師)
 
★この2時間、中西ワールドに引き込まれて、いろいろ勉強させていただきました。子どもへの声のかけ方、ほめる時のエピソードなど、もっともっと聞いていたいと思ったぐらいです。私は今、高校の講師です。来年免許をとって小学校教師になる目標をもっていますが、その背中をおしていただいた気分です。(兵庫・高校教師)
 
★物は互いの色に影響されている。単体では、リンゴは赤でバナナは黄色かもしれないが、一緒に置くと互いの色が影響されて色が変化する、という話の中で、クラスの子どもたちも同じようにお互いが影響を受けながら育っているという話にすごく納得しました。(西宮・小学校教師)
 
★まわりが現職の先生ばかりのようだったので、少し戸惑ったところもありましたが、とても興味深いお話を聞くことが出来、本当によかったです。来月、教育実習に行くので、その際に子どもの図工の取り組み方や絵もよく観察してみようと思いました。今日のいろいろなお話を今後に生かしたいと思います。(大阪・大学生)
 
 
※明日21日(日)は、ここ1週間で3度目の島根県松江市での講演です。1週間で松江の小学校を3校訪問です。まさに松江ウィークです。
 
※明後日22日(月)は、西宮市今津小学校に行きます。上にも書きましたが、ここが私の教師人生スタートの小学校です。生まれ故郷に帰るような気分です。だから、いつもとは少し違う特別バージョンを用意しています。今津のみなさん、待っていてください。

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Posted by naka602 at 22:23 | TrackBack (0)


2007年10月17日
母は娘の応援団長
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 今日の松江での講演会の帰りに、あるお母さんからこんな話を聞きました。
「娘は看護師を目指し、国家試験に向けて一生懸命に勉強しているのに、なかなか成績が伸びず先生から、ぼろくそに言われ、プライドはずたずた、すっかり自信をなくしていたようなので、娘にメールを打ってやりました」
 
愛する娘へ
「昨日は勉強忙しいのに、おばあちゃんの家の片づけを手伝ってくれてありがとう。感謝です。先生は認めてくれなくても、あなたの姿を毎日見ている私は、あなたの頑張りを充分認めていますよ。誰がなんと言おうと、あなたはエライ!スゴイ!と思っているよ。 ファイト! (母より) 」
 
すると返事が返ってきました。
「お母さんありがとう。このメール見て元気になりました!私の友だちがこのメール見て泣いていました。私こそ家の事、何にも手伝えなくてゴメン。毎日眠いけど頑張ります。感謝、感謝! (母の娘より) 」
 
 そんな母娘のメールのやりとりを聞き、思わず涙があふれてしまいました。
私は講演会では、大人は 「子どもの未来への応援団」 そして親は「応援団長」だ、と話しているのですが、このお母ちゃんは、まさに娘の応援団長です。 
ホントええ親子やなぁ、って感動し、なんだか気持ちが温かいまま岡山行きの特急に乗り込みました。娘ちゃんの顔は見たことないけれど、私からも 「がんばれ!」ってエールを送りたくなりました。

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Posted by naka602 at 23:23 | TrackBack (0)


2007年10月16日
コーチングの研修
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 先日より娘が、仕事の合間をぬって名古屋までコーチングの研修に出かけています。
「コーチング」という研修がさかんに行われるようになり、コーチングの本が出回るようになったのはまだここ6,7年かもしれません。企業では当たり前のようにしている研修ですが、学校の世界にはまだまだ入っていない研修です。
 「コーチ」という言葉の語源は「馬車」。つまり「大切な人を現在いる場所から、その人が望む場所に送り届ける」という意味なのです。簡単に言えば、ティーチングが「教える」のに対して、コーチングは「その人を認めて、引き出して、応援する」ということなのです。
 
 数年前、私は友人からこの「コーチング」の話を聞き、とても興味を持ち、本を読んでいるうちに、これはまさに教師の仕事だと思ったのです。教師とはまさに「コーチング」のプロでないといけないのです。そして 「よし、自分もコーチングの研修に行って『認定コーチ』の資格をとろう!」と思ったのですが、この研修には時間だけでなく、なんと「ウン十万」かかることがわかり断念、本で勉強することにしたのです。
 そんな「ウン十万」かかる研修に、知らないうちに娘が申込み、通い出したのですから、びっくりでした。いつの間に娘はこの「コーチング」を知ったのか、お金はどうしたのか、ホンマ「ようやるわ」と驚いています。お金は貯金から捻出するようですが相当な出費です。
 
 それにしても私が考えていたことを娘がやり出すのですから、親子とは不思議なものです。娘がもし、めでたく「認定コーチ」の資格をとった時は、無料で娘に教えてもらいたいと思っています。(笑) 
 

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Posted by naka602 at 07:25 | TrackBack (0)


2007年10月9日
2008夏季セミナーの日程
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まだ10ヶ月先のことですが、2008夏季セミナーの日程が決まりました。
 
★若手教師パワーアップセミナー 2008夏季セミナー
 2008年8月9日(土)10:00〜17:00 兵庫県民会館
        3講座(曲里由喜子、大路亨、仲島正教)
 
例年、8月の第3土曜に実施していましたが、来年の第3土曜は兵庫県民会館の休館日と重なったために1週間早い実施になりました。この変更、ご了承ください。
ゲスト講師は今年に引き続き、曲里、大路両先生にお願いしています。ますますパワーアップした曲里・大路・仲島の3者3様の講座をどうぞお楽しみに・・・。
 
 
※明日から北海道帯広市(10〜12日)、茨城県笠間市(13日)の講演に行ってきます。4日間留守にしますので、その間のメール等のお返事は14日以降になりますことお許し下さい。
 
※今日は、宝塚の美座小学校の校内研修に行ってきましたが、この小学校はタイガースの今岡誠選手の母校です。校長先生が卒業アルバムを見せて下さいました。むっちゃかわいいくりくり坊主の今岡選手が写っていました。廊下には今岡選手のサイン色紙です。
さあクライマックスシリーズだ、がんばれ今岡!がんばれタイガース!

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Posted by naka602 at 22:23 | TrackBack (0)


2007年10月7日
がんばれよ、カミフナツ
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 前回、教え子の教員採用試験の合格を書きましたが、またまたうれしい知らせです。カミフナツが合格です。来年の春から愛知県の高校に正規採用です。
 カミフナツのことは、このブログの7月9日に一度書いています。(彼女は地元のN高校に講師として勤めており、偶然その学校に私が講演に行き、再会しました) 彼女はこのN高校に3年間勤めていますが、いつも元気に溌剌と、そして新たな授業・講座も提案するなどチャレンジ精神も旺盛でした。だからこそ同僚や先輩からも、そして生徒からも慕われていたのだと思います。
 今回の教採試験合格で、兵庫県を離れ愛知県に行ってしまうのですが、校長先生は「ゴンタの娘を嫁に出す心境や」 とおっしゃり、先輩の先生からは  「受かったうれしさより、カミフナツを手放す寂しさの方が大きいぞ」 と言われたようです。
 実は私の教え子でこのN高校に通った子(現在大学1年)がいたのですが、その子が 「高校で一番心に残っている先生」 と話していました。高校でいろいろ精神的にしんどかったとき、カミフナツ先生が親身になって私を支えてくれたと感謝していました。
  カミフナツは本当にええ先生なんやなあって感心するばかりです。愛知県は得しましたよ、ホンマに。
 おめでとう上船津暢子さん。愛知県でもきっと大丈夫!あなたならやれる!力一杯頑張ってこいよ! そして、いつかまた兵庫に戻ってこいや。待ってるから・・・・・・。
 
 
※私のHPや講演に出てくる 「憂いのある人には百の愛をあげたら元気になるよ」 と言ったチュ・チェシルとカミフナツは同級生です。
 

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Posted by naka602 at 07:12 | TrackBack (0)