消化だけじゃないんです!
消化液の重要な働き
私達は毎日生きてゆくためにいろいろな食べ物を食べていますが、食べた物は全て消化液によって分解され、身体の中に吸収されます。
このように消化液は文字通り食べ物を消化するためのものですが、それ以外にも非常に重要な働きをしているのです。
それは口から進入してきたバイ菌をやっつける“殺菌”という作用です。
◎第一の関門は口にある
まず、口に進入してきたバイ菌を待ち構えているのはだ液です。
だ液には「リゾチーム」という物質が含まれていますが、このリゾチウムはバイ菌を分解し、殺してしまいます。
余談ですが、傷口にツバをつけると消毒になるというのはこのためなんですね!
◎第二の関門は胃の中にある
次に、胃の中に入ってきたバイ菌を待ち構えるのは胃液に含まれる胃酸です。
バイ菌の多くは「酸」に弱く、大部分は胃酸で死滅します。
特に空腹時の胃は酸度が強いため、殺菌力が増大します。
一方、常時食べ物を口にしているような人は、胃の酸度が弱まっているので、バイ菌の数が減らないまま十二指腸に流れ込むことになります。
胃が休む時間を作ってあげることも大事なんですね!
◎第三の関門は腸にある
そして、十二指腸では胆のうから分泌される胆汁や腸の粘膜から分泌される粘液がバイ菌を攻撃します。
さらに腸管自体の運動にもよって腸壁に付着したバイ菌も洗い流され、ここでかなりのバイ菌が死滅します。
私達の身の回りにはたくさんのバイ菌がいて、知らないうちに口からどんどん進入してきます。
もし、進入してきたバイ菌をそのまま全部受け入れていたら体がもちません。
老化や体調を崩すなどでおなかの調子が悪くなり、消化液の分泌が低下すると、殺菌力が弱まり、風邪など感染症や食中毒といった病気にかかりやすくなるのです。
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